埼玉県土砂の排出、たい積等の規制に関する条例

平成十四年十月十五日
条例第六十四号

埼玉県土砂の排出、たい積等の規制に関する条例をここに公布する。
埼玉県土砂の排出、たい積等の規制に関する条例
目次
第一章 総則(第一条―第五条)
第二章 土砂の排出(第六条―第十三条)
第三章 土砂のたい積(第十四条―第二十七条)
第四章 土砂の搬入禁止(第二十八条―第三十条)
第五章 雑則(第三十一条―第三十七条)
第六章 罰則(第三十八条―第四十三条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この条例は、土砂の排出、たい積等に関し、必要な規制を行うことにより、無秩序な土砂のたい積を防止し、もって県民の生活の安全の確保及び生活環境の保全に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 建設工事 建設業法(昭和二十四年法律第百号)第二条第一項に規定する建設工事をいう。
 発注者 建設工事(他の者から請け負ったものを除く。)の注文者をいう。
 元請負人 発注者から直接建設工事を請け負った者及び請負契約によらないで自ら建設工事を行う者をいう。
 土砂のたい積 埋立て、盛土その他の土地への土砂のたい積(製品の製造又は加工のための原材料のたい積を除く。)をいう。
(県の責務)
第三条 県は、無秩序な土砂のたい積を防止するため、必要な施策を総合的に推進するとともに、市町村が行う施策の総合調整を行うものとする。
 県は、無秩序な土砂のたい積を防止するため、市町村と連携して土砂のたい積を監視する体制の整備に努めるものとする。
(発注者の責務)
第四条 発注者は、その注文する建設工事に伴って発生する土砂に関し、元請負人に対して、その適正な処理を指示するとともに、処理に要する費用の適正な負担を行うことにより、土砂の再利用の促進に努めなければならない。
(元請負人の責務)
第五条 元請負人は、請負契約の内容等を踏まえて、建設工事の施工方法等を工夫することにより、建設工事に伴って発生する土砂の排出量の抑制に努めるとともに、土砂と他の物との分別その他必要な措置を講ずることにより、土砂の再利用に努めなければならない。
第二章 土砂の排出
(土砂の排出の届出)
第六条 元請負人は、建設工事に係る土地の区域から当該建設工事に伴って発生する土砂の排出を行うときは、土砂の排出に関する計画を定め、当該土砂の排出を開始する日の二十日前までに、知事に届け出なければならない。ただし、次に掲げる土砂の排出については、この限りでない。
 排出する土砂の数量の合計が五百立方メートル未満の土砂の排出
 採石法(昭和二十五年法律第二百九十一号)又は砂利採取法(昭和四十三年法律第七十四号)の認可に係る土地の区域において採取された土砂(岩石又は砂利の採取のために除去した土砂を除く。)の排出
 埼玉県土採取条例(昭和四十九年埼玉県条例第六号)の認可に係る土地の区域において採取された土砂の当該土地の区域からの排出
 災害復旧のために必要な応急措置として行う土砂の排出
 法令若しくは条例又はこれらに基づく処分による義務の履行に伴う土砂の排出
 その他無秩序な土砂のたい積のおそれがないものとして規則で定める土砂の排出
 前項の土砂の排出に関する計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 建設工事の名称及び内容
 発注者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名(発注者がいる場合に限る。)
 建設工事に係る土地の区域の所在及び面積
 建設工事に伴って発生する土砂の数量
 建設工事に伴って発生する土砂の利用等の計画
 排出する土砂の数量の合計
 排出する期間
 排出先とする土地の所在
 その他規則で定める事項
 第一項の規定による届出には、当該届出に係る建設工事に係る土地の区域を示す図面その他規則で定める書類を添付しなければならない。
(たい積した土砂の排出の届出)
第七条 土砂のたい積を行う者は、当該土砂が他の土地の区域に排出されるとき(前条第一項の建設工事に係る土地の区域から当該建設工事に伴って発生する土砂が排出されるときを除く。)は、月の初日(当該土砂の排出を開始する日が月の途中の日の場合にあっては、その日。以下この項及び第十条第一項において同じ。)から末日までの間の土砂の排出に関する計画を定め、当該土砂の排出に関する計画に係る月の初日の十日前までに、知事に届け出なければならない。ただし、次に掲げる土砂の排出については、この限りでない。
 月の初日から末日までの間に排出する土砂の数量の合計が五百立方メートル未満の土砂の排出
 災害復旧のために必要な応急措置として行う土砂の排出
 法令若しくは条例又はこれらに基づく処分による義務の履行に伴う土砂の排出
 その他無秩序な土砂のたい積のおそれがないものとして規則で定める土砂の排出
 前項の土砂の排出に関する計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 土砂のたい積に係る土地の区域の所在及び面積
 排出する土砂の数量の合計
