○京都市細街路にのみ接する建築物の制限等に関する条例
平成26年3月25日条例第157号
京都市細街路にのみ接する建築物の制限等に関する条例
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 袋路2項道路又は特定防災細街路にのみ接する建築物の制限(第3条)
第3章 3項道路にのみ接する建築物の制限(第4条)
第4章 歴史的細街路にのみ接する建築物の制限(第5条・第6条)
第5章 既存の建築物等に対する制限の緩和(第7条)
第6章 避難経路(第8条~第12条)
第7章 雑則(第13条)
第8章 罰則(第14条~第17条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、建築基準法(以下「法」という。)第43条第3項及び第43条の2の規定に基づく袋路2項道路、特定防災細街路、3項道路又は歴史的細街路にのみ接する建築物の敷地、構造及び用途に関する制限等に関し必要な事項を定めることにより、建築物及びその敷地が接する細街路により形成される町並みの景観を保全し、及び将来の世代に継承するとともに、木造の建築物が密集する市街地において老朽化した建築物の建替え等を誘導し、市街地の防災機能の向上を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において使用する用語は、次項に定めるもののほか、法及び建築基準法施行令(以下「令」という。)において使用する用語の例による。
2 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 細街路 幅員が4メートル未満の道をいう。
(2) 道路 法第42条に規定する道路をいう。
(3) 袋路2項道路 法第42条第2項の規定に基づく道路であって、幅員が1.8メートル以上のもののうち、その一端のみが他の道路に接続したものをいう。
(4) 特定防災細街路 法第42条第2項の規定に基づく道路であって、幅員が1.8メートル未満のものをいう。
(5) 3項道路 法第42条第3項の規定により水平距離が指定された道路(歴史的細街路を除く。)をいう。
(6) 歴史的細街路 第5条第1項の規定により指定された道路をいう。
第2章 袋路2項道路又は特定防災細街路にのみ接する建築物の制限
第3条 袋路2項道路又は特定防災細街路にのみ2メートル以上接する土地には、次に掲げる建築物を建築してはならない。ただし、市長が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めたときは、この限りでない。
(1) 特殊建築物(法別表第1(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物に限る。以下同じ。)で、当該用途に供する部分の床面積の合計(同一敷地内に2以上の特殊建築物がある場合においては、これらの当該用途に供する部分の床面積の合計)が100平方メートルを超えるもの又は地階を除く階数(以下「地上階数」という。)が3以上のもの
(2) 延べ面積(同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計)が1,000平方メートルを超える建築物
(3) 地上階数が4以上の建築物
2 市長は、前項ただし書の規定による認定に、建築物又は建築物の敷地を交通上、安全上、防火上又は衛生上支障がないものとするための条件その他必要な条件を付することができる。
第3章 3項道路にのみ接する建築物の制限
第4条 建築物の敷地が3項道路にのみ2メートル以上接するときは、当該建築物は、次に掲げる制限に適合するものでなければならない。ただし、市長が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めたときは、この限りでない。
(1) その敷地面積が70平方メートル以上であること。
(2) その敷地のうち前面道路の中心線からの水平距離が2メートルの範囲内にある部分に、建築物(ひさしその他これに類する部分で通行上支障がないものを除く。)又は工作物(その部分で通行上支障がないものを除く。)が存しないこと。
(3) 地上階数が2以下であること。
(4) 耐火建築物又は準耐火建築物であること。
2 3項道路が、その中心線からの水平距離が2メートル未満で崖地、川、線路敷地その他これらに類するものに沿う場合においては、前項第2号の規定は、適用しない。
3 3項道路にのみ2メートル以上接する土地には、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げる建築物以外の建築物を建築してはならない。ただし、市長が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めたときは、この限りでない。
(1) 当該3項道路が袋路2項道路又は特定防災細街路である場合 次に掲げる建築物(延べ面積(同一敷地内に2以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計)が500平方メートル以下のものに限る。)
ア 住宅
イ 住宅で、事務所、店舗その他これらに類する用途を兼ねるもののうち、延べ面積の合計の2分の1以上を居住の用に供するもの
(2) その他の場合 次に掲げる建築物
ア 特殊建築物以外の建築物
イ 特殊建築物で、法別表第1(い)欄に掲げる用途に供する部分の床面積の合計(同一敷地内に2以上の特殊建築物がある場合においては、これらの当該用途に供する部分の床面積の合計)が500平方メートル以下のもの
4 前条第2項の規定は、第1項ただし書及び前項ただし書の規定による認定について準用する。
第4章 歴史的細街路にのみ接する建築物の制限
(歴史的細街路の指定)
第5条 市長は、法第42条第3項の規定により水平距離を指定した道路のうち、伝統的な建築様式による建築物及びその敷地が接する細街路により形成される町並みの景観を保全し、及び継承するために、その敷地が当該道路にのみ2メートル以上接する建築物の構造に関し防火上必要な制限を付加する必要があるものを、歴史的細街路として指定することができる。
2 市長は、前項の指定をしたときは、その旨を告示しなければならない。
3 第1項の指定は、前項の規定による告示によりその効力を生じる。
4 前2項の規定は、歴史的細街路の変更及び廃止について準用する。
(構造の制限)
第6条 建築物の敷地が
別表の左欄に掲げる区域内に存する歴史的細街路にのみ2メートル以上接するときは、当該建築物は、同表の右欄に掲げる制限に適合するものでなければならない。
第5章 既存の建築物等に対する制限の緩和
第7条 法第3条第2項の規定により第3条、第4条又は前条の規定の適用を受けない建築物について大規模の修繕又は大規模の模様替えをする場合においては、法第3条第3項第3号及び第4号の規定にかかわらず、第3条、第4条又は前条の規定は、適用しない。
2 3項道路にのみ接する土地のうち、法第42条第3項の規定による水平距離が指定された際現に存する建築物の敷地として使用されているもので第4条第1項第1号の規定に適合しないもの又は現に存する所有権その他の権利に基づいて建築物の敷地として使用するならば同号の規定に適合しないこととなるものについて、その全部を一の敷地として使用する場合においては、同号の規定は、適用しない。ただし、同号の規定に適合するに至った建築物の敷地又は所有権その他の権利に基づいて建築物の敷地として使用するならば同号の規定に適合するに至った土地については、この限りでない。
