○山形県自然環境保全条例
昭和48年3月24日山形県条例第21号
山形県自然環境保全条例をここに公布する。
山形県自然環境保全条例
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 自然環境保全基本方針(第6条)
第3章 自然環境保全地域(第7条―第14条)
第3章の2 生態系維持回復事業(第14条の2―第14条の4)
第3章の3 里山環境保全地域(第14条の5―第14条の10)
第4章 大規模開発行為に対する規制(第15条―第17条)
第5章 削除
第6章 雑則(第26条―第32条)
第7章 罰則(第33条―第38条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、自然環境保全法(昭和47年法律第85号)その他自然環境の保全に関する法令と相まつて、自然環境を保全することが特に必要な区域等の生物の多様性の確保その他の自然環境の適正な保全を総合的に推進することにより、将来にわたつて広く県民が自然環境の恵沢を享受することができるようにし、もつて現在及び将来の県民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
第2条から第5条まで 削除
第2章 自然環境保全基本方針
(自然環境保全基本方針)
第6条 知事は、自然環境の保全を図るための基本方針(以下「自然環境保全基本方針」という。)を定めなければならない。
2 自然環境保全基本方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 自然環境の保全に関する基本構想
(2) 自然環境保全地域及び里山環境保全地域の指定その他これらの地域に係る生物の多様性の確保その他の自然環境の保全のための施策に関する基本的な事項
(3) 前2号に掲げるもののほか、自然環境の保全に関する重要事項
3 知事は、自然環境保全基本方針を定めようとするときは、あらかじめ山形県環境審議会の意見を聴かなければならない。
4 知事は、自然環境保全基本方針を定めたときは、遅滞なくこれを公表しなければならない。
5 前2項の規定は、自然環境保全基本方針の変更について準用する。
第3章 自然環境保全地域
(指定)
第7条 知事は、次の各号のいずれかに該当する区域のうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが特に必要なものを自然環境保全地域として指定することができる。
(1) 高山性植生又は亜高山性植生が相当部分を占める森林又は草原の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその面積が規則で定める面積以上のもの
(2) すぐれた天然林が相当部分を占める森林の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその面積が規則で定める面積以上のもの
(3) 地形若しくは地質が特異であり、又は特異な自然の現象が生じている土地の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその面積が規則で定める面積以上のもの
(4) その区域内に生存する動植物を含む自然環境がすぐれた状態を維持している海岸、湖沼、湿原又は河川の区域でその面積が規則で定める面積以上のもの
(5) 植物の自生地、野生動物の生息地その他の規則で定める土地の区域でその区域における自然環境が前各号に掲げる区域における自然環境に相当する程度を維持しているもののうち、その面積が規則で定める面積以上のもの
2 次に掲げる区域は、自然環境保全地域の区域に含まれないものとする。
(1) 自然環境保全法第14条第1項の規定により指定された原生自然環境保全地域及び同法第22条第1項の規定により指定された自然環境保全地域の区域
(2) 自然公園法(昭和32年法律第161号)第2条第1号に規定する自然公園の区域
3 知事は、自然環境保全地域の指定をしようとするときは、あらかじめ関係市町村長及び山形県環境審議会の意見を聴かなければならない。この場合においては、次条第1項に規定する自然環境保全地域に関する保全計画の案についても、あわせてその意見を聴かなければならない。
4 知事は、自然環境保全地域を指定しようとするときは、あらかじめその旨及び指定しようとする区域を公示し、その案を当該公示の日から2週間公衆の縦覧に供しなければならない。
5 前項の規定による公示があつたときは、当該区域に係る住民及び利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、縦覧に供された案について、知事に意見書を提出することができる。
6 知事は、前項の規定により縦覧に供された案について異議がある旨の意見書の提出があつたとき又は当該自然環境保全地域の指定に関し広く意見を聴く必要があると認めたときは、公聴会を開催するものとする。
7 知事は、自然環境保全地域を指定する場合には、その旨及びその区域を公示しなければならない。
8 自然環境保全地域の指定は、前項の規定による公示によつてその効力を生ずる。
9 第3項前段及び前2項の規定は自然環境保全地域の指定の解除及びその区域の縮少について、第3項から前項までの規定は自然環境保全地域の区域の拡張について、それぞれ準用する。
(自然環境保全地域に関する保全計画の決定)
第8条 知事は、自然環境保全地域における自然環境の保全のための規制又は事業に関し、当該地域ごとに自然環境保全地域に関する保全計画(以下「保全計画」という。)を決定するものとする。
