○多治見市福祉基本条例
平成15年12月22日条例第39号
多治見市福祉基本条例
目次
前文
第1章 総則(第1条―第7条)
第2章 福祉のまちづくり
第1節 地域福祉(第8条―第14条)
第2節 市民活動の促進(第15条―第18条)
第3節 サービスの利用促進(第19条―第23条)
第4節 生活環境の整備(第24条―第27条)
第3章 健康・福祉施策基本方針(第28条―第32条)
第4章 地域福祉計画(第33条・第34条)
第5章 雑則(第35条)
附則
市民一人ひとりがその人らしい生き方をその人の意思によって選択し決定できる社会の実現こそ、私たちが目標とする社会福祉の姿です。
そこで、私たち多治見市民は、人としての尊厳を持って、家庭や地域の中で、子どもから高齢者まで、女性も男性も、障害の有無にかかわらず、いつまでも安心して幸せに暮らし続けられるよう、福祉のまちづくりを進めます。
福祉のまちづくりは、市民、事業者と市が地域社会の一員として自らの役割と責任を自覚し、協働して、人づくり、しくみづくり、社会基盤づくりを行う地域福祉活動を通じてなされるものであり、その実現に取り組むため、この条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、福祉のまちづくりについて、基本理念を確立し、市民、事業者と市それぞれの役割と責務を明らかにするとともに、福祉のまちづくりに関する施策の基本的事項を定めることにより、福祉のまちづくりを総合的かつ計画的に推進することを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において「市民」とは、市内で生活している人(市内で就業、就学している人を含みます。)をいいます。
2 この条例において「事業者」とは、市内で事業を営む人(次項の社会福祉事業者を含みます。)をいいます。
3 この条例において「社会福祉事業者」とは、社会福祉法(昭和26年法律第45号)第2条に定める社会福祉事業や社会福祉の増進を目的に、計画に基づいて継続、反復する事業(以下「社会福祉事業」といいます。)を行う人をいいます。
4 この条例において「障害者」とは、障害等があるため、長期にわたり日常生活や社会生活に相当の制限を受ける人をいいます。
5 この条例において「高齢者、障害者等」とは、高齢者、障害者、妊産婦、子ども等日常生活や社会生活を営む上で何らかの配慮を必要とする人をいいます。
(基本理念)
第3条 福祉のまちづくりでは、次のような社会の実現を目指すことを基本理念とします。
(1) すべての市民が個人として尊重される社会
(2) すべての市民が偏見を持たず、差別しない、差別されない社会
(3) すべての市民が生きがいを持てる社会
(4) すべての市民が健やかに暮らせる社会
(5) すべての市民が地域で生活し続けることができる社会
(6) すべての市民が相互に支え合い連帯する社会
(7) すべての市民が安心して生活できる社会
(8) すべての市民が福祉のまちづくりに参加する社会
(市民の責務)
第4条 市民は、地域社会において、自らの能力を活用し、自立し、相互に尊重し合い、福祉のまちづくりの推進に努めます。
2 市民は、高齢者、障害者等に対して、理解と思いやりを持ち、高齢者、障害者等が安心して生活するために協力するよう努めます。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、地域社会を構成する一員として果たすべき役割を認識し、積極的に福祉のまちづくりの推進に努めます。
2 事業者は、高齢者、障害者等が安心して生活できるよう支援に努めます。
(市の責務)
第6条 市は、福祉のまちづくりに関する施策を実施する責務があります。
2 市は、高齢者、障害者等が安心して生活できるように、福祉のまちづくりの条件の整備に努めます。
(総合的な推進)
第7条 市民、事業者と市は、それぞれの責務を自覚するとともに、相互に協力し、一体となって福祉のまちづくりを推進します。
第2章 福祉のまちづくり
第1節 地域福祉
(地域福祉の啓発)
第8条 市は、市民と事業者が地域福祉に関する正しい知識を深め、地域福祉活動に積極的に参加しようとする意欲を高めるために必要な施策を実施します。
(権利の尊重と擁護)
第9条 市民、事業者と市は、高齢者、障害者等の自己決定に関する権利を尊重します。
