○山形県みんなにやさしいまちづくり条例
平成11年10月12日山形県条例第32号
山形県福祉のまちづくり条例をここに公布する。
山形県みんなにやさしいまちづくり条例
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 県の施策の推進(第6条―第12条)
第3章 生活関連施設の整備(第13条―第21条)
第4章 旅客車両等の整備(第22条・第22条の2)
第5章 住宅の整備(第23条)
第5章の2 特別特定建築物に追加する特定建築物等(第23条の2・第23条の3)
第6章 雑則(第24条―第26条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、県民、事業者及び県それぞれが共通の認識と連携の下に、ユニバーサルデザインの考え方(障がい(障害者基本法(昭和45年法律第84号)第2条第1号に規定する障害をいう。)の有無、年齢、性別等にかかわらず、すべての人が円滑に生活を営むことができるようにあらかじめ配慮する考え方をいう。)に基づくみんなにやさしいまちづくりを推進するとともに、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第14条第3項の規定に基づき特別特定建築物に追加する特定建築物その他必要な事項を定めることにより、高齢者、障がい者等及び要配慮者を含むすべての人が個人として尊重され、あらゆる分野の活動への参加の機会がひとしく与えられる社会の実現に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) みんなにやさしいまちづくり 高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に施設及びサービスを利用し、並びに情報を取得し、及び利用することができる環境の整備のための措置をいう。
(2) 高齢者、障がい者等 高齢者、障がい者(障害者基本法第2条第1号に規定する者をいう。)、妊産婦、幼児等で日常生活又は社会生活において身体の機能の支障(一時的なものを含む。)により制限を受ける者をいう。
(3) 要配慮者 高齢者、障がい者等以外の者で言語上の困難その他の理由により日常生活又は社会生活において円滑に行動することに支障があるため配慮を要するものをいう。
(4) 生活関連施設 病院、百貨店、ホテル、飲食店、道路、公園その他の不特定又は多数の者の利用に供する施設で規則で定めるものをいう。
(5) 特定生活関連施設 生活関連施設のうち、高齢者、障がい者等及び要配慮者が日常生活又は社会生活を営む上で特に重要な施設で規則で定めるものをいう。
(県民の役割)
第3条 県民は、みんなにやさしいまちづくりについて理解を深めるとともに、県及び市町村が実施するみんなにやさしいまちづくりに関する施策に積極的に協力するものとする。
(事業者の役割)
第4条 事業者は、その事業を行うに当たり、自ら進んでみんなにやさしいまちづくりに取り組むよう努めるとともに、県及び市町村が実施するみんなにやさしいまちづくりに関する施策に積極的に協力するものとする。
(県の役割)
第5条 県は、総合的かつ長期的な視点に立って、みんなにやさしいまちづくりに関する施策を実施し、及び当該施策の実施状況を検証するものとする。
第2章 県の施策の推進
(基本方針等)
第6条 県は、次に掲げる基本方針に基づき、みんなにやさしいまちづくりを推進するものとする。
(1) すべての県民がみんなにやさしいまちづくりについて理解を深め、積極的に取り組むよう意識の高揚を図ること。
(2) 高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に日常生活又は社会生活を営むことができる環境の整備を促進すること。
2 知事は、みんなにやさしいまちづくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進するための指針(以下「推進指針」という。)を策定するものとする。
3 知事は、推進指針を策定したときは、速やかにこれを公表するものとする。
4 前項の規定は、推進指針の変更について準用する。
(啓発活動等)
第7条 県は、みんなにやさしいまちづくりについて、県民の理解を深め、積極的な取組を促進するため、広報活動、学習機会の提供その他の啓発活動を行うものとする。
2 県は、学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校を設置する者と連携を図りながら、児童及び生徒がみんなにやさしいまちづくりについて理解を深め、及び思いやりのある心をはぐくむよう、教育の充実に努めるものとする。
(情報の提供)
第8条 県は、県民及び事業者に対し、みんなにやさしいまちづくりに関する情報の提供を行うものとする。
(ボランティア活動の促進)