2 保全計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 保全すべき自然環境の特質その他自然環境保全地域における自然環境の保全に関する基本的な事項
(2) 第10条第1項に規定する特別地区の指定に関する事項
(3) 自然環境保全地域における自然環境の保全のための規制に関する事項
(4) 自然環境保全地域における自然環境の保全のための事業に関する事項
3 知事は、保全計画を決定したときは、その概要を公示し、かつ、その保全計画を一般の閲覧に供しなければならない。当該計画を廃止し、又は変更したときも、また同様とする。
4 前条第3項前段の規定は保全計画の廃止及び変更について、同条第4項から第6項までの規定は保全計画の決定及び変更(第2項第2号又は第3号に掲げる事項に係る変更に限る。)について、それぞれ準用する。
(自然環境保全地域に関する保全事業の執行)
第9条 保全計画に基づく事業のうち規則で定めるもの(以下「保全事業」という。)については、県が執行する。
2 国又は市町村は、知事に協議して、保全事業の一部を執行することができる。
(特別地区)
第10条 知事は、保全計画に基づいて、自然環境保全地域ごとに、当該地域における自然環境の特質に即して特に保全を図るべき土地の区域(以下「特別地区」という。)を指定することができる。
2 第7条第7項及び第8項の規定は、特別地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
3 知事は、特別地区を指定し、又はその区域を拡張するときは、あわせて、当該特別地区に係る保全計画に基づいて、その区域内において次項の許可を受けないで行うことができる木竹の伐採(第10項に規定する行為に該当するものを除く。)の方法及びその限度を指定するものとする。保全計画で当該特別地区に係るもののうち規制に関する事項の変更をするときも、また同様とする。
4 特別地区内において、次に掲げる行為をしようとする者は、知事の許可を受けなければならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為、第1号から第5号まで若しくは第10号に掲げる行為で森林法(昭和26年法律第249号)第25条第1項若しくは第2項若しくは第25条の2第1項若しくは第2項の規定により指定された保安林の区域若しくは同法第41条の規定により指定された保安施設地区(以下「保安林等の区域」という。)内において同法第34条第2項(同法第44条において準用する場合を含む。)の許可を受けた者が行う当該許可に係るもの、第6号に掲げる行為で前項の規定により知事が指定する方法により当該限度内において行うもの又は第7号に掲げる行為で森林の整備及び保全を図るために行うものについては、この限りでない。
(1) 建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
(2) 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
(3) 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
(4) 水面を埋め立て、又は干拓すること。
(5) 河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
(6) 木竹を伐採すること。
(7) 知事が指定する区域内において木竹を損傷すること。
(8) 知事が指定する区域内において当該区域が本来の生育地でない植物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを植栽し、又は当該植物の種子をまくこと。
(9) 知事が指定する区域内において当該区域が本来の生息地でない動物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを放つこと(当該指定する動物が家畜である場合における当該家畜である動物の放牧を含む。)。
(10) 知事が指定する湖沼又は湿原及びこれらの周辺1キロメートルの区域内において当該湖沼若しくは湿原又はこれらに流水が流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。
(11) 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち知事が指定する区域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
(12) 前各号に掲げるもののほか、特別地区における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがある行為で規則で定めるもの
5 知事は、前項の申請に係る行為が規則で定める基準に適合しないときは、同項の許可をしてはならない。
6 第4項の許可には、当該特別地区における自然環境の保全のために必要な限度において、条件を付することができる。
7 特別地区内において非常災害のために必要な応急措置として第4項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して14日以内に、知事にその旨を届け出なければならない。
8 第4項の規定により同項各号に掲げる行為が規制されることとなつた時において既に当該行為に着手している者は、その規制されることとなつた日から起算して6月間は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
9 前項に規定する者が同項の期間内に当該行為について知事に届け出たときは、第4項の許可を受けたものとみなす。