第6章 避難経路
(避難経路の指定)
第8条 市長は、次に掲げる要件に適合し、かつ、避難上有効と認められる道を、避難経路として指定することができる。
(1) 法第42条第2項の規定に基づく道路に接し、他の道路、公園、広場その他これらに類する空地まで通じていること。
(2) 幅員が0.6メートル以上であること。
2 市長は、前項の指定をしたときは、その旨を告示しなければならない。
3 第1項の指定は、前項の規定による告示によりその効力を生じる。
4 市長は、第1項の規定により指定した避難経路(以下「避難経路」という。)を記載した図面をその事務所に備えて、一般の縦覧に供さなければならない。
5 第2項及び第3項の規定は、避難経路の変更及び廃止について準用する。
(行為の制限)
第9条 避難経路内においては、建築物を建築し、工作物を築造し、又は通行上支障となる地物を設置してはならない。ただし、ひさしその他これに類する建築物又は工作物の部分で通行上支障がないものについては、この限りでない。
2 避難経路の所有者、管理者又は占有者(以下「所有者等」という。)は、当該避難経路を常時通行上支障がない状態に維持するように努めなければならない。
(命令、標識の設置等)
第10条 市長は、前条第1項の規定に違反した次の各号のいずれかに該当する者に対し、工事の停止を命じ、又は相当の期限を定めて、建築物若しくは工作物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替え、使用禁止若しくは使用制限、地物の撤去その他違反を是正するために必要な措置を採ることを命じることができる。
(1) 建築主、当該建築物に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。以下同じ。)若しくは現場管理者(以下「請負人等」という。)又は当該建築物若しくはその敷地の所有者等
(2) 工作物の築造主、当該工作物に関する工事の請負人等又は当該工作物若しくはこれが築造されている土地の所有者等
(3) 地物の設置者、当該地物に関する工事の請負人等又は当該地物若しくはこれが設置されている土地の所有者等
2 市長は、前項の規定による処分をしたときは、標識の設置その他別に定める方法により、その旨を公示しなければならない。
3 前項の標識は、第1項の規定による処分に係る建築物の敷地内又は工作物が築造され、若しくは地物が設置されている土地(以下「敷地等」という。)内に設置することができる。この場合においては、当該建築物、工作物若しくは地物又は敷地等の所有者等は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
(報告又は資料の提出)
第11条 市長は、この章の規定の施行に必要な限度において、次に掲げる者に対し、建築物、工作物又は地物に関する工事の計画又は施工の状況その他必要な事項について報告又は資料の提出を求めることができる。
(1) 建築主、工作物の築造主又は地物の設置者
(2) 敷地等の所有者等
(3) 当該工事用の図面及び仕様書を作成した者、当該工事の工事監理者若しくは請負人又は請負契約によらないで当該工事をする者
(立入調査等)
第12条 市長は、この章の規定の施行に必要な限度において、市長が指定する職員に、土地に立ち入り、その状況を調査させ、必要な検査をさせ、又は関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入調査、立入検査又は質問をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査、立入検査又は質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第7章 雑則
第13条 この条例において別に定めることとされている事項及びこの条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。
第8章 罰則
第14条 第3条、第4条又は第6条の規定に違反した場合における当該建築物の設計者(設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合においては、当該建築物の工事施工者)は、500,000円以下の罰金に処する。
2 前項に規定する違反があった場合において、その違反が建築主の故意によるものであるときは、当該設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主に対して同項の刑を科する。
第15条 第10条第1項の規定による命令に違反したものは、500,000円以下の罰金に処する。
第16条 次の各号のいずれかに該当する者は、200,000円以下の罰金に処する。
(1) 第11条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
(2) 第12条第1項の規定による立入調査若しくは立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述せず、若しくは虚偽の陳述をした者
第17条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前3条に規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の刑を科する。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日前にこの条例による改正前の京都市歴史的細街路にのみ接する建築物の制限に関する条例第3条第1項の規定による指定を受けた道路は、歴史的細街路とみなす。
附 則(平成30年10月26日条例第20号抄)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
附 則(令和4年3月30日条例第70号)
この条例は、公布の日から施行する。
別表(第6条関係)
区域 | 構造の制限 |
京都市下京区郭巨山町、矢田町及び新釜座町の区域 | (1) 地上階数が3以下であること。 (2) 特殊建築物の用途に供する居室の壁(床面からの高さが1.2メートル以下の部分を除く。)及び天井(天井のない場合には、直上階の床又は屋根とする。以下同じ。)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。次号において同じ。)の仕上げを次のいずれかとすること。 ア 難燃材料でしたもの イ 令第128条の5第1項第1号ロに規定する国土交通大臣が定める方法により国土交通大臣が定める材料の組合せによってしたもの (3) 特殊建築物の用途に供する居室から地上に通じる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを令第128条の5第1項第2号に掲げる仕上げとすること。 |
京都市東山区祇園町南側の区域 | (1) 地上階数が3以下であること。 (2) 各居室の壁(床面からの高さが1.2メートル以下の部分を除く。)及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料ですること。 (3) 地上階数が3で、3階に居室を有する建築物については、前号に定めるもののほか、当該居室から屋外への出口に通じる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料ですること。 |