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○京都市個人情報保護条例
令和4年12月23日条例第26号
京都市個人情報保護条例
京都市個人情報保護条例の全部を次のように改正する。
目次
第1章 総則(第1条)
第2章 市長等(第2条~第17条)
第3章 市会
第1節 通則(第18条)
第2節 個人情報等の取扱い(第19条~第32条)
第3節 個人情報ファイル等(第33条・第34条)
第4節 開示、訂正及び利用停止
第1款 開示(第35条~第47条)
第2款 訂正(第48条~第54条)
第3款 利用停止(第55条~第60条)
第4款 審査請求(第61条~第63条)
第5節 雑則(第64条~第67条)
第4章 補則(第68条~第71条)
第5章 罰則(第72条~第76条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、個人情報の保護に関する法律(以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めるとともに、個人情報の保護が個人の尊厳及び基本的人権の擁護にとって重要であることに鑑み、本市が保有する個人情報の適正な取扱いの確保に関し必要な事項を定めることにより、デジタル社会における個人の権利利益の保護とデータの円滑な流通の両立及び市政の公正かつ適正な運営に資することを目的とする。
第2章 市長等
(用語)
第2条 この章において使用する用語は、法及び個人情報の保護に関する法律施行令において使用する用語の例による。
(個人情報管理責任者)
第3条 実施機関(市長、公営企業管理者、消防長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び本市が設立した地方独立行政法人をいう。以下同じ。)は、保有個人情報を適正に管理させるため、個人情報管理責任者を置かなければならない。
(漏えい時等の本人への通知)
第4条 実施機関は、保有個人情報の漏えい、滅失、毀損その他の保有個人情報の安全の確保に係る事態(個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして、法第68条第1項の規定に基づき個人情報保護委員会規則で定めるものを除く。)であって別に定めるものが生じたときは、本人に対し、当該事態が生じた旨を通知しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人への通知が困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置を採るとき。
(2) 当該保有個人情報に法第78条第1項各号に掲げる情報のいずれかが含まれるとき。
(個人情報ファイル簿の記載事項)
第5条 実施機関は、個人情報ファイル簿を作成するときは、法第75条第1項に規定する事項のほか、次に掲げる事項を併せて個人情報ファイル簿に記載しなければならない。
(1) 法第69条第2項第2号から第4号までの規定により、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供したとき(専ら統計の作成又は学術研究の目的のために保有個人情報を提供するとき及び本人以外の者に提供することが明らかに本人の利益になるときを除く。)は、当該保有個人情報を利用した組織又はその提供先及びその理由
(2) 個人情報ファイルに記録される個人情報を当該実施機関以外の者に経常的に提供するときは、その理由
2 前項に規定する個人情報ファイル簿の記載事項については、法第75条第3項の規定を準用する。この場合において、同項中「行政機関の長等」とあるのは「実施機関」と、「前条第1項第5号若しくは第7号」とあるのは「前項各号」と読み替えるものとする。
(個人情報取扱事務の帳簿)
第6条 実施機関は、保有個人情報を取り扱う事務(以下この条において「個人情報取扱事務」という。)を開始するときは、個人情報取扱事務に関する帳簿を作成し、市長に届け出なければならない。
2 前項の帳簿には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
(1) 個人情報取扱事務の名称
(2) 個人情報取扱事務の目的
(3) 個人情報の記録の対象者の範囲
(4) 前3号に掲げるもののほか、別に定める事項
3 実施機関は、第1項の規定による届出に係る個人情報取扱事務を変更し、又は廃止したときは、別に定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。
4 市長は、第1項の規定による届出を受けたときは、当該届出に係る帳簿を一般の閲覧に供しなければならない。
(開示請求書の記載事項)
第7条 開示請求書には、法第77条第1項各号に掲げる事項のほか、別に定める事項を記載するものとする。
(開示決定等の期限)
第8条 開示決定等は、開示請求があった日の翌日から起算して14日以内にしなければならない。ただし、法第77条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
(開示決定等の期限の特例)
第9条 開示請求に係る保有個人情報が著しく大量であるため、開示請求があった日の翌日から起算して44日以内にその全てについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生じるおそれがあるときは、前条の規定にかかわらず、実施機関は、開示請求に係る保有個人情報のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの保有個人情報については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、実施機関は、同条第1項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
(1) この条の規定を適用する旨及びその理由
(2) 残りの保有個人情報について開示決定等をする期限
(事案の移送を受けた請求に係る開示決定等の期限)
第10条 法第85条第1項の規定により事案の移送を受けた請求に係る開示決定等については、前2条の規定は、適用しない。
(開示請求の手数料及び費用負担)
第11条 法第89条第2項の規定により納付しなければならない手数料の額は、無料とする。
2 法第87条第1項の規定により保有個人情報が記録されている文書の写しの交付を受ける者は、当該写しの作成及び送付(電磁的記録にあっては、これらに準じるものとして別に定める方法を含む。)に要する費用を負担しなければならない。
(訂正請求書の記載事項)
第12条 訂正請求書には、法第91条第1項各号に掲げる事項のほか、別に定める事項を記載するものとする。
(利用停止請求書の記載事項)
第13条 利用停止請求書には、法第99条第1項各号に掲げる事項のほか、別に定める事項を記載するものとする。
(審議会への報告)
第14条 実施機関は、次に掲げる決定をしたときは、遅滞なく、その旨及びその内容を京都市情報公開・個人情報保護審議会条例第1条に規定する京都市情報公開・個人情報保護審議会(以下「審議会」という。)に報告しなければならない。この場合において、審議会は、当該報告に係る事項について、当該実施機関に対し、意見を述べることができる。
