沖縄県自然環境保全条例

昭和48年7月23日
条例第54号

改正

昭和49年3月29日条例第11号

平成3年7月17日条例第23号

  

平成11年12月27日条例第46号

平成12年12月27日条例第78号

  

平成24年3月30日条例第14号

  


沖縄県自然環境保全条例をここに公布する。
沖縄県自然環境保全条例
目次
第1章 総則(第1条―第10条)
第2章 自然環境保全基本方針(第11条)
第3章 自然環境の保全のための施策(第12条―第16条)
第4章 自然環境保全地域
第1節 指定等(第17条―第19条)
第2節 保全(第20条―第24条)
第3節 生態系維持回復事業(第24条の2―第24条の5)
第5章 緑地環境保全地域等(第25条―第36条)
第6章 雑則(第37条―第42条)
第7章 罰則(第43条―第47条)
附則
自然は、人間存在の基礎である。自然の適切な保存と調和のとれたその利用によつてのみ、人は心身ともに健全な生活を営むことができる。
わが県の美しい自然は、われわれが祖先から受け継いだ尊い共通の遺産であつて、大切にこれを保存して、後の世代に伝えることは、われわれに課せられた責務である。
しかるに、今次大戦による自然破壊に加え、近時の経済の著しい発展は、自然を乱用し、貴重な緑地や自然景観とすぐれた文化財を破壊するにとどまらず、自然界の調和を乱し、県民の生活環境を著しく悪化させている。
われわれは、いまこそ、自然と人間との関係に思いをいたし、自然がかけがえのない人類共通の遺産であることを深く認識し、その恩恵が現在及び将来の世代に享受できるようわが県の美しい自然を保護することを県民共通の責務として最善の努力を払わなければならない。
ここに、郷土の自然を保護することを県政の基調として確立し、自然と調和した生活環境を創造することを決意し、この条例を制定する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、自然環境の保全の基本理念その他自然環境の保全に関し基本となる事項を定めるとともに、自然環境を保全すべき地域の指定、当該地域における行為の規制等について定めることにより、生物の多様性の確保その他の自然環境の保全を総合的に推進し、もつて現在及び将来の県民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
一部改正〔平成24年条例14号〕
(基本理念)
第2条 自然環境の保全は、自然環境が人間の健康で文化的な生活に欠くことのできないものであることにかんがみ、広く県民がその恵沢を享受するとともに、将来の県民に自然環境を継承することができるよう適正に行われなければならない。
一部改正〔平成12年条例78号〕
(県の責務)
第3条 県は、自然環境を保全するための基本的かつ総合的な施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。
(基礎調査の実施)
第4条 県は、地形、地質 植生及び野生動物に関する調査その他自然環境の保全のために講ずべき施策の策定に必要な基礎調査を行うものとする。
一部改正〔平成12年条例78号〕
(試験研究の体制の整備等)
第5条 県は、自然環境の保全のために講ずべき施策の策定及びその実施に資するため、試験研究の体制の整備、研究開発の推進等必要な措置を講ずるものとする。
(県民の理解を深めるための措置)
第6条 県は、教育活動、広報活動等を通じて、自然環境の確保の必要性について県民の理解を深めるよう適切な措置を講じなければならない。
(地域開発施策等における配慮)
第7条 県は、地域の開発及び整備その他の自然環境に影響を及ぼすと認められる施策の策定及びその実施に当たつては、自然環境の適正な保全について配慮しなければならない。
(市町村の責務)
第8条 市町村は、国及び県の自然環境の保全に関する施策に協力するとともに、当該市町村の区域の自然的社会的諸条件に応じて、自然環境を適正に保全するための施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。
(事業者の責務)
第9条 事業者は、その事業活動の実施に当たつて自然環境が適正に保存されるよう必要な措置を講ずるとともに、国、県及び市町村が実施する自然環境の保全に関する施策に協力しなければならない。
(県民の責務)
第10条 県民は、自然環境が適正に保全されるよう自ら努めるとともに、国、県及び市町村が実施する自然環境の保全に関する施策に協力しなければならない。
第2章 自然環境保全基本方針
(自然環境保全基本方針)
第11条 知事は、自然環境の保全を図るための基本方針(以下「自然環境保全基本方針」という。)を定めなければならない。
 自然環境保全基本方針には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 自然環境の保全に関する基本構想
(2) 自然環境保全地域、緑地環境保全地域、歴史環境保全地域及び海域保全地区の指定その他これらの地域に係る生物の多様性の確保その他の自然環境の保全に関する施策に関する基本的な事項
(3) 公共施設における緑地の確保等に関する基本的な事項
(4) その他自然環境の保全に関する重要事項
 知事は、自然環境保全基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、沖縄県自然環境保全審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。
 知事は、自然環境保全基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
 前2項の規定は、自然環境保全基本方針の変更について準用する。
一部改正〔平成24年条例14号〕
第3章 自然環境の保全のための施策
(緑化の促進)
第12条 県は、良好な生活環境を確保するため植樹等を行い、緑化の促進に努めなければならない。
一部改正〔平成12年条例78号〕
(公共施設における緑地の確保)