 排出先とする土地の所在
 その他規則で定める事項
 第一項の規定による届出には、当該届出に係る土砂のたい積に係る土地の区域を示す図面その他規則で定める書類を添付しなければならない。
(変更の届出)
第八条 第六条第一項の規定による届出をした者は、同条第二項第一号又は第三号に掲げる事項に変更があったときは遅滞なく、同項第四号から第十号までに掲げる事項の変更をしようとするときはあらかじめ、その旨を知事に届け出なければならない。ただし、規則で定める軽微な変更をしようとするときは、この限りでない。
 前項の規定は、前条第一項の規定による届出をした者について準用する。この場合において、前項中「同条第二項第一号又は第三号」とあるのは「同条第二項第一号」と、「同項第四号から第十号まで」とあるのは「同項第二号から第五号まで」と読み替えるものとする。
(状況の変更による届出)
第九条 元請負人は、第六条第一項第一号に該当するものとして同項の届出をしなかった場合で、排出する土砂の数量の合計が五百立方メートル以上となるときは、その土砂の数量の合計が五百立方メートルとなる日の前日までに、次に掲げる事項を知事に届け出なければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 建設工事の名称及び内容
 発注者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名(発注者がいる場合に限る。)
 建設工事に係る土地の区域の所在及び面積
 建設工事に伴って発生する土砂の数量
 建設工事に伴って発生する土砂の利用等の状況及び計画
 排出する土砂の数量の合計
 排出する期間
 排出先とする土地の所在
 その他規則で定める事項
 第六条第三項及び前条第一項の規定は、前項の規定による届出をした者について準用する。
第十条 土砂のたい積を行う者は、第七条第一項第一号に該当するものとして同項の届出をしなかった場合で、月の初日から末日までの間に排出する土砂の数量の合計が五百立方メートル以上となるときは、その土砂の数量の合計が五百立方メートルとなる日の前日までに、次に掲げる事項を知事に届け出なければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 土砂のたい積に係る土地の区域の所在及び面積
 排出する土砂の数量の合計
 排出先とする土地の所在
 その他規則で定める事項
 第七条第三項及び第八条第二項において準用する同条第一項の規定は、前項の規定による届出をした者について準用する。
(届出の内容の通知)
第十一条 知事は、第六条第一項、第八条第一項(第九条第二項において準用する場合を含む。)又は第九条第一項の規定による届出があった場合において、これらの届出に係る建設工事に発注者がいるときは、当該発注者に、当該届出の内容を通知するものとする。
(土砂の排出計画等に対する勧告)
第十二条 知事は、この章の規定による届出(次条の規定による届出を除く。)があった場合において、当該届出の内容が土砂の有効利用及び適正な処理をする上で適当でないと認めるときは、当該届出をした者(当該届出に係る建設工事に発注者がいる場合は、発注者を含む。)に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
 知事は、前項の規定による勧告を受けた者が当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
(完了等の届出)
第十三条 第六条第一項、第七条第一項、第九条第一項又は第十条第一項の規定による届出をした者は、当該届出に係る土砂の排出を完了したときは、完了した日から起算して二十日以内に、その旨を知事に届け出なければならない。当該土砂の排出を廃止した場合も、同様とする。
第三章 土砂のたい積
(災害発生防止のための措置)
第十四条 土地の所有者、管理者又は占有者は、無秩序な土砂のたい積により、土砂の流出、崩壊その他の災害が発生することのないよう、当該土地を適正に管理しなければならない。
 土砂のたい積を行う者は、そのたい積に係る土砂の流出、崩壊その他の災害の発生の防止のため、必要な措置を講ずるとともに、土砂のたい積を行う土地の周辺の生活環境の保全に配慮しなければならない。
(汚染された土砂のたい積の禁止)
第十五条 土砂のたい積を行う者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の規則で定める物質(以下この条において「有害物質」という。)による汚染の状態が規則で定める基準(次項において「土壌基準」という。)に適合しない土砂を土砂のたい積に使用してはならない。ただし、規則の定めるところにより、土砂のたい積の場所、方法等からみて当該土砂の有害物質による人の健康に係る被害が生ずるおそれがない旨の知事の確認を受けたときは、この限りでない。