(1) 法第80条の規定により保有個人情報を開示する決定
(2) 法第81条の規定により開示請求を拒否する決定
(3) 法第101条第2項の規定により保有個人情報の利用停止をしない決定
(審議会への諮問等)
第15条 法第105条第3項において読み替えて準用する同条第1項に規定する行政不服審査法第81条第1項の機関は、審議会とする。
2 法第105条第3項において準用する同条第1項の規定による諮問があったときは、審議会は、速やかに調査し、及び審議するよう努めなければならない。
3 実施機関は、当該諮問に係る答申があったときは、これを尊重して、速やかに当該審査請求に対する裁決を行わなければならない。
(行政機関等匿名加工情報の利用の手数料)
第16条 法第119条第3項の規定により納付しなければならない手数料の額は、21,000円に次に掲げる額の合計額を加算した額とする。
(1) 行政機関等匿名加工情報の作成に要する時間1時間までごとに3,950円
(2) 行政機関等匿名加工情報の作成の委託を受けた者に対して支払う額(当該委託をする場合に限る。)
2 法第119条第4項の規定により納付しなければならない手数料の額は、次の各号に掲げる行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を締結する者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
(1) 次号に掲げる者以外の者 法第115条の規定により当該行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を締結する者が法第119条第3項の規定により納付しなければならない手数料の額と同一の額
(2) 法第115条(法第118条第2項において準用する場合を含む。)の規定により当該行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を締結した者 12,600円
(審議会への諮問)
第17条 実施機関(本市が設立した地方独立行政法人を除く。以下この条において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合において、個人情報の適正な取扱いを確保するため専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認めるときは、審議会に諮問することができる。
(1) この条例の規定を改正し、又は廃止しようとする場合
(2) 法第66条第1項の規定に基づき講じる措置の基準を定めようとする場合
(3) 前2号に掲げる場合のほか、実施機関における個人情報の取扱いに関する運用上の細則を定めようとする場合
第3章 市会
第1節 通則
(定義)
第18条 この章において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 個人情報 生存する個人に関する情報であって、次のいずれかに該当するものをいう。
ア 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次号イにおいて同じ。)で作られる記録をいう。以下この章及び第74条において同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下この章において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
イ 個人識別符号が含まれるもの
(2) 個人識別符号 次のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、別に定めるものをいう。
ア 特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができるもの
イ 個人に提供される役務の利用若しくは個人に販売される商品の購入に関し割り当てられ、又は個人に発行されるカードその他の書類に記載され、若しくは電磁的方式により記録された文字、番号、記号その他の符号であって、その利用者若しくは購入者又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように割り当てられ、又は記載され、若しくは記録されることにより、特定の利用者若しくは購入者又は発行を受ける者を識別することができるもの
(3) 要配慮個人情報 本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして別に定める記述等が含まれる個人情報をいう。
(4) 保有個人情報 市会事務局の職員(以下この節から第3節まで及び第5章において「市会職員」という。)が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、市会職員が組織的に利用するものとして、市会が保有しているものをいう。ただし、京都市情報公開条例第2条第2号に規定する公文書(以下「公文書」という。)に記録されているものに限る。
(5) 個人情報ファイル 保有個人情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるものをいう。
ア 一定の事務の目的を達成するために特定の保有個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの
イ アに掲げるもののほか、一定の事務の目的を達成するために氏名、生年月日その他の記述等により特定の保有個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したもの
(6) 本人 その個人情報によって識別される特定の個人をいう。
(7) 仮名加工情報 次に掲げる個人情報の区分に応じ、それぞれ次に掲げる措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報をいう。
ア 第1号アに該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
イ 第1号イに該当する個人情報 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
(8) 匿名加工情報 次に掲げる個人情報の区分に応じ、それぞれ次に掲げる措置を講じて特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたものをいう。
ア 第1号アに該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
イ 第1号イに該当する個人情報 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
(9) 個人関連情報 生存する個人に関する情報であって、個人情報、仮名加工情報及び匿名加工情報のいずれにも該当しないものをいう。
(10) 特定個人情報 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(以下「番号法」という。)第2条第8項に規定する特定個人情報をいう。
