○京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例
平成24年3月30日条例第67号
京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 保存建築物の登録等(第3条~第6条)
第3章 保存建築物等に関する制限
第1節 現状変更の規制(第7条・第8条)
第2節 保存のための措置(第9条~第12条)
第3節 建築物に関する検査等(第13条~第16条)
第4章 雑則(第17条~第25条)
第5章 罰則(第26条~第30条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、歴史的な価値を有する建築物が、歴史的な町並みその他の市民及び地域の文化を形成する重要な要素であり、当該建築物の保存及び活用が本市固有の趣ある市街地の景観の保全及び文化の向上に資することに鑑み、当該建築物を保存し、及び活用し、並びにその安全性の向上及び維持を図るための措置に関し必要な事項を定めることにより、当該建築物を良好な状態で将来の世代に継承することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において使用する用語は、次項に定めるもののほか、建築基準法(以下「法」という。)及び建築基準法施行令において使用する用語の例による。
2 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 対象建築物 法の規定が適用されるに至った際現に存し、又はその際現に建築、修繕若しくは模様替えの工事中であった建築物のうち、次のいずれかに該当するものをいう。
ア 文化財保護法第57条第1項の規定により登録された登録有形文化財
イ 景観法第19条第1項に規定する景観重要建造物
ウ 地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律第12条第1項に規定する歴史的風致形成建造物
オ 京都府文化財保護条例第52条第1項の規定により登録された文化財
キ その他市長が前条の目的に適合するものとして別に指定するもの
(2) 保存建築物 対象建築物のうち、第4条第1項の規定による登録を受けた建築物をいう。
(3) 保存対象敷地 保存建築物が存する敷地(次条第3項の保存活用計画(第5条第2項の規定による変更登録があった場合にあっては、変更後のもの)において、保存建築物を他の敷地に新築することとする場合にあっては、当該敷地)をいう。
(4) 増築等 建築物の増築、改築、移転(他の敷地に新築する場合を含む。以下同じ。)若しくは用途の変更又は修繕若しくは模様替えをいう。
第2章 保存建築物の登録等
(所有者等による登録の提案)
第3条 対象建築物の所有者は、当該対象建築物の保存及び活用を図るため、法第3条第1項第3号の規定に基づく指定が行われる必要があると認めるときは、別に定めるところにより、市長に対し、当該対象建築物を保存建築物として登録することを提案することができる。
2 景観法第92条第1項に規定する景観整備機構(以下「機構」という。)又は地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律第34条第1項に規定する歴史的風致維持向上支援法人(以下「支援法人」という。)は、対象建築物のうち保存を図る必要があると認めるものについて、別に定めるところにより、市長に対し、当該対象建築物を保存建築物として登録することを提案することができる。
3 第1項又は前項の提案を行おうとする者は、別に定めるところにより、次に掲げる事項を定めた当該対象建築物の保存及び活用に係る計画(以下「保存活用計画」という。)を記載した書面を市長に提出するとともに、当該提案者以外に当該対象建築物が存する敷地(保存活用計画において、当該対象建築物を他の敷地に新築することとする場合にあっては、当該敷地。第6号において同じ。)について所有権又は借地権を有する者があるときは、あらかじめ、当該提案の内容(保存活用計画の内容を含む。)について、これらの者の同意を得なければならない。
(1) 当該対象建築物の名称及び概要
(2) 当該対象建築物の所有者(所有者が2人以上いるときは、その全員。次条第3項及び第6項、第5条第1項並びに第6条第3項において同じ。)の氏名及び住所(法人にあっては、名称及び代表者名並びに主たる事務所の所在地)
(3) 当該対象建築物の保存を図りながら、これを活用するために必要な増築等の工事の内容
(4) 当該対象建築物の安全性に関する事項
(5) 当該対象建築物の維持管理に関する事項
(6) 前各号に掲げるもののほか、市長が当該対象建築物の良好な保存及び活用並びに当該対象建築物が存する敷地の周辺の環境の保全を図るために必要と認める事項
(保存建築物の登録等)
第4条 市長は、前条第1項又は第2項の提案を受けた場合において、当該提案に係る対象建築物の保存及び活用を図るために法第3条第1項第3号の規定に基づく指定を行う必要があり、かつ、当該提案に係る保存活用計画の内容について交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、当該提案に係る対象建築物を市長がその事務所に備える保存建築物登録原簿に登録することができる。
2 市長は、前項の規定による登録をしようとするときは、あらかじめ、京都市建築審査会の意見を聴かなければならない。