第13条 県は、その設置し、又は管理する港湾、道路、公園、公営住宅、学校、庁舎その他の施設(以下「公共施設」という。)における緑地を確保するため、規則で定める緑地の基準に基づき、植樹等を行うものとする。
 国の機関及び市町村並びに公共的団体は、その設置し、又は管理する公共施設における緑地を確保するため、前項の緑地の基準に準じて植樹等を行うよう努めなければならない。
一部改正〔平成12年条例78号〕
(事業場における緑地の確保)
第14条 公共施設又はこれに隣接する地域で緑地を確保する必要があると認められる地域のうち規則で定める地区に規則で定める面積以上の敷地を有する事業場の所有者又は管理者は、その設置し、又は管理する事業場における緑地を確保するため、規則で定める緑地の基準に基づき、植樹等を行わなければならない。
 前項に規定する地区以外の地区に敷地を有する事業場の所有者又は管理者は、その設置し、又は管理する事業場における緑地を確保するため、前項の緑地の基準に準じて、植樹等を行うよう努めなければならない。
 知事は、第1項に規定する事業場における緑地の基準が当該事業場について定められている緑地の基準に達していない場合には、当該事業場の所有者又は管理者に対して、必要な勧告をすることができる。
一部改正〔平成12年条例78号〕
(自然保護推進員)
第15条 県は、県民が自ら自然環境の保全を推進するため、自然保護推進員に関する制度を設けるものとする。
(土地の買取り)
第16条 県は、自然環境の保全のために特に確保する必要があると認められる土地があるときは、その土地を買い取るよう努めるものとする。
第4章 自然環境保全地域
第1節 指定等
(指定)
第17条 知事は、自然環境保全法(昭和47年法律第85号)第22条第1項の規定により環境大臣が指定する自然環境保全地域に準ずる区域であつて、次の各号のいずれかに該当する土地の区域のうち、自然的社会的諸条件からみて、その区域における自然環境を保全することが特に必要なものを自然環境保全地域として指定することができる。
(1) 優れた天然林が相当部分を占める森林の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)
(2) 地形若しくは地質が特異であり、又は特異な自然の現象が生じている土地の区域(これと一体となつて自然環境を形成している土地の区域を含む。)
(3) その区域内に生存する動植物を含む自然環境が優れた状態を維持している海岸、湖沼、湿原又は河川の区域
(4) 植物の自生地、野生動物の生息地その他の規則で定める土地の区域で、その区域における自然環境が前各号に掲げる区域における自然環境に相当する程度を維持しているもの
 自然公園法(昭和32年法律第161号)第2条第1号に規定する自然公園の区域は、自然環境保全地域の区域に含まれないものとする。
 知事は、自然環境保全地域の指定をしようとするときは、あらかじめ、関係市町村の長及び審議会の意見を聴かなければならない。この場合においては、次条第1項に規定する自然環境保全地域に関する保全計画の案についても、あわせて、その意見を聴かなければならない。
 知事は、自然環境保全地域を指定しようとするときは、あらかじめ、規則で定めるところにより、その旨を公告し、その案を当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供しなければならない。
 前項の規定による公告があつたときは、当該区域に係る住民及び利害関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、縦覧に供された案について、知事に意見書を提出することができる。
 知事は、前項の規定により、縦覧に供された案について異議がある旨の意見書の提出があつたとき、又は当該自然環境保全地域の指定に関し広く意見を聴く必要があると認めたときは、公聴会を開催するものとする。
 知事は、自然環境保全地域を指定する場合には、その旨及びその区域を県公報で告示しなければならない。
 自然環境保全地域の指定は、前項の規定による告示によつてその効力を生ずる。
 第3項前段の規定は、自然環境保全地域の指定の解除及びその区域の変更について、同項後段及び第4項から第6項までの規定は、自然環境保全地域の区域の拡張について、第7項及び前項の規定は、自然環境保全地域の指定の解除及びその区域の変更について、それぞれ準用する。
一部改正〔平成12年条例78号・24年14号〕
(自然環境保全地域に関する保全計画の決定)
第18条 自然環境保全地域に関する保全計画(自然環境保全地域における自然環境の保全のための規制又は事業に関する計画をいう。以下同じ。)は、知事が決定する。
 自然環境保全地域に関する保全計画には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 保全すべき自然環境の特質その他当該地域における自然環境の保全に関する基本的な事項
(2) 当該地域における自然環境の特質に即して、特に保全を図るべき土地の区域(以下「特別地域」という。)の指定に関する事項
(3) 当該地域における自然環境の保全のための規制に関する事項
(4) 当該地域における自然環境の保全のための事業に関する事項
 知事は、自然環境保全地域に関する保全計画を決定したときは、その概要を県公報で告示し、かつ、その自然環境保全地域に関する保全計画を一般の閲覧に供しなければならない。
 前条第3項前段及び前項の規定は、自然環境保全地域に関する保全計画の廃止及び変更について、同条第4項から第6項までの規定は、自然環境保全地域に関する保全計画の決定及び変更(第2項第2号又は第3号に掲げる事項に係る変更に限る。)について、それぞれ準用する。
一部改正〔平成24年条例14号〕
(自然環境保全地域に関する保全事業の執行)
第19条 自然環境保全地域に関する保全事業(自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて執行する事業であつて、当該地域における自然環境の保全のための施設で規則で定めるものに関するものをいう。以下同じ。)は、県が執行する。