(11) 保有特定個人情報 市会職員が職務上作成し、又は取得した特定個人情報であって、市会職員が組織的に利用するものとして、市会が保有しているものをいう。ただし、公文書に記録されているものに限る。
(12) 独立行政法人等 独立行政法人通則法第2条第1項に規定する独立行政法人及び法別表第1に掲げる法人をいう。
第2節 個人情報等の取扱い
(個人情報管理責任者)
第19条 市会は、保有個人情報を適正に管理させるため、個人情報管理責任者を置かなければならない。
(個人情報の保有の制限等)
第20条 市会は、個人情報を保有するに当たっては、法令(条例を含む。第28条第2項第2号及び第3号並びに第4節において同じ。)の規定によりその権限に属する事務を遂行するために必要な場合に限り、かつ、その利用の目的をできる限り特定しなければならない。
2 市会は、前項の規定により特定された利用の目的(以下この章において「利用目的」という。)の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を保有してはならない。
3 市会は、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。
(利用目的の明示)
第21条 市会は、本人から直接書面(電磁的記録を含む。)に記録された当該本人の個人情報を取得するときは、次に掲げる場合を除き、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。
(1) 人の生命、身体又は財産の保護のために緊急に必要があるとき。
(2) 利用目的を本人に明示することにより、本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがあるとき。
(3) 利用目的を本人に明示することにより、国の機関、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人(地方独立行政法人法第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)が行う事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
(4) 取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められるとき。
(不適正な利用の禁止)
第22条 市会は、違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
(適正な取得)
第23条 市会は、偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。
(正確性の確保)
第24条 市会は、利用目的の達成に必要な範囲内で、保有個人情報が過去又は現在の事実と合致するよう努めなければならない。
(安全管理措置)
第25条 議長は、保有個人情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の保有個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
2 前項の規定は、市会に係る個人情報の取扱いの委託(2以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合における個人情報の取扱いについて準用する。
(従事者の義務)
第26条 個人情報の取扱いに従事する市会職員若しくは市会職員であった者、前条第2項の業務に従事している者若しくは従事していた者又は市会において個人情報の取扱いに従事している派遣労働者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第2条第2号に規定する派遣労働者をいう。以下この条及び第72条において同じ。)若しくは従事していた派遣労働者は、その業務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
(漏えい時等の本人への通知)
第27条 議長は、保有個人情報の漏えい、滅失、毀損その他の保有個人情報の安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして別に定めるものが生じたときは、本人に対し、別に定めるところにより、当該事態が生じた旨を通知しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人への通知が困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置を採るとき。
(2) 当該保有個人情報に第37条各号に掲げる情報のいずれかが含まれるとき。
(利用及び提供の制限)
第28条 市会は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、市会は、議長が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供することができる。ただし、保有個人情報を利用目的以外の目的のために自ら利用し、又は提供することによって、本人又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそれがあると認められるときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき。
(2) 市会が法令の規定によりその権限に属する事務の遂行に必要な限度で保有個人情報を内部で利用する場合であって、当該保有個人情報を利用することについて相当の理由があるとき。
(3) 実施機関、他の地方公共団体の機関、他の地方公共団体が設立した地方独立行政法人、法第2条第8項に規定する行政機関又は独立行政法人等に保有個人情報を提供する場合において、保有個人情報の提供を受ける者が、法令の定める事務又は業務の遂行に必要な限度で提供に係る個人情報を利用し、かつ、当該個人情報を利用することについて相当の理由があるとき。
(4) 前3号に掲げる場合のほか、専ら統計の作成又は学術研究の目的のために保有個人情報を提供するとき、本人以外の者に提供することが明らかに本人の利益になるとき、その他保有個人情報を提供することについて特別の理由があるとき。
3 前項の規定は、保有個人情報の利用又は提供を制限する他の条例の規定の適用を妨げるものではない。
4 議長は、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、保有個人情報の利用目的以外の目的のための市会の内部における利用を市会事務局の特定の組織又は市会職員に限るものとする。
5 保有特定個人情報に関しては、第2項第2号から第4号まで及び第46条の規定は適用しないものとし、次の表の左欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の右欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第28条第1項