2 市は、高齢者、障害者等の自己決定に関する権利を擁護するため、社会福祉事業者や関係機関と連携しながら適切な援助を行います。
(福祉学習、教育の推進)
第10条 市民は、生涯にわたって福祉に対する正しい知識を得るよう、自主的な学習に努めます。
2 市は、市民が福祉に対する正しい知識を得るとともに、高齢者、障害者等をはじめ市民相互に対する理解と思いやりを持つことができるよう、社会福祉事業者、教育機関等と協力し、福祉教育の推進に努めます。
(人材育成)
第11条 社会福祉事業者と市は、市民と協働して、地域福祉活動を継続的に行うことができるよう、地域福祉を担う人材の育成に努めます。
2 社会福祉事業者と市は、社会福祉事業に携わる人材を確保するとともに、その資質の向上に努めます。
(情報の提供)
第12条 市民と事業者は、高齢者、障害者等が安心して生活できるよう、分かりやすい情報の伝達に努めます。
2 社会福祉事業者と市は、市民が適切にサービスを選択できるよう、市民への適正な福祉サービス情報の提供に努めます。
3 市は、地域福祉に関する情報を収集、調査研究し、その情報を市民と事業者に積極的に提供するとともに、高齢者、障害者等が社会参加できるよう、情報伝達手段の充実に努めます。
(就労の確保と就労支援)
第13条 事業者は、高齢者、障害者等に対し、就労の機会の提供と雇用環境の整備に努めます。
2 市は、事業者に対し、高齢者、障害者等の就労を確保するため、広報、啓発等必要な施策を実施します。
3 市は、高齢者、障害者等に対し、就労支援を行います。
(安全な生活の確保)
第14条 市民、事業者と市は、高齢者、障害者等が安心して生活できるように、防災、防犯と交通の安全の確保に関し、相互に協力します。
第2節 市民活動の促進
(自主的な市民活動)
第15条 市民、事業者と市は、地域福祉に関する自主的な市民活動を円滑に進めるため、相互に協力します。
(交流の機会の確保)
第16条 市民、事業者と市は、地域での、市民の地域福祉を進める上での相互理解を促進するため、交流の機会の確保に努めます。
(施設の提供)
第17条 事業者と市は、自らが所有し、又は管理する施設を地域福祉の推進のため利用できるよう努めます。
(ボランティア活動等への支援)
第18条 市民と事業者は、自らの意思に基づいて、地域福祉に関するボランティア活動(以下「ボランティア活動」といいます。)に参加します。
2 事業者は、雇用している人が、積極的にボランティア活動に参加することができるよう支援に努めます。
3 市は、市民と事業者によるボランティア活動その他の市民活動を促進するために、必要な支援を行います。
第3節 サービスの利用促進
(サービス提供の原則)
第19条 社会福祉事業者、市と関係機関は、福祉サービスの利用促進を図るため、相互に連携し、サービスを充実させるとともに、その質を向上させるよう努めます。
(相談支援体制の整備)
第20条 社会福祉事業者と市は、市民の相談に対し、迅速、的確かつ総合的に対処するために、相談支援体制の整備を図ります。
(サービス評価と苦情解決)
第21条 社会福祉事業者と市は、市民が福祉サービスを適切に利用できるよう、サービス評価と苦情を解決する体制の整備に努めます。
(高齢者、障害者等の把握、対応)
第22条 高齢者、障害者等は、自らの情報を自主的に提供し、地域福祉活動に役立てるよう努めます。
2 市民は、地域において、高齢者、障害者等を把握し、市民相互で助け合うよう努めます。
3 事業者は、市民の高齢者、障害者等に対する支援活動に協力します。
4 市は、市民と連携し、高齢者、障害者等の把握に努め、市民の支援活動を支えるとともに、必要なサービスの提供を行います。
(社会福祉事業者の責務)
第23条 社会福祉事業者は、社会福祉の担い手としての責任を認識し、市民と市と協力して、地域福祉の推進に努めます。
2 社会福祉事業者は、利用者や利用者の家族が社会福祉事業者と対等な立場に立ってサービスを受けられるよう努めます。
第4節 生活環境の整備
(施設の利用と整備)
第24条 市民、事業者と市は、高齢者、障害者等が公共的施設(公共施設をはじめ不特定多数の人が利用する施設をいいます。以下同じです。)を安心して利用できるように協力します。
2 市は、高齢者、障害者等が公共的施設を安心して利用できるよう、福祉環境整備指針(以下「指針」といいます。)を定め、遵守します。
3 公共的施設を所有し、又は管理する事業者は、指針を遵守するよう努めます。