10 次に掲げる行為については、第4項及び第7項の規定は、適用しない。
(1) 保全事業の執行として行う行為
(2) 認定生態系維持回復事業等(第14条の3第1項の規定により行われる生態系維持回復事業及び同条第2項の確認又は同条第3項の認定を受けた生態系維持回復事業をいう。以下同じ。)として行う行為
(3) 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(4) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(野生動植物保護地区)
第11条 知事は、特別地区内における特定の野生動植物の保護のために特に必要があると認めるときは、保全計画に基づいて、その区域内に、当該保護すべき野生動植物の種類ごとに、野生動植物保護地区を指定することができる。
2 第7条第7項及び第8項の規定は、野生動植物保護地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
3 何人も、野生動植物保護地区においては、当該保護に係る野生動植物(動物の卵を含む。)を捕獲し、若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷してはならない。ただし、次に掲げる行為を行うためにする場合においては、この限りでない。
(1) 前条第4項の許可を受けた行為(自然環境保全法第50条の規定によりその例によることとされる同法第30条において準用する同法第21条第1項後段の規定による協議に係る行為を含む。)
(2) 非常災害のために必要な応急処置として行う行為
(3) 保全事業の執行として行う行為
(4) 認定生態系維持回復事業等として行う行為
(5) 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(6) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(7) 前各号に掲げるもののほか、知事が特に必要があると認めて許可した行為
4 前条第6項の規定は、前項第7号の許可について準用する。
(普通地区)
第12条 自然環境保全地域の区域のうち特別地区に含まれない区域(以下「普通地区」という。)内において次に掲げる行為をしようとする者は、知事に対し、規則で定めるところにより、行為の種類、場所、施行方法及び着手年月日その他規則で定める事項を届け出なければならない。ただし、第1号から第3号までに掲げる行為で森林法第34条第2項本文の規定に該当するものを保安林等の区域内においてしようとする者については、この限りでない。
(1) その規模が規則で定める基準をこえる建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること(改築又は増築後において、その規模が規則で定める基準をこえるものとなる場合における改築又は増築を含む。)。
(2) 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
(3) 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
(4) 水面を埋め立て、又は干拓すること。
(5) 特別地区内の河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
2 知事は、前項の規定による届出があつた場合において、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、その届出をした者に対して、その届出があつた日から起算して30日以内に限り、当該自然環境の保全のために必要な限度において、その届出に係る行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置を執るべき旨を命ずることができる。
3 知事は、第1項の規定による届出があつた場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他前項の期間内に同項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、その理由が存続する間、同項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、第1項の規定による届出をした者に対して、その旨及び期間を延長する理由を通知しなければならない。
4 第1項の規定により届出をした者は、その届出をした日から起算して30日を経過した後でなければ、当該届出に係る行為に着手してはならない。
5 知事は、当該自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、前項の期間を短縮することができる。
6 次に掲げる行為については、前各項の規定は適用しない。
(1) 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
(2) 保全事業の執行として行う行為
(3) 認定生態系維持回復事業等として行う行為
(4) 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(5) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(6) 自然環境保全地域に指定され、又はその区域が拡張された際既に着手している行為
(中止命令等)