法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的

利用目的以外の目的


自ら利用し、又は提供してはならない

自ら利用してはならない

第28条第2項各号列記以外の部分

自ら利用し、又は提供する

自ら利用する

第28条第2項第1号

本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき

人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるとき

第55条第1項第1号

又は第28条第1項及び第2項の規定に違反して利用されているとき

第28条第5項の規定により読み替えて適用する同条第1項及び第2項(第1号に係る部分に限る。)の規定に違反して利用されているとき、番号法第20条の規定に違反して収集され、若しくは保管されているとき、又は番号法第29条の規定に違反して作成された特定個人情報ファイル(番号法第2条第9項に規定する特定個人情報ファイルをいう。)に記録されているとき

第55条第1項第2号

第28条第1項及び第2項

番号法第19条


(保有個人情報の提供を受ける者に対する措置要求)
第29条 議長は、利用目的のために又は前条第2項第3号若しくは第4号の規定に基づき、保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、保有個人情報の提供を受ける者に対し、提供に係る個人情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じることを求めるものとする。
(個人関連情報の提供を受ける者に対する措置要求)
第30条 議長は、第三者に個人関連情報を提供する場合(当該第三者が当該個人関連情報を個人情報として取得することが想定される場合に限る。)において、必要があると認めるときは、当該第三者に対し、提供に係る個人関連情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人関連情報の適切な管理のために必要な措置を講じることを求めるものとする。
(仮名加工情報の取扱いに係る義務)
第31条 市会は、法令に基づく場合を除くほか、仮名加工情報(個人情報であるものを除く。以下この条及び第66条において同じ。)を第三者(当該仮名加工情報の取扱いの委託を受けた者を除く。)に提供してはならない。
2 議長は、その取り扱う仮名加工情報の漏えいの防止その他仮名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
3 市会は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該仮名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、削除情報等(仮名加工情報の作成に用いられた個人情報から削除された記述等及び個人識別符号並びに法第41条第1項の規定により行われた加工の方法に関する情報をいう。)を取得し、又は当該仮名加工情報を他の情報と照合してはならない。
4 市会は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、電話を掛け、郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者による同条第2項に規定する信書便により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって別に定めるものをいう。)を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該仮名加工情報に含まれる連絡先その他の情報を利用してはならない。
5 前各項の規定は、市会に係る仮名加工情報の取扱いの委託(2以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
(匿名加工情報の取扱いに係る義務)
第32条 市会は、匿名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該個人情報から削除された記述等若しくは個人識別符号若しくは法第43条第1項の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名加工情報を他の情報と照合してはならない。
2 議長は、匿名加工情報の漏えいを防止するために必要なものとして別に定める基準に従い、匿名加工情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
3 前2項の規定は、市会に係る匿名加工情報の取扱いの委託(2以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
第3節 個人情報ファイル等
(個人情報ファイル簿の作成及び公表)
第33条 議長は、別に定めるところにより、市会が保有している個人情報ファイルについて、それぞれ次に掲げる事項その他別に定める事項を記載した帳簿(以下この節において「個人情報ファイル簿」という。)を作成し、公表しなければならない。
(1) 個人情報ファイルの名称
(2) 個人情報ファイルが利用に供される事務をつかさどる組織の名称
(3) 個人情報ファイルの利用目的
(4) 個人情報ファイルに記録される項目(以下この条において「記録項目」という。)及び本人(他の個人の氏名、生年月日その他の記述等によらないで検索し得る者に限る。次項第1号カにおいて同じ。)として個人情報ファイルに記録される個人の範囲(次項第2号において「記録範囲」という。)
(5) 個人情報ファイルに記録される個人情報(以下この条において「記録情報」という。)の収集方法
(6) 記録情報に要配慮個人情報が含まれるときは、その旨
(7) 記録情報を市会以外の者に経常的に提供する場合には、その提供先及びその理由
(8) 第35条第1項、第48条第1項本文又は第55条第1項本文の規定による請求を受理する組織の名称及び所在地
(9) 第48条第1項ただし書又は第55条第1項ただし書に該当するときは、その旨
(10) 第28条第2項第2号から第4号までの規定により、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供したとき(専ら統計の作成又は学術研究の目的のために保有個人情報を提供するとき及び本人以外の者に提供することが明らかに本人の利益になるときを除く。)は、当該保有個人情報を利用した組織又はその提供先及びその理由
2 前項の規定は、次に掲げる個人情報ファイルについては、適用しない。
(1) 次に掲げる個人情報ファイル
ア 市会の議員若しくは議員であった者又は市会職員若しくは市会職員であった者に係る個人情報ファイルであって、専らその人事、議員報酬、給与又は報酬、福利厚生に関する事項その他これらに準じる事項を記録するもの(議長が行う市会職員の採用試験に関する個人情報ファイルを含む。)
イ 専ら試験的な電子計算機処理の用に供するための個人情報ファイル
ウ 1年以内に消去することとなる記録情報のみを記録する個人情報ファイル
エ 資料その他の物品若しくは金銭の送付又は業務上必要な連絡のために利用する記録情報を記録した個人情報ファイルであって、送付又は連絡の相手方の氏名、住所その他の送付又は連絡に必要な事項のみを記録するもの
オ 市会職員が学術研究の用に供するためその発意に基づき作成し、又は取得する個人情報ファイルであって、記録情報を専ら当該学術研究の目的のために利用するもの
カ 本人の数が別に定める数に満たない個人情報ファイル
キ アからカまでに掲げる個人情報ファイルに準じるものとして別に定める個人情報ファイル
(2) 前項の規定による公表に係る個人情報ファイルに記録されている記録情報の全部又は一部を記録した個人情報ファイルであって、その利用目的、記録項目及び記録範囲が当該公表に係るこれらの事項の範囲内のもの
(3) 前号に掲げる個人情報ファイルに準じるものとして別に定める個人情報ファイル
3 第1項の規定にかかわらず、議長は、記録項目の一部若しくは同項第5号、第7号若しくは第10号に掲げる事項を個人情報ファイル簿に記載し、又は個人情報ファイルを個人情報ファイル簿に掲載することにより、利用目的に係る事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、その記録項目の一部若しくは事項を記載せず、又はその個人情報ファイルを個人情報ファイル簿に掲載しないことができる。