一部改正〔平成11年条例46号〕
第2節 保全
(特別地区)
第20条 知事は、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、特別地区を指定することができる。
 第17条第7項及び第8項の規定は、特別地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
 知事は、特別地区を指定し、又はその区域を拡張するときは、併せて、当該自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内において次項の許可を受けないで行うことができる木竹の伐採(第10項に規定する行為に該当するものを除く。)の方法及びその限度を指定するものとする。自然環境保全地域に関する保全計画で当該特別地区に係るものの変更(第18条第2項第3号に掲げる事項に係る変更以外の変更を除く。)をするときも、同様とする。
 特別地区内においては、次の各号に掲げる行為は、知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為、第1号から第5号まで、若しくは第10号に掲げる行為で森林法(昭和26年法律第249号)第25条第1項若しくは第2項若しくは第25条の2第1項若しくは第2項の規定により指定された保安林の区域若しくは同法第41条の規定により指定された保安施設地区(以下「保安林等の区域」という。)内において同法第34条第2項(同法第44条において準用する場合を含む。)の許可を受けた者が行う当該許可に係るもの、第6号に掲げる行為で前項の規定により知事が指定する方法により当該限度内において行うもの又は第7号に掲げる行為で森林の整備及び保全を図るために行うものについては、この限りでない。
(1) 建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
(2) 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
(3) 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
(4) 水面を埋め立て、又は干拓すること。
(5) 河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
(6) 木竹を伐採すること。
(7) 知事が指定する区域内において木竹を損傷すること。
(8) 知事が指定する区域内において当該区域が本来の生育地でない植物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを植栽し、又は当該植物の種子をまくこと。
(9) 知事が指定する区域内において当該区域が本来の生息地でない動物で、当該区域における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがあるものとして知事が指定するものを放つこと(当該指定する動物が家畜である場合における当該家畜である動物の放牧を含む。)。
(10) 知事が指定する湖沼又は湿原及びこれらの周辺1キロメートルの区域内において当該湖沼若しくは湿原又はこれらに流水が流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。
(11) 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち知事が指定する区域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
(12) 前各号に掲げるもののほか、特別地区における自然環境の保全に影響を及ぼすおそれがある行為で規則で定めるもの
 前項の許可には、当該自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、条件を付することができる。
 知事は、第4項各号に掲げる行為で規則で定める基準に適合しないものについては、同項の許可をしてはならない。
 特別地区内において非常災害のために必要な応急措置として第4項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して14日以内に、知事にその旨を届け出なければならない。
 第4項の規定により同項各号に掲げる行為が規制されることとなつた時において既に当該行為に着手している者は、その規制されることとなつた日から起算して6月間は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
 前項に規定する者が同項の期間内に当該行為について知事に届け出たときは、第4項の許可を受けたものとみなす。
10 次の各号に掲げる行為については、第4項及び第7項の規定は、適用しない。
(1) 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
(2) 認定生態系維持回復事業等(第24条の3第1項の規定により行われる生態系維持回復事業及び同条第2項の確認又は同条第3項の認定を受けた生態系維持回復事業をいう。以下同じ。)として行う行為
(3) 法令に基づいて国(独立行政法人であつて、その業務の内容その他の事情を勘案して規則で定めるものを含む。以下同じ。)又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(4) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
一部改正〔平成3年条例23号・11年46号・12年78号・24年14号〕
(野生動植物保護地区)
第21条 知事は、特別地区内における特定の野生動植物の保護のために特に必要があると認めるときは、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に当該保護すべき野生動植物の種類ごとに、野生動植物保護地区を指定することができる。