第13条 知事は、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要と認めるときは、第10条第4項若しくは第11条第3項の規定に違反した者、第10条第6項(第11条第4項において準用する場合を含む。)の規定により許可に付された条件に違反した者、前条第1項の規定による届出をせずに同項各号に掲げる行為をした者又は同条第2項の規定による処分に違反した者に対してその行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置を執るべき旨を命ずることができる。
(農林漁業等に対する配慮)
第14条 知事は、自然環境保全地域に関する規定の適用にあたつては、当該地域に係る住民の農林漁業等の生業の安定及び福祉の向上に配慮しなければならない。
第3章の2 生態系維持回復事業
(生態系維持回復事業計画)
第14条の2 知事は、生態系維持回復事業(保全計画に基づいて行う事業であつて、自然環境保全地域における生態系の維持又は回復を図るものをいう。以下同じ。)の適正かつ効果的な実施に資するため、保全計画に基づき、山形県環境審議会の意見を聴いて、生態系維持回復事業に関する計画(以下「生態系維持回復事業計画」という。)を定めることができる。
2 生態系維持回復事業計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 生態系維持回復事業の目標
(2) 生態系維持回復事業を行う区域
(3) 生態系維持回復事業の内容
(4) 前3号に掲げるもののほか、生態系維持回復事業が適正かつ効果的に実施されるために必要な事項
3 知事は、生態系維持回復事業計画を定めたときは、その概要を公示しなければならない。
4 知事は、生態系維持回復事業計画を廃止し、又は変更しようとするときは、山形県環境審議会の意見を聴かなければならない。
5 第3項の規定は、生態系維持回復事業計画の廃止及び変更について準用する。
(生態系維持回復事業の実施)
第14条の3 県は、自然環境保全地域における自然環境の保全のため生態系の維持又は回復を図る必要があると認めるときは、生態系維持回復事業計画に従つて生態系維持回復事業を行うことができる。
2 国又は市町村は、その行う生態系維持回復事業について生態系維持回復事業計画に適合する旨の知事の確認を受けて、生態系維持回復事業計画に従つてその生態系維持回復事業を行うことができる。
3 国、県及び市町村以外の者は、その行う生態系維持回復事業について、その者がその生態系維持回復事業を適正かつ確実に実施することができ、及びその生態系維持回復事業が生態系維持回復事業計画に適合する旨の知事の認定を受けて、生態系維持回復事業計画に従つてその生態系維持回復事業を行うことができる。
4 第2項の確認又は前項の認定を受けようとする者は、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
(2) 生態系維持回復事業を行う区域
(3) 生態系維持回復事業の内容
(4) 前3号に掲げるもののほか、規則で定める事項
5 前項の申請書には、生態系維持回復事業を行う区域を示す図面その他の規則で定める書類を添付しなければならない。
6 第2項の確認又は第3項の認定を受けた者は、第4項各号に掲げる事項を変更しようとするときは、国又は市町村にあつては知事の確認を、国、県及び市町村以外の者にあつては知事の認定を受けなければならない。ただし、規則で定める軽微な変更については、この限りでない。
7 前項の確認又は同項の認定を受けようとする者は、規則で定めるところにより、変更に係る事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
8 第5項の規定は、前項の申請書について準用する。
9 第2項の確認又は第3項の認定を受けた者は、第6項ただし書の規則で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を知事に届け出なければならない。
(認定の取消し)
第14条の4 知事は、前条第3項の認定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の認定を取り消すことができる。
(1) 生態系維持回復事業計画に従つて生態系維持回復事業を行つていないと認めるとき。
(2) その生態系維持回復事業を適正かつ確実に行うことができなくなつたと認めるとき。
(3) 前条第6項又は第9項の規定に違反したとき。
(4) 第27条第2項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
(5) 偽りその他の不正の手段により前条第3項又は第6項の認定を受けたとき。
第3章の3 里山環境保全地域
(指定)
第14条の5 知事は、第7条第1項各号に掲げる区域以外の区域で、次の各号のいずれかに該当するもののうち、自然的社会的諸条件からみてその区域における自然環境を保全することが特に必要なものを里山環境保全地域として指定することができる。
(1) 市街地若しくは集落地又はこれらの周辺の地域にある樹林地、草原、海岸、湖沼、湿原又は河川の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)でその区域における自然環境が生物の多様性の確保にとつて良好な状態を維持しているもの
(2) その地域の自然環境を象徴する植物又は野生動物の自生地又は生息地その他の規則で定める土地の区域
2 第7条第2項各号に掲げる区域は、里山環境保全地域の区域に含まれないものとする。
3 第7条第3項から第8項までの規定は里山環境保全地域の指定及びその区域の拡張について、同条第3項前段、第7項及び第8項の規定は里山環境保全地域の指定の解除及びその区域の縮小について、それぞれ準用する。この場合において、同条第3項中「次条第1項に規定する自然環境保全地域に関する保全計画」とあるのは、「第14条の6第1項に規定する里山環境保全地域に関する計画」と読み替えるものとする。