(個人情報取扱事務の帳簿)
第34条 議長は、保有個人情報を取り扱う事務(以下この条において「個人情報取扱事務」という。)を開始するときは、個人情報取扱事務に関する帳簿を作成し、市長に届け出なければならない。
2 前項の帳簿には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
(1) 個人情報取扱事務の名称
(2) 個人情報取扱事務の目的
(3) 個人情報の記録の対象者の範囲
(4) 前3号に掲げるもののほか、別に定める事項
3 議長は、第1項の規定による届出に係る個人情報取扱事務を変更し、又は廃止したときは、別に定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。
4 市長は、第1項の規定による届出を受けたときは、当該届出に係る帳簿を一般の閲覧に供しなければならない。
第4節 開示、訂正及び利用停止
第1款 開示
(開示請求権)
第35条 何人も、この条例の定めるところにより、議長に対し、市会の保有する自己を本人とする保有個人情報の開示を請求することができる。
2 未成年者若しくは成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人(以下この節において「代理人」と総称する。)は、本人に代わって前項の規定による開示の請求(以下この節及び第65条において「開示請求」という。)をすることができる。
(開示請求の手続)
第36条 開示請求は、次に掲げる事項及び別に定める事項を記載した書面(第3項において「開示請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
(1) 開示請求をする者の氏名及び住所又は居所
(2) 開示請求に係る保有個人情報が記録されている公文書の名称その他の開示請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項
2 前項の場合において、開示請求をする者は、別に定めるところにより、開示請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第2項の規定による開示請求にあっては、開示請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
3 議長は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下この節において「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、議長は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(保有個人情報の開示義務)
第37条 議長は、開示請求があったときは、開示請求に係る保有個人情報に次に掲げる情報(以下この章において「不開示情報」という。)のいずれかが含まれている場合を除き、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示しなければならない。
(1) 開示請求者(第35条第2項の規定により代理人が本人に代わって開示請求をする場合にあっては、当該本人をいう。次号及び第3号、次条第2項並びに第44条第1項において同じ。)の生命、健康、生活又は財産を害するおそれがある情報
(2) 開示請求者以外の個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により開示請求者以外の特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)若しくは個人識別符号が含まれるもの又は開示請求者以外の特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお開示請求者以外の個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令の規定により又は慣行として開示請求者が知ることができ、又は知ることが予定されている情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報
ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法第2条第4項に規定する行政執行法人の職員を除く。)、独立行政法人等の役員及び職員、地方公務員法第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下この号において「法人等」という。)に関する情報又は開示請求者以外の事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報を除く。
ア 開示することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 市会の要請を受けて、開示しないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として開示しないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
(4) 国の機関、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、開示することにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に住民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(5) 国の機関、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、開示することにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア 議長が第41条各項の決定(以下この節において「開示決定等」という。)をする場合において、犯罪の予防、鎮圧又は捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ
イ 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
ウ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
エ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
オ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
カ 独立行政法人等、地方公共団体が経営する企業又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(部分開示)
第38条 議長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。
2 開示請求に係る保有個人情報に前条第2号の情報(開示請求者以外の特定の個人を識別することができるものに限る。)が含まれている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日その他の開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなる記述等及び個人識別符号の部分を除くことにより、開示しても、開示請求者以外の個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。
(裁量的開示)
第39条 議長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができる。
2 議長は、前項の規定により保有個人情報を開示したときは、遅滞なく、その内容を審議会に報告しなければならない。この場合において、審議会は、当該報告に係る事項について、議長に対し、意見を述べることができる。
(保有個人情報の存否に関する情報)