 知事は、土壌基準に適合しない土砂が土砂のたい積(前項ただし書の確認を受けたものを除く。)に使用され、又は使用されているおそれがあると認めるときは、土砂のたい積を行っている者又は土砂のたい積に係る工事を請け負った者若しくは工事を行っている者に対し、直ちに当該土砂のたい積を停止し、又は現状を保全するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 知事は、第一項ただし書の確認をした場合において、その後の事情により、当該確認に係る土砂のたい積に用いた土砂の有害物質により人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるに至ったときは、土砂のたい積を行っている者又は土砂のたい積に係る工事を請け負った者若しくは工事を行っている者に対し、当該土砂のたい積を停止し、又は現状を保全するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(土砂のたい積の許可)
第十六条 土砂のたい積を行おうとする者は、土砂のたい積に係る土地の区域ごとに土砂のたい積に関する計画を定め、知事の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる土砂のたい積については、この限りでない。
 土砂のたい積に係る土地の区域の面積が三千平方メートル未満の土砂のたい積
 土地の造成その他の事業の区域内において行う土砂のたい積で当該事業の区域における土砂のみを用いて行うもの
 法令又は他の条例の規定による許可等の処分その他の行為で規則で定めるものに係る行為として行う土砂のたい積であって、規則の定めるところにより、知事に届け出たもの
 公益性が高いと認められる事業の実施に係る行為のうち無秩序な土砂のたい積となるおそれがないものとして規則で定めるものに係る土砂のたい積
 災害復旧のために必要な応急措置として行う土砂のたい積
 法令若しくは条例又はこれらに基づく処分による義務の履行に伴う土砂のたい積
 その他無秩序な土砂のたい積のおそれがないものとして規則で定める土砂のたい積
 前項の土砂のたい積に関する計画には、次に掲げる事項を定めなければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 土砂のたい積に係る土地の区域の所在及び面積
 土砂のたい積の目的
 土砂のたい積に係る建設工事の元請負人
 最大たい積時において土砂のたい積に用いる土砂の数量
 最大たい積時における土地の形状
 土砂のたい積の完了時における土地の形状
 周囲の生活環境の保全のための方策
 排水施設その他の土砂の流出及び崩壊を防止する施設の計画
 前号に掲げるもののほか、災害、事故等の防止のためにとる措置
十一 土砂のたい積を行う期間
十二 その他規則で定める事項
 第一項の規定による許可の申請には、当該申請に係る土砂のたい積に係る土地の区域を示す図面その他規則で定める書類を添付しなければならない。
(住民への周知)
第十七条 前条第一項の規定による許可の申請をした者は、その概要を当該申請に係る土砂のたい積に係る土地の区域の周辺の住民に周知させるよう努めるものとする。
(許可の基準等)
第十八条 知事は、第十六条第一項の規定による許可の申請があった場合において、土砂のたい積に関する計画の内容が、次に掲げる事項について、土砂の流出、崩壊その他の災害を防止する上で必要な規則で定める基準に適合すると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
 土砂のたい積の完了時及び最大たい積時においてたい積する土砂の高さ及びのり面の勾配
 排水施設、擁壁その他の施設
 地形、地質又は周囲の状況に応じ配慮すべき事項又は講ずべき措置
 知事は、第十六条第一項の規定による許可の申請をした者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該許可の申請に係る建設工事の元請負人が第一号に該当するときは、同項の許可をしないことができる。
 土砂のたい積に関する計画を実施するために必要な資力及び信用があると認められない場合
 土砂のたい積に関する計画の実施の妨げとなる権利を有する者の同意を得ていない場合
 知事は、第十六条第一項の規定による許可には、夜間における土砂のたい積の禁止その他生活環境の保全のための必要な条件を付することができる。
(変更の許可)
第十九条 第十六条第一項の規定による許可を受けた者(以下「許可事業者」という。)は、当該許可に係る同条第二項第二号から第十号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、規則の定めるところにより、知事の許可を受けなければならない。ただし、規則で定める軽微な変更をしようとするときは、この限りでない。
 前条の規定は、前項の許可の場合に準用する。
(変更の届出)
第二十条 許可事業者は、当該許可に係る第十六条第二項第一号に掲げる事項に変更があったときは遅滞なく、前条第一項ただし書の規則で定める軽微な変更をしようとするときはあらかじめ、その旨を知事に届け出なければならない。
(許可の取消し)
第二十一条 知事は、許可事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該許可を取り消すことができる。