(里山環境保全計画の決定)
第14条の6 知事は、里山環境保全地域における自然環境の保全のための事業又は措置に関し、当該地域ごとに里山環境保全地域に関する計画(以下「里山環境保全計画」という。)を決定するものとする。
2 里山環境保全計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 保全すべき自然環境の特質その他里山環境保全地域における自然環境の保全に関する基本的な事項
(2) 里山環境保全地域における自然環境の保全のための事業に関する事項
(3) 里山環境保全地域における自然環境の保全に資する里山環境保全地域及びその周辺の地域における農林漁業その他の人の活動に関する事項
3 第8条第3項の規定は、里山環境保全計画について準用する。
4 第7条第3項前段の規定は里山環境保全計画の廃止及び変更について、同条第4項から第6項までの規定は里山環境保全計画の決定及び変更(第2項第3号に掲げる事項に係る変更に限る。)について、それぞれ準用する。
(里山環境保全事業の執行)
第14条の7 里山環境保全計画に基づく事業のうち規則で定めるもの(以下「里山環境保全事業」という。)については、県が執行する。
2 市町村は、知事に協議して、里山環境保全事業の一部を執行することができる。
(里山環境保全地域における行為の届出)
第14条の8 里山環境保全地域内において次に掲げる行為をしようとする者は、知事に対し、規則で定めるところにより、行為の種類、場所、施行方法及び着手年月日その他規則で定める事項を届け出なければならない。ただし、第1号から第3号までに掲げる行為で森林法第34条第2項本文の規定に該当するものを保安林等の区域内においてしようとする者については、この限りでない。
(1) その規模が規則で定める基準を超える建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること(改築又は増築後において、その規模が規則で定める基準を超えるものとなる場合における改築又は増築を含む。)。
(2) 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
(3) 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
(4) 水面を埋め立て、又は干拓すること。
2 第12条第2項から第5項までの規定は、前項の規定による届出について準用する。この場合において、同条第2項及び第5項中「自然環境保全地域」とあるのは、「里山環境保全地域」と読み替えるものとする。
3 第1項の規定にかかわらず、同項に規定する行為をしようとする者が国又は地方公共団体であるときは、同項の届出に代えて知事にその旨を通知するものとする。
4 次に掲げる行為については、前3項の規定は、適用しない。
(1) 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
(2) 里山環境保全事業の執行として行う行為
(3) 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち里山環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(4) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち里山環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(5) 里山環境保全地域に指定され、又はその区域が拡張された際既に着手している行為
(中止命令等)
第14条の9 知事は、里山環境保全地域における自然環境の保全のために必要と認めるときは、前条第1項の規定による届出をせずに同項各号に掲げる行為をした者又は同条第2項において準用する第12条第2項の規定による処分に違反した者に対してその行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置を執るべき旨を命ずることができる。
(準用)
第14条の10 第14条の規定は、里山環境保全地域に関する規定を適用する場合について準用する。
第4章 大規模開発行為に対する規制
(大規模開発行為の届出)
第15条 第7条第1項により指定された自然環境保全地域、同条第2項各号に掲げる区域、第14条の5第1項により指定された里山環境保全地域、保安林等の区域、都市計画法(昭和43年法律第100号)第9条第22項に規定する風致地区の区域その他規則で定める区域以外の区域において、道路の建設、土石の採取、工業団地若しくは宅地の造成又はゴルフ場若しくはスキー場の建設その他規則で定める行為であつてその規模が規則で定める規模以上のものをしようとする者は、その行為に着手しようとする日の60日前までに、知事にその旨を届け出なければならない。
2 前項の規定にかかわらず、同項に規定する行為をしようとする者が国又は地方公共団体であるときは、同項の届出に代えて知事にその旨を通知するものとする。
(助言又は勧告)
第16条 知事は、前条の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る行為が自然環境の保全に特に支障があると認めるときは、当該届出をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。
(自然環境保全協定の締結)