第9条 県は、県民がみんなにやさしいまちづくりに関するボランティア活動を実践できるよう必要な施策の推進に努めるものとする。
(移動支援)
第10条 県は、国及び市町村と連携を図りながら、高齢者、障がい者等が外出時の移動を容易にするための手段を確保できるよう、その支援に必要な施策の推進に努めるものとする。
(施設の整備)
第11条 県は、自ら設置し、又は管理する公共的施設について、高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に利用できるよう整備を進めるものとする。
(財政上の措置)
第12条 県は、みんなにやさしいまちづくりを推進するため必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
第3章 生活関連施設の整備
(整備基準)
第13条 知事は、生活関連施設のうち不特定又は多数の者の利用に供する出入口、廊下、階段、便所、歩道その他の部分の構造及び設備の整備について、高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に利用できるようにするために必要な基準(以下「整備基準」という。)を規則で定めるものとする。
(整備基準への適合)
第14条 生活関連施設を設置し、又は管理する者及び生活関連施設の新築、新設、増築、改築、建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第14号に規定する大規模の修繕又は同条第15号に規定する大規模の模様替(用途の変更をして生活関連施設にすることを含む。以下「新築等」という。)をしようとする者は、当該生活関連施設を整備基準に適合させるよう努めるものとする。
(指導及び助言)
第15条 知事は、生活関連施設を高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に利用できるようにするため必要があると認めるときは、生活関連施設を設置し、若しくは管理する者又は生活関連施設の新築等をしようとする者に対し、生活関連施設の構造及び設備の整備に関する事項について必要な指導及び助言をすることができる。
(施設の維持保全)
第16条 生活関連施設を設置し、又は管理する者は、当該生活関連施設について、整備基準に適合させた部分の機能を維持するよう努めるものとする。
2 生活関連施設を利用する者は、高齢者、障がい者等による当該生活関連施設の円滑な利用の妨げとなる行為をしてはならない。
(適合証の交付)
第17条 生活関連施設を設置し、又は管理する者は、当該生活関連施設が整備基準に適合していると認めるときは、知事に対し、規則で定めるところにより、整備基準に適合していることを証する証票(以下「適合証」という。)の交付を請求することができる。
2 知事は、前項の規定による請求があった場合において、当該請求に係る生活関連施設が整備基準に適合していると認めたときは、当該請求をした者に対し、適合証を交付するものとする。
3 適合証の交付を受けた者は、当該適合証の交付の対象となった生活関連施設が整備基準に適合しなくなったとき又は当該生活関連施設を設置し、若しくは管理する者でなくなったときは、当該適合証を知事に返還しなければならない。
(新築等の届出)
第18条 特定生活関連施設の新築等をしようとする者は、この工事に着手する前に、規則で定めるところにより、新築等をしようとする特定生活関連施設の構造及び設備の整備に関する事項を知事に届け出なければならない。
2 前項の規定により届け出た内容を変更しようとする者は、当該変更に係る工事に着手する前に、規則で定めるところにより、当該変更の内容を知事に届け出なければならない。ただし、当該変更が規則で定める軽微な変更に該当するときは、この限りでない。
(勧告)
第19条 知事は、特定生活関連施設の新築等をしようとする者が前条の規定による届出を行わずにその工事に着手したときは、その者に対し、当該届出を行うよう勧告することができる。
2 知事は、前条の規定による届出を行った者が当該届出の内容と異なる工事をしたと認める場合において、整備基準を勘案して必要と認めるときは、その者に対し、当該届出に係る特定生活関連施設の構造及び設備の整備について必要な措置を講ずるよう勧告することができる。
3 知事は、前条の規定により届出を行った者のうち第15条の規定による指導を受けた者が、正当な理由がなく、当該指導に従わなかったときは、その者に対し、当該指導に従うよう勧告することができる。
(公表)
第20条 知事は、前条第1項の規定による勧告を受けた者が、正当な理由がなく、当該勧告に従わないときは、当該勧告を受けた者の氏名その他規則で定める事項を公表することができる。
2 知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該勧告を受けた者に意見を述べる機会を与えなければならない。
(報告の徴収及び立入調査)