 第17条第7項及び第8項の規定は、野生動植物保護地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
 何人も、野生動植物保護地区内においては、当該野生動植物保護地区に係る野生動植物(動物の卵を含む。)を捕獲し、若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷してはならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
(1) 前条第4項の許可を受けた行為(同項に掲げる行為で、国の機関又は地方公共団体が知事に協議したものを含む。)を行うためにする場合
(2) 非常災害のために必要な応急措置を行うためにする場合
(3) 自然環境保全地域に関する保全事業を執行するためにする場合
(4) 認定生態系維持回復事業等を行うためにする場合
(5) 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので、規則で定めるものを行うためにする場合
(6) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるものを行うためにする場合
(7) 前各号に掲げるもののほか、知事が特に必要があると認めて許可した場合
 前条第5項の規定は、前項第7号の許可について準用する。
一部改正〔平成3年条例23号・24年14号〕
(普通地区)
第22条 自然環境保全地域の区域のうち、特別地区に含まれない区域(以下「普通地区」という。)内において次の各号に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、知事にその旨を届け出なければならない。ただし、第1号から第3号までに掲げる行為で森林法第34条第2項本文の規定に該当するものを保安林等の区域内においてしようとする者は、この限りでない。
(1) その規模が規則で定める基準を超える建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること(改築又は増築後において、その規模が規則で定める基準を超えるものとなる場合における改築又は増築を含む。)
(2) 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地の形質を変更すること。
(3) 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
(4) 水面を埋め立て、又は干拓すること。
(5) 特別地区内の河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
 知事は、前項の規定による届出があつた場合において、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、その届出をした者に対して、その届出があつた日から起算して30日以内に限り、当該自然環境の保全のために必要な限度において、その届出に係る行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
 知事は、第1項の規定による届出があつた場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他前項の期間内に同項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、その理由が存続する間、同項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、第1項の規定による届出をした者に対して、その旨及び期間を延長する理由を通知しなければならない。
 第1項の規定による届出をした者は、その届出をした日から起算して30日を経過した後でなければ、当該届出に係る行為に着手してはならない。
 知事は、当該自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、前項の期間を短縮することができる。
 次の各号に掲げる行為については、第1項から第3項までの規定は、適用しない。
(1) 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
(2) 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行う行為
(3) 認定生態系維持回復事業等として行う行為
(4) 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(5) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので規則で定めるもの
(6) 自然環境保全地域が指定され、又はその区域が拡張された際着手している行為
一部改正〔平成3年条例23号・24年14号〕
(中止命令等)
第23条 知事は、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、第20条第4項若しくは第21条第3項の規定に違反し、若しくは第20条第5項(第21条第4項において準用する場合を含む。)の規定により許可に付された条件に違反した者、前条第1項の規定による届出をせず、同項各号に掲げる行為をした者又は同条第2項の規定による処分に違反した者に対して、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
 知事は、規則で定めるところにより、その職員のうちから自然保護取締員を命じ、前項に規定する権限の一部を行わせることができる。
 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
一部改正〔平成12年条例78号・24年14号〕
(報告及び検査等)