第17条 知事は、自然環境の保全のために特に必要があると認めるときは、第15条に規定する開発行為を行なう者と、自然環境の破壊の防止、植生の回復その他自然環境の保全のために必要な事項を内容とする自然環境保全協定を締結するよう努めるものとする。
第5章 削除
第18条から第25条まで 削除
第6章 雑則
(自然保護監視員)
第26条 知事は、自然環境を保全するため、その職員のうちから自然保護監視員を命じ、第13条及び第14条の9に規定する権限の一部を行わせることができる。
2 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
(報告及び検査等)
第27条 知事は、自然環境保全地域又は里山環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、第10条第4項若しくは第11条第3項第7号の規定による許可を受けた者若しくは第12条第2項(第14条の8第2項において準用する場合を含む。)の規定により行為を制限され、若しくは必要な措置を執るべき旨を命ぜられた者に対し、当該行為の実施状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、自然環境保全地域若しくは里山環境保全地域の区域内の土地若しくは建物内に立ち入り、第10条第4項各号、第11条第3項本文、第12条第1項各号若しくは第14条の8第1項各号に掲げる行為の実施状況を検査させ、若しくはこれらの行為の自然環境に及ぼす影響を調査させることができる。
2 知事は、第14条の3第3項の認定を受けた者に対し、その生態系維持回復事業の実施状況その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
3 第1項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
(実地調査)
第28条 知事は、自然環境保全地域若しくは里山環境保全地域の指定若しくはそれらの区域の拡張、保全計画若しくは里山環境保全計画の決定若しくは変更又は保全事業若しくは里山環境保全事業の執行に関し、実地調査のため必要があるときは、その職員に、他人の土地に立ち入り、標識を設置させ、測量させ、又は実地調査の障害となる木竹、垣、さく等を伐採させ、若しくは除去させることができる。
2 知事は、その職員に前項の規定による行為をさせようとするときは、あらかじめ、土地の所有者(所有者の住所が明らかでないときは、その占有者。以下この条において同じ。)及び占有者並びに木竹、垣、さく等の所有者に対してその旨を通知し、意見書を提出する機会を与えなければならない。
3 第1項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
4 土地の所有者若しくは占有者又は木竹、垣、さく等の所有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入りその他の行為を拒み、又は妨げてはならない。
(損失の補償)
第29条 県は、第14条の8第2項において準用する第12条第2項の規定による処分を受けたため又は前条第1項の規定による里山環境保全地域に係る職員の行為のため損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。
(財政上の措置)
第30条 県は、自然環境の保全に資するため、土地の買取りその他の施策に必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
(市町村に対する助成)
第31条 県は、自然環境の保全に関する事業を行なう市町村に対し、当該事業に要する経費の一部を補助することができる。
(委任)
第32条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
第7章 罰則
第33条 第13条又は第14条の9の規定による命令に違反した者は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する。
第34条 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。
(1) 第10条第4項又は第11条第3項の規定に違反した者
(2) 第10条第6項(第11条第4項において準用する場合を含む。)の規定により許可に付された条件に違反した者
第35条 第12条第2項(第14条の8第2項において準用する場合を含む。)の規定による処分に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。
第36条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
(1) 第12条第1項又は第14条の8第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
(2) 第12条第4項(第14条の8第2項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
(3) 第27条第1項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
(4) 第27条第1項の規定による立入検査又は立入調査を拒み、又は妨げた者
(5) 第28条第4項の規定に違反して、同条第1項の規定による立入りその他の行為を拒み、又は妨げた者
第37条 第15条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、3万円以下の罰金に処する。