第40条 開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、議長は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
2 前条第2項の規定は、議長が前項の規定により開示請求を拒否した場合に準用する。
(開示請求に対する措置)
第41条 議長は、開示請求に係る保有個人情報の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨、開示する保有個人情報の利用目的及び開示の実施に関し別に定める事項を書面により通知しなければならない。ただし、第21条第2号又は第3号に該当する場合における当該利用目的については、この限りでない。
2 議長は、開示請求に係る保有個人情報の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき、及び開示請求に係る保有個人情報を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(開示決定等の期限)
第42条 開示決定等は、開示請求があった日の翌日から起算して14日以内にしなければならない。ただし、第36条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、議長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、議長は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
3 前2項の規定による開示決定等をしなければならない期間に、議長及び副議長が共に欠けている期間があるときは、当該期間の日数は、前2項の期間に算入しない。
(開示決定等の期限の特例)
第43条 開示請求に係る保有個人情報が著しく大量であるため、開示請求があった日の翌日から起算して44日以内にその全てについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生じるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、議長は、開示請求に係る保有個人情報のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの保有個人情報については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、議長は、同条第1項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
(1) この項の規定を適用する旨及びその理由
(2) 残りの保有個人情報について開示決定等をする期限
2 前条第3項の規定は、前項の規定により開示決定等をする場合について準用する。この場合において、同条第3項中「前2項」とあるのは、「前項」と読み替えるものとする。
(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)
第44条 開示請求に係る保有個人情報に国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者(以下この条、第62条第2項第3号及び第63条において「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、議長は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、別に定めるところにより、当該第三者に関する情報の内容その他別に定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
2 議長は、次の各号のいずれかに該当するときは、第41条第1項の決定(以下この節において「開示決定」という。)に先立ち、当該第三者に対し、別に定めるところにより、開示請求に係る当該第三者に関する情報の内容その他別に定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
(1) 第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を開示しようとする場合であって、当該第三者に関する情報が第37条第2号イ又は同条第3号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。
(2) 第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を第39条第1項の規定により開示しようとするとき。
3 議長は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、議長は、開示決定後直ちに、当該意見書(第62条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。
(開示の実施)
第45条 保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書又は図画に記録されているときは閲覧又は写しの交付により、電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して別に定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による保有個人情報の開示にあっては、議長は、当該保有個人情報が記録されている文書又は図画の保存に支障を生じるおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
2 議長は、前項の規定に基づく電磁的記録についての開示の方法に関する定めを一般の閲覧に供しなければならない。
3 開示決定に基づき保有個人情報の開示を受ける者は、別に定めるところにより、議長に対し、その求める開示の実施の方法等を申し出なければならない。
4 前項の規定による申出は、第41条第1項に規定する通知があった日から30日以内にしなければならない。ただし、当該期間内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。
(他の法令による開示の実施との調整)
第46条 議長は、他の法令の規定により、開示請求者に対し開示請求に係る保有個人情報が前条第1項本文に規定する方法と同一の方法で開示することとされている場合(開示の期間が定められている場合にあっては、当該期間内に限る。)には、同項本文の規定にかかわらず、当該保有個人情報については、当該同一の方法による開示を行わない。ただし、当該他の法令の規定に一定の場合には開示をしない旨の定めがあるときは、この限りでない。
2 他の法令の規定に定める開示の方法が縦覧であるときは、当該縦覧を前条第1項本文の閲覧とみなして、前項の規定を適用する。
(開示請求の手数料及び費用負担)
第47条 議長に対し開示請求をしようとするときの手数料の額は、無料とする。
2 第45条第1項の規定により保有個人情報が記録されている文書の写しの交付を受ける者は、当該写しの作成及び送付(電磁的記録にあっては、これらに準じるものとして別に定める方法を含む。)に要する費用を負担しなければならない。
第2款 訂正
(訂正請求権)
第48条 何人も、自己を本人とする保有個人情報(次に掲げるものに限る。第55条第1項において同じ。)の内容が事実でないと思料するときは、この条例の定めるところにより、議長に対し、当該保有個人情報の訂正(追加又は削除を含む。以下この節において同じ。)を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の訂正に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
(1) 開示決定に基づき開示を受けた保有個人情報
(2) 開示決定に係る保有個人情報であって、第46条第1項の他の法令の規定により開示を受けたもの
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による訂正の請求(以下この節及び第65条において「訂正請求」という。)をすることができる。
3 訂正請求は、保有個人情報の開示を受けた日から90日以内にしなければならない。
(訂正請求の手続)