第21条 知事は、特定生活関連施設を設置し、又は管理する者に対し、第15条及び第19条の規定の施行に必要な限度において、特定生活関連施設の構造及び設備の整備に関する事項について報告を求め、又はその職員に、特定生活関連施設若しくは特定生活関連施設の工事現場に立ち入り、特定生活関連施設の構造及び設備の整備に関する事項について調査させることができる。
2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
第4章 旅客車両等の整備
(旅客車両等の整備)
第22条 旅客の輸送の用に供する鉄道の車両、自動車及び船舶を所有し、又は管理する者は、当該鉄道の車両、自動車及び船舶について、高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に利用できるよう整備に努めるものとする。
(公共工作物の整備)
第22条の2 信号機その他の公共の用に供する工作物のうち規則で定めるものを所有し、又は管理する者は、当該工作物について、高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に利用できるよう整備に努めるものとする。
第5章 住宅の整備
(住宅の整備)
第23条 住宅を供給し、又は提供する事業を行う者は、高齢者、障がい者等及び要配慮者が円滑に利用できるよう整備された住宅の供給又は提供に努めるものとする。
第5章の2 特別特定建築物に追加する特定建築物等
(特別特定建築物に追加する特定建築物)
第23条の2 法第14条第3項に規定する条例で定める特定建築物は、学校教育法第1条に規定する小学校及び中学校で国立又は私立のもの並びに高等学校とする。
(基準適合義務の対象となる特別特定建築物の建築の規模)
第23条の3 法第14条第3項に規定する条例で定める特別特定建築物(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(平成18年政令第379号)第5条第1号、第2号及び第8号から第10号までに掲げるもの(学校教育法第1条に規定する小学校、中学校、義務教育学校及び中等教育学校(前期課程に係るものに限る。)で公立のもの並びに児童福祉法(昭和22年法律第164号)第40条に規定する児童厚生施設その他これに類するものを除く。)に限る。)の建築の規模は、床面積(増築若しくは改築又は用途の変更の場合にあっては、当該増築若しくは改築又は用途の変更に係る部分の床面積)の合計1,000平方メートルとする。
第6章 雑則
(国等の特例)
第24条 国、地方公共団体その他規則で定める者(以下「国等」という。)については、第15条及び第18条から第21条までの規定は、適用しない。
2 知事は、生活関連施設について、高齢者、障がい者等及び要配慮者による円滑な利用を確保するため特に必要があると認めるときは、国等に対し、生活関連施設の構造及び設備の整備に関する事項について報告を求めることができる。
(市町村の条例との関係)
第25条 市町村の条例により、高齢者、障がい者等及び要配慮者が生活関連施設を円滑に利用できるようにするための措置の的確な実施が確保されると知事が認めるときは、当該市町村の区域においては、規則で定めるところにより、第3章の規定の全部又は一部を適用しない。
(委任)
第26条 この条例に規定するもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。ただし、第1章(第2条第3号及び第4号を除く。)及び第2章の規定は、公布の日から施行する。
2 第18条第1項の規定は、平成12年5月1日前に特定生活関連施設の新築等の工事に着手した者については、適用しない。
附 則(平成19年3月16日条例第28号抄)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
附 則(平成20年3月21日条例第24号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。ただし、第5章の次に1章を加える改正規定は、平成21年1月1日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の第23条の2及び第23条の3の規定は、前項ただし書に規定する改正規定の施行の日以後に工事に着手した建築物について適用し、同日前に工事に着手した建築物については、なお従前の例による。
(山形県事務処理の特例に関する条例の一部改正)
3 山形県事務処理の特例に関する条例(平成11年12月県条例第36号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう略〕
附 則(平成23年10月11日条例第46号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(令和3年3月19日条例第16号)
この条例は、令和3年4月1日から施行する。