 第十五条第二項又は第三項の規定による命令に違反したとき。
 不正な手段により、第十六条第一項又は第十九条第一項の許可を受けたとき。
 第十六条第一項の許可を受けた日から起算して一年を経過する日までに当該許可に係る土砂のたい積に着手しなかったとき。
 第十六条第一項の許可に係る土砂のたい積に着手した日後一年を超える期間引き続き土砂のたい積を行っていないとき。
 第十八条第一項の基準に適合しない土砂のたい積を行ったとき。
 第十八条第三項(第十九条第二項において準用する場合を含む。)の条件に違反したとき。
 第十九条第一項の規定に違反して同項に規定する変更の許可を受けないで土砂のたい積を行ったとき。
 第三十一条第一項の規定による命令に違反したとき。
(標識の掲示)
第二十二条 許可事業者は、当該許可に係る土砂のたい積を行っている間、当該土砂のたい積に係る土地の区域内の公衆の見やすい場所に、規則で定める様式の標識を掲示しなければならない。
(関係書類の閲覧)
第二十三条 許可事業者は、規則の定めるところにより、当該許可に係る土砂のたい積を行っている間、この章の規定により知事に提出した書類の写しを、土砂のたい積に関し生活環境の保全上利害関係を有する者の求めに応じ、閲覧させなければならない。
(着手の届出)
第二十四条 許可事業者は、当該許可に係る土砂のたい積に着手したときは、着手した日から起算して十日以内にその旨を知事に届け出なければならない。
(定期報告)
第二十五条 許可事業者は、当該許可に係る土砂のたい積の着手の日から完了又は廃止の日までの期間を三月ごとに区分した各期間(最後に三月未満の区分した期間が生じた場合には、その期間とする。以下この項において同じ。)ごとに、当該各期間の経過後二十日以内に、次に掲げる事項を知事に届け出なければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 許可年月日及び許可番号
 土砂のたい積に係る土地の区域の所在及び面積
 当該各期間内に搬入した土砂の採取場所及び当該採取場所ごとの数量
 前項の規定による届出には、土砂の採取場所の責任者の発行した当該採取場所を証明する書類その他規則で定める書類を添付しなければならない。ただし、規則で定める場合は、この限りでない。
(たい積に係る土地の汚染調査)
第二十六条 許可事業者は、当該許可に係る土砂のたい積に着手した日から起算して六月ごと(土砂のたい積の着手の日から完了又は廃止の日までの期間が六月に満たない場合にあっては、完了又は廃止のとき)に、当該土砂のたい積に係る土地の区域の土砂について、規則の定めるところにより、汚染の状況についての調査を行い、その結果を知事に届け出なければならない。
(完了等の届出)
第二十七条 許可事業者は、当該許可に係る土砂のたい積を完了したときは、完了した日から起算して十日以内に、その旨を知事に届け出なければならない。当該土砂のたい積を廃止した場合も、同様とする。
第四章 土砂の搬入禁止
(土砂搬入禁止区域)
第二十八条 知事は、土砂のたい積が行われている土地において、土砂のたい積が継続することにより、人の生命、身体又は財産を著しく害する事態が生ずるおそれがあり、かつ、法令又は他の条例の規定によっては当該事態を回避することが困難であると認める場合は、六月を超えない範囲内で期間を定めて、当該土地を土砂の搬入を禁止する土地の区域(以下この章において「土砂搬入禁止区域」という。)として指定することができる。
 知事は、前項の規定により土砂搬入禁止区域を指定したときは、規則の定めるところにより、その旨を公示するものとする。
 第一項の指定は、前項の規定による公示によってその効力を生ずる。
(土砂の搬入禁止)
第二十九条 何人も、土砂搬入禁止区域に土砂を搬入してはならない。
(土砂搬入禁止区域の指定の解除)
第三十条 知事は、土砂搬入禁止区域の指定の事由が消滅したと認めるときは、速やかに当該土砂搬入禁止区域の指定を解除するものとする。
 第二十八条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
第五章 雑則
(措置命令)
第三十一条 知事は、許可事業者が当該許可(第十九条第一項の許可を受けた者にあっては、その許可)を受けた土砂のたい積に関する計画に従って土砂のたい積を行っていないと認めるときは、当該許可を受けた者に対し、期限を定めて、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 知事は、第十六条第一項又は第十九条第一項の規定に違反して土砂のたい積を行った者(当該土砂のたい積を行った者に対し、当該違反行為をすることを要求し、依頼し、若しくは唆し、又は当該土砂のたい積を行った者が当該違反行為をすることを助けた者があるときは、その者を含む。)に対し、土砂のたい積の中止を命じ、又は、期限を定めて、土砂の除却その他必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(土地所有者等に対する勧告)