第49条 訂正請求は、次に掲げる事項及び別に定める事項を記載した書面(第3項において「訂正請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
(1) 訂正請求をする者の氏名及び住所又は居所
(2) 訂正請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するに足りる事項
(3) 訂正請求の趣旨及び理由
2 前項の場合において、訂正請求をする者は、別に定めるところにより、訂正請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第2項の規定による訂正請求にあっては、訂正請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
3 議長は、訂正請求書に形式上の不備があると認めるときは、訂正請求をした者(以下この節において「訂正請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の訂正義務)
第50条 議長は、訂正請求があった場合において、当該訂正請求に理由があると認めるときは、当該訂正請求に係る保有個人情報の利用目的の達成に必要な範囲内で、当該保有個人情報の訂正をしなければならない。
(訂正請求に対する措置)
第51条 議長は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をするときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 議長は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をしないときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(訂正決定等の期限)
第52条 前条各項の決定(以下この節において「訂正決定等」という。)は、訂正請求があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。ただし、第49条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、議長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、議長は、訂正請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
3 前2項の規定による訂正決定等をしなければならない期間に、議長及び副議長が共に欠けている期間があるときは、当該期間の日数は、前2項の期間に算入しない。
(訂正決定等の期限の特例)
第53条 議長は、訂正決定等に特に長期間を要すると認めるときは、前条の規定にかかわらず、相当の期間内に訂正決定等をすれば足りる。この場合において、議長は、同条第1項に規定する期間内に、訂正請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
(1) この項の規定を適用する旨及びその理由
(2) 訂正決定等をする期限
2 前条第3項の規定は、前項の規定により訂正決定等をする場合について準用する。この場合において、同条第3項中「前2項」とあるのは、「前項」と読み替えるものとする。
(保有個人情報の提供先への通知)
第54条 議長は、第51条第1項の規定による決定に基づく保有個人情報の訂正の実施をした場合において、必要があると認めるときは、当該保有個人情報の提供先に対し、遅滞なく、その旨を書面により通知するものとする。
第3款 利用停止
(利用停止請求権)
第55条 何人も、自己を本人とする保有個人情報が次の各号のいずれかに該当すると思料するときは、この条例の定めるところにより、議長に対し、当該各号に掲げる措置を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の利用の停止、消去又は提供の停止(以下この節において「利用停止」という。)に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
(1) 第20条第2項の規定に違反して保有されているとき、第22条の規定に違反して取り扱われているとき、第23条の規定に違反して取得されたものであるとき、又は第28条第1項及び第2項の規定に違反して利用されているとき 当該保有個人情報の利用の停止又は消去
(2) 第28条第1項及び第2項の規定に違反して提供されているとき 当該保有個人情報の提供の停止
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による利用停止の請求(以下この節及び第65条において「利用停止請求」という。)をすることができる。
3 利用停止請求は、保有個人情報の開示を受けた日から90日以内にしなければならない。
(利用停止請求の手続)
第56条 利用停止請求は、次に掲げる事項及び別に定める事項を記載した書面(第3項において「利用停止請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
(1) 利用停止請求をする者の氏名及び住所又は居所
(2) 利用停止請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するに足りる事項
(3) 利用停止請求の趣旨及び理由
2 前項の場合において、利用停止請求をする者は、別に定めるところにより、利用停止請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第2項の規定による利用停止請求にあっては、利用停止請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
3 議長は、利用停止請求書に形式上の不備があると認めるときは、利用停止請求をした者(以下この節において「利用停止請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の利用停止義務)
第57条 議長は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、市会における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければならない。ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、この限りでない。
2 第39条第2項の規定は、議長が前項ただし書の規定により保有個人情報の利用停止をしない場合に準用する。
(利用停止請求に対する措置)
第58条 議長は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をするときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 議長は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしないときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(利用停止決定等の期限)
第59条 前条各項の決定(以下この節において「利用停止決定等」という。)は、利用停止請求があった日の翌日から起算して30日以内にしなければならない。ただし、第56条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、議長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、議長は、利用停止請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
3 前2項の規定による利用停止決定等をしなければならない期間に、議長及び副議長が共に欠けている期間があるときは、当該期間の日数は、前2項の期間に算入しない。
(利用停止決定等の期限の特例)
第60条 議長は、利用停止決定等に特に長期間を要すると認めるときは、前条の規定にかかわらず、相当の期間内に利用停止決定等をすれば足りる。この場合において、議長は、同条第1項に規定する期間内に、利用停止請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
(1) この項の規定を適用する旨及びその理由
(2) 利用停止決定等をする期限