(公共交通車両等整備)
第25条 公共交通車両等を所有し、又は管理する人は、当該公共交通車両等を高齢者、障害者等が安心して利用できるよう整備に努めます。
(移動の確保)
第26条 市民と事業者は、高齢者、障害者等が安心して生活できるよう、移動の支援と手段の提供に努めます。
2 市は、高齢者、障害者等の移動の手段を確保するよう努めます。
(住宅の整備)
第27条 市民は、将来にわたって安心して生活できるよう、所有する住宅の整備に努めます。
2 住宅を供給する人は、高齢者、障害者等が安心して利用できる住宅の整備に努めます。
3 市は、高齢者、障害者等が安心して生活できるよう、住宅の整備に関する基準を定め、その基準に沿った住宅の普及に努めます。
第3章 健康・福祉施策基本方針
(高齢者福祉)
第28条 高齢者福祉施策は、次の基本方針により実施します。
(1) 高齢者は、生きがいを持ち、自ら心身の健康づくりに努めます。
(2) 社会福祉事業者は、高齢者が健康でいきいきと暮らせるよう、必要なサービスを提供するとともに、その質の向上に努めます。
(3) 市は、高齢者が生きがいを持ち、心身共に健康で質の高い生活ができるよう支援します。
(障害者福祉)
第29条 障害者福祉施策は、次の基本方針により実施します。
(1) 障害者は、自立し、自らの持つ能力を発揮して、自分らしく生活するよう努めます。
(2) 事業者は、障害者の社会参加を促進するよう努めます。
(3) 市は、障害者が平等にあらゆる分野への参加ができ、自分らしく生活できるよう支援します。
(子どもの福祉)
第30条 子どもの福祉に関する施策は、次の基本方針により実施します。
(1) 子どもは、生きる力をつけ、自ら成長するよう努めます。
(2) 子どもの保護者は、その養育する子どもの権利を保障しながら、子どもへの支援と家庭教育に努めます。
(3) 市民、事業者と市は、子どもの権利を保障しながら、子どもへの支援、子育ての支援と母性の保護に努めます。
(ひとり親、女性の福祉)
第31条 ひとり親、女性の福祉に関する施策は、次の基本方針により実施します。
(1) ひとり親、女性の福祉の対象者は、自立に努めます。
(2) 市民、事業者と市は、ひとり親、女性の福祉の対象者が自立できるよう支援します。
(健康づくり)
第32条 健康づくり施策は、次の基本方針により実施します。
(1) 市民は、生涯にわたって自らの健康づくりに努めます。
(2) 事業者は、雇用している人の健康づくりに努めます。
(3) 市は、市民が自主的に健康づくりを行うよう支援します。
第4章 地域福祉計画
(地域福祉計画の策定・公表・管理)
第33条 市は、福祉のまちづくりに関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、地域福祉計画(健康・福祉に関する個別の計画を含みます。以下同じです。)を定めます。
2 市は、地域福祉計画を定め、又はその内容を変更したときは、速やかに公表します。
3 市は、地域福祉計画を着実に推進するため、地域福祉計画の進行を適切に管理します。
4 市は、次条の多治見市地域福祉計画評価委員会が地域福祉計画を評価した結果を公表します。
(評価機関の設置)
第34条 市は、前条第3項により地域福祉計画の進行を適切に管理するため、その実施状況の評価を行う多治見市地域福祉計画評価委員会(以下「委員会」といいます。)を設置します。
2 委員会は、地域福祉計画の実施状況の評価のほか、市長の諮問に応じて、地域福祉計画に関し必要な事項を審議します。
3 委員会は、10人以内の委員で組織します。
4 委員は、福祉のまちづくりについて、知識や経験を持っている人、市民その他市長が適当と認めた人のうちから市長が委嘱します。
5 委員の任期は、2年とします。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とします。
6 委員は、再任されることができます。
7 前各項に定めるもののほか、委員会の組織、運営に関し必要な事項は、規則で定めます。
第5章 雑則
(委任)
第35条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定めます。
附 則
1 この条例は、平成16年4月1日から施行します。
別表中「青少年問題協議会委員」を

青少年問題協議会委員


地域福祉計画評価委員会委員

に改めます。