第24条 知事は、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、第20条第4項若しくは第21条第3項第7号の許可を受けた者若しくは第22条第2項の規定により行為を制限され、若しくは必要な措置をとるべき旨を命ぜられた者に対し、当該行為の実施状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、自然環境保全地域の区域内の土地若しくは建物内に立ち入り、第20条第4項各号、第21条第3項本文若しくは第22条第1項各号に掲げる行為の実施状況を検査させ、若しくはこれらの行為の自然環境に及ぼす影響を調査させることができる。
 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
一部改正〔平成24年条例14号〕
第3節 生態系維持回復事業
追加〔平成24年条例14号〕
(生態系維持回復事業計画)
第24条の2 知事は、生態系維持回復事業(自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて行う事業であつて、当該地域における生態系の維持又は回復を図るものをいう。以下同じ。)の適正かつ効果的な実施に資するため、自然環境保全地域に関する保全計画に基づき、審議会の意見を聴いて、生態系維持回復事業に関する計画(以下「生態系維持回復事業計画」という。)を定めることができる。
 生態系維持回復事業計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 生態系維持回復事業の目標
(2) 生態系維持回復事業を行う区域
(3) 生態系維持回復事業の内容
(4) 前3号に掲げるもののほか、生態系維持回復事業が適正かつ効果的に実施されるために必要な事項
 知事は、生態系維持回復事業計画を定めたときは、その概要を県公報で告示しなければならない。
 知事は、生態系維持回復事業計画を廃止し、又は変更しようとするときは、審議会の意見を聴かなければならない。
 第3項の規定は、生態系維持回復事業計画の廃止及び変更について準用する。
追加〔平成24年条例14号〕
(生態系維持回復事業の実施)
第24条の3 県は、自然環境保全地域における自然環境の保全のため生態系の維持又は回復を図る必要があると認めるときは、生態系維持回復事業計画に従つて生態系維持回復事業を行うことができる。
 市町村は、規則で定めるところにより、その行う生態系維持回復事業について生態系維持回復事業計画に適合する旨の知事の確認を受けて、生態系維持回復事業計画に従つてその生態系維持回復事業を行うことができる。
 県及び市町村以外の者は、規則で定めるところにより、その行う生態系維持回復事業について、その者がその生態系維持回復事業を適正かつ確実に実施することができ、及びその生態系維持回復事業が生態系維持回復事業計画に適合する旨の知事の認定を受けて、生態系維持回復事業計画に従つてその生態系維持回復事業を行うことができる。
 第2項の確認又は前項の認定を受けようとする者は、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
(2) 生態系維持回復事業を行う区域
(3) 生態系維持回復事業の内容
(4) 前3号に掲げるもののほか、規則で定める事項
 前項の申請書には、生態系維持回復事業を行う区域を示す図面その他の規則で定める書類を添付しなければならない。
 第2項の確認又は第3項の認定を受けた者は、第4項各号に掲げる事項を変更しようとするときは、市町村にあつては知事の確認を、県及び市町村以外の者にあつては知事の認定を受けなければならない。ただし、規則で定める軽微な変更については、この限りでない。
 前項の確認又は同項の認定を受けようとする者は、規則で定めるところにより、変更に係る事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
 第5項の規定は、前項の申請書について準用する。
 第2項の確認又は第3項の認定を受けた者は、第6項ただし書の規則で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を知事に届け出なければならない。
追加〔平成24年条例14号〕
(認定の取消し)
第24条の4 知事は、前条第3項の認定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、同項の認定を取り消すことができる。
(1) 生態系維持回復事業計画に従つて生態系維持回復事業を行つていないと認めるとき。
(2) その生態系維持回復事業を適正かつ確実に行うことができなくなつたと認めるとき。
(3) 前条第6項又は第9項の規定に違反したとき。
(4) 次条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
(5) 偽りその他不正の手段により前条第3項又は第6項の認定を受けたとき。
追加〔平成24年条例14号〕
(報告徴収)
第24条の5 知事は、第24条の3第3項の認定を受けた者に対し、その生態系維持回復事業の実施状況その他必要な事項に関し報告を求めることができる。
追加〔平成24年条例14号〕
第5章 緑地環境保全地域等
(緑地環境保全地域の指定)
第25条 知事は、自然環境保全地域以外の区域で都市周辺における自然環境の保全を図るために必要な樹林地、池沼、河川又は海岸の区域のうち自然的社会的諸条件からみて、その区域における自然環境の保全を図ることが特に必要なものを緑地環境保全地域として指定することができる。
(歴史環境保全地域の指定)
第26条 知事は、自然環境保全地域及び前条の緑地環境保全地域以外の区域で歴史的遺産と一体となつた自然の存する地域で、その歴史的遺産とあわせてその自然環境を保護することが特に必要なものを歴史環境保全地域として指定することができる。
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