第38条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関して第33条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、昭和48年7月1日から施行する。ただし、第5章並びに次項及び第3項の規定は、自然環境保全法の施行の日から施行する。
(山形県自然環境保全審議会条例の廃止)
2 山形県自然環境保全審議会条例(昭和47年7月県条例第31号。以下「旧条例」という。)は、廃止する。
(山形県自然環境保全審議会の委員の任期に係る経過措置)
3 旧条例の規定による山形県自然環境保全審議会の委員は、第18条第2項の規定により任命されたものとみなす。
(大規模開発行為の届出に係る経過措置)
4 昭和48年7月1日以後60日以内に、第15条の規定により届出を要する行為に着手しようとする者についての同条の適用については、同条中「その行為に着手しようとする日の60日前までに」とあるのは「あらかじめ」と読み替えるものとする。
附 則(昭和48年4月1日条例第34号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(昭和49年3月25日条例第18号)
この条例は、昭和49年5月1日から施行する。
附 則(昭和51年3月31日条例第9号)
この条例は、昭和51年4月1日から施行する。
附 則(平成3年3月19日条例第13号)
この条例は、平成3年5月1日から施行する。
附 則(平成4年3月30日条例第17号)
(施行期日)
1 この条例は、平成4年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に山形県温泉審議会の委員である者は、その際第2条による改正後の山形県自然環境保全条例第18条第2項の規定により山形県自然環境保全審議会の委員に任命されたものとみなし、その任期は、同条第3項の規定にかかわらず、平成5年4月30日までとする。
3 この条例の施行の際現に山形県温泉審議会に諮問されている事項については、山形県自然環境保全審議会に諮問されているものとみなす。
附 則(平成5年7月13日条例第37号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(平成8年3月22日条例第6号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成8年4月1日から施行する。
附 則(平成11年10月12日条例第31号)
この条例は、平成12年1月1日から施行する。ただし、第1条から第5条までの改正規定は、公布の日から施行する。
附 則(平成12年3月21日条例第7号抄)
1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。
附 則(平成12年7月18日条例第57号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成13年5月1日から施行する。
(経過措置)
4 この条例の施行の際現に山形県自然環境保全審議会に諮問されている事項については、山形県環境審議会に諮問されているものとみなす。
附 則(平成13年3月23日条例第16号)
この条例は、規則で定める日から施行する。
(平成13年規則第86号で平成13年5月18日から施行)
附 則(平成23年10月11日条例第44号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成24年4月1日から施行する。
(経過措置)
4 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
5 前3項に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な経過措置は、規則で定める。
附 則(平成30年3月20日条例第9号)
この条例は、平成30年4月1日から施行する。
附 則(令和7年3月21日条例第27号抄)
(施行期日)
1 この条例は、令和7年6月1日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
3 この条例の施行後にした行為に対して、他の条例の規定によりなお従前の例によることとされ、なお効力を有することとされ又は改正前若しくは廃止前の条例の規定の例によることとされる罰則を適用する場合において、当該罰則に定める刑に刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号。以下「刑法等一部改正法」という。)第2条の規定による改正前の刑法(明治40年法律第45号。以下この項において「旧刑法」という。)第12条に規定する懲役(有期のものに限る。以下この項において「懲役」という。)、旧刑法第13条に規定する禁錮(以下「禁錮」という。)(有期のものに限る。以下この項において同じ。)又は旧刑法第16条に規定する拘留(以下「旧拘留」という。)が含まれるときは、当該刑のうち懲役又は禁錮はそれぞれの刑と長期及び短期を同じくする有期拘禁刑と、旧拘留は長期及び短期を同じくする拘留とする。
(人の資格に関する経過措置)
4 拘禁刑又は拘留に処せられた者に係る他の条例の規定によりなお従前の例によることとされ、なお効力を有することとされ又は改正前若しくは廃止前の条例の規定の例によることとされる人の資格に関する条例の規定の適用については、無期拘禁刑に処せられた者は無期禁錮に処せられた者と、有期拘禁刑に処せられた者は刑期を同じくする有期禁錮に処せられた者と、拘留に処せられた者は刑期を同じくする旧拘留に処せられた者とみなす。