2 前条第3項の規定は、前項の規定により利用停止決定等をする場合について準用する。この場合において、同条第3項中「前2項」とあるのは、「前項」と読み替えるものとする。
第4款 審査請求
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第61条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法第9条第1項本文の規定は、適用しない。
(審査請求に係る審議会への諮問)
第62条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があったときは、議長は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、審議会に諮問しなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合
(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の全部を開示することとする場合(当該保有個人情報の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
(3) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の訂正をすることとする場合
(4) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の利用停止をすることとする場合
2 議長は、前項の規定により諮問したときは、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下この項及び次条第2号において同じ。)
(2) 開示請求者、訂正請求者又は利用停止請求者(これらの者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る保有個人情報の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
3 第1項の規定による諮問があったときは、審議会は、速やかに調査し、及び審議するよう努めなければならない。
4 議長は、当該諮問に係る答申があったときは、これを尊重して、速やかに当該審査請求に対する裁決を行わなければならない。
(第三者からの審査請求を棄却する場合等における手続等)
第63条 第44条第3項の規定は、次に掲げる裁決をする場合について準用する。
(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2) 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る保有個人情報の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る保有個人情報を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
第5節 雑則
(適用除外)
第64条 保有個人情報(不開示情報を専ら記録する公文書に記録されているものに限る。)のうち、まだ分類その他の整理が行われていないもので、同一の利用目的に係るものが著しく大量にあるためその中から特定の保有個人情報を検索することが著しく困難であるものは、前節(第4款を除く。)の規定の適用については、市会に保有されていないものとみなす。
(開示請求等をしようとする者に対する情報の提供等)
第65条 議長は、開示請求、訂正請求又は利用停止請求(以下この条において「開示請求等」という。)をしようとする者がそれぞれ容易かつ的確に開示請求等をすることができるよう、保有個人情報の特定その他開示請求等をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講じるものとする。
(個人情報等の取扱いに関する苦情処理)
第66条 議長は、市会における個人情報、仮名加工情報又は匿名加工情報の取扱いに関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
(審議会への諮問)
第67条 議長は、個人情報の適正な取扱いを確保するため専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認めるときは、審議会に諮問することができる。
第4章 補則
(市長の調整)
第68条 市長は、必要があると認めるときは、他の実施機関及び市会に対し、個人情報(法第2条第1項に規定する個人情報及びこの条例第18条第1号に規定する個人情報をいう。以下この章において同じ。)の保護に関して報告を求め、又は助言することができる。
(運用状況の公表)
第69条 市長は、毎年1回、法及びこの条例の規定に基づく個人情報の保護に関する制度の各実施機関及び市会における運用の状況を取りまとめ、その内容を公表するものとする。
(出資法人の個人情報の保護に関する措置)
第70条 本市が資本金、基本金その他これらに準じるものを出資する法人(本市が設立した地方独立行政法人を除く。)であって、別に定めるもの(以下「出資法人」という。)は、この条例の趣旨にのっとり、個人情報を保護するために必要な措置を講じるよう努めなければならない。
2 実施機関及び市会は、出資法人に対し、前項に規定する必要な措置を講じるよう指導に努めなければならない。
(委任)
第71条 この条例において別に定めることとされている事項及びこの条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。
第5章 罰則
第72条 市会職員若しくは市会職員であった者、第25条第2項若しくは第31条第5項の委託を受けた業務に従事している者若しくは従事していた者又は市会において個人情報(第18条第1号に規定する個人情報をいう。)、仮名加工情報(同条第7号に規定する仮名加工情報をいう。)若しくは匿名加工情報(同条第8号に規定する匿名加工情報をいう。)の取扱いに従事している派遣労働者若しくは従事していた派遣労働者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された同条第5号アに係る個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、2年以下の懲役又は1,000,000円以下の罰金に処する。
第73条 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報(第18条第4号に規定する保有個人情報をいう。第76条において同じ。)を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は500,000円以下の罰金に処する。
第74条 市会職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、1年以下の懲役又は500,000円以下の罰金に処する。
第75条 前3条の規定は、本市の区域外においてこれらの条の罪を犯した者にも適用する。
第76条 偽りその他不正の手段により、第41条第1項の決定に基づく保有個人情報の開示を受けた者は、50,000円以下の過料に処する。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前にされたこの条例による改正前の京都市個人情報保護条例第14条、第24条及び第30条の規定による請求に係る個人情報の開示、訂正及び利用の停止については、なお従前の例による。
3 施行日前に市会に対しされた本人の個人情報の取扱いに関する同意がある場合において、その同意が第20条第1項の規定により特定される利用目的以外の目的のために保有個人情報(第18条第4号に規定する保有個人情報をいう。)を自ら利用し、又は提供することを認める旨の同意に相当するものであるときは、施行日において第28条第2項第1号の同意があったものとみなす。
4 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則(令和5年11月13日条例第18号抄)
(施行期日)
1 この条例は、令和6年4月1日から施行する。



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