第三十二条 知事は、土砂のたい積が行われた土地において、土砂の流出、崩壊その他の災害により、人の生命、身体又は財産を著しく害する事態が生ずるおそれがあると認めるときは、その土地の所有者、管理者若しくは占有者又は当該土砂を排出した者に対し、土砂の流出、崩壊その他の災害を防止するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
 知事は、前項の規定による勧告を受けた者が当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
(報告の徴収)
第三十三条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、発注者、元請負人、土砂の排出、運搬又はたい積を行う者、土砂の排出又はたい積に係る土地の所有者又は占有者その他の関係者に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。
(立入検査)
第三十四条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、発注者、元請負人又は土砂の排出、運搬若しくはたい積を行う者の事務所、事業所又は土砂の排出若しくはたい積の場所に立ち入り、工事その他の行為の状況若しくは施設、帳簿、書類その他の物件を検査させ、検査のために必要最小限度の分量に限り土砂の排出若しくはたい積の場所の土砂を収去させ、又は関係者に質問させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(市町村の条例との関係)
第三十五条 この条例の規定は、地域の自然的社会的条件に応じて、無秩序な土砂のたい積を防止するため、市町村が条例で必要な規定を定めることを妨げるものではない。
 市町村が定める無秩序な土砂のたい積を防止するための条例の規定の内容が、この条例の趣旨に則したものであり、かつ、この条例と同等以上の効果が期待できるものとして知事が認めるときは、規則の定めるところにより、当該市町村の条例の規定に相当するこの条例の規定は、当該市町村の区域においては、適用しない。
(保健所設置市の適用除外)
第三十六条 第三章、前章並びに第三十一条及び第三十二条の規定は、保健所を設置する市の区域においては、適用しない。
(委任)
第三十七条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
第六章 罰則
第三十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 第十六条第一項又は第十九条第一項の規定に違反して土砂のたい積を行った者
 第三十一条第二項の規定による命令に違反した者
第三十九条 第十五条第二項若しくは第三項又は第三十一条第一項の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第四十条 第二十九条の規定に違反した者は、六月以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第四十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
 第六条第一項、第七条第一項、第九条第一項、第十条第一項、第二十五条第一項又は第二十六条の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第二十二条の規定に違反して標識を掲示しなかった者
 第三十三条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
 第三十四条第一項の規定による検査若しくは収去を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者
第四十二条 第八条第一項(同条第二項(第十条第二項において準用する場合を含む。)及び第九条第二項において準用する場合を含む。)、第十三条、第二十条、第二十四条又は第二十七条の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第四十三条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第三十八条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
 この条例は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。(平成十四年十二月規則第百十八号で、同十五年二月一日から施行)
(経過措置)
 第六条及び第九条の規定は、この条例の施行前に締結された請負契約に係る建設工事又はこの条例の施行の際現に着手している建設工事については、適用しない。
 第七条及び第十条の規定は、この条例の施行の日から起算して十日を経過する日の属する月の翌月以後の土砂の排出から適用する。
 この条例の施行の際現に土砂のたい積を行っている者は、この条例の施行の日から起算して三月間(その期間内に第十六条第一項の許可の申請をしたときは、許可又は不許可の処分があるまでの間)は、同項の規定にかかわらず引き続き当該土砂のたい積を行うことができる。