3 第1項の規定による登録を受けた保存建築物の所有者又は占有者は、当該保存建築物に係る保存活用計画に従って、当該保存建築物の保存及び活用を図らなければならない。
4 市長は、第1項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を公告するとともに、保存対象敷地及び当該保存対象敷地内に存する建築物の位置その他別に定める事項を表示した図書をその事務所に備えて、一般の縦覧に供さなければならない。
5 第1項の規定による登録は、前項の規定による公告によりその効力を生じる。
6 市長は、第1項の規定による登録をしたときは、当該保存建築物の所有者(当該登録が前条第2項の規定による提案に基づくものであるときは、当該保存建築物の所有者及び当該提案に係る機構又は支援法人)に対し、遅滞なく、登録証書を交付しなければならない。
7 市長は、第4項の規定による公告をしたときは、当該保存建築物について、法第3条第1項第3号の規定に基づく指定を行うため、遅滞なく、京都市建築審査会に諮らなければならない。
(登録の変更)
第5条 前条第1項の規定による登録を受けた保存建築物の所有者及び当該登録に係る提案をした機構又は支援法人(以下「所有者等」という。)は、保存活用計画の内容の変更(別に定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、市長に対し、登録の内容を変更するよう申し出なければならない。この場合において、当該申出をしようとする者以外に当該保存対象敷地について所有権又は借地権を有する者があるときは、あらかじめ、当該申出に係る保存活用計画の変更の内容について、これらの者の同意を得なければならない。
2 市長は、前項の申出を受けた場合において、当該申出の内容が当該保存建築物の保存及び活用を図るために必要であり、かつ、変更後の保存活用計画の内容について交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、当該保存建築物の登録の内容の変更(以下「変更登録」という。)をすることができる。
3 前条第2項から第6項までの規定は、変更登録について準用する。この場合において、同条第2項中「前項の規定による登録」とあるのは「変更登録」と、同条第3項から第5項までの規定中「第1項の規定による登録」とあるのは「変更登録」と、同条第6項中「第1項の規定による登録」とあるのは「変更登録」と、「当該保存建築物の所有者(当該登録が前条第2項の規定による提案に基づくものであるときは、当該保存建築物の所有者及び当該提案に係る機構又は支援法人)」とあるのは「変更登録を申し出た所有者等」とする。
(登録の抹消)
第6条 市長は、保存建築物について、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、遅滞なく、当該保存建築物の登録を抹消しなければならない。
(1) 法第3条第1項第1号又は第2号に規定する建築物に該当するに至ったとき。
(2) 滅失、毀損その他の事由によりその登録の理由が消滅したとき。
2 市長は、保存建築物について、公益上の理由その他の特別な理由があると認めるときは、その登録を抹消することができる。
3 市長は、前2項の規定により保存建築物の登録を抹消したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を公告するとともに、当該抹消を受けた保存建築物の所有者に通知しなければならない。
第3章 保存建築物等に関する制限
第1節 現状変更の規制
(増築等の許可等)
第7条 何人も、市長の許可を受けなければ、保存建築物の増築等又はその保存に影響を及ぼす行為をしてはならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で別に定めるもの及び非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、この限りでない。
2 市長は、前項の規定による許可の申請があった場合において、当該申請に係る行為が、保存活用計画に照らして当該保存建築物の保存に支障があると認めるときは、同項の許可をしてはならない。
3 市長は、第1項の許可の申請があった場合において、当該保存建築物の保存のために必要があると認めるときは、許可に必要な条件を付することができる。
4 市長は、第1項の規定による許可をしたときは、速やかに、第4条第4項の図書の表示する事項について所要の変更をしなければならない。
(敷地内建築物の工事に係る認定等)
第8条 保存対象敷地内において、保存建築物以外の建築物(以下「敷地内建築物」という。)について増築、改築、移転又は用途の変更をしようとする者は、あらかじめ、その計画が、当該保存建築物の位置、構造及び用途との関係において交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がない旨の市長の認定を受けなければならない。当該認定を受けた後に申請の内容を変更しようとする場合(別に定める軽微な変更をしようとする場合を除く。)についても、同様とする。
2 前項の規定による認定は、法第6条第1項若しくは第6条の2第1項(これらの規定を法第87条第1項前段において準用する場合を含む。)の規定による確認の申請又は法第18条第2項若しくは第4項(これらの規定を法第87条第1項前段において準用する場合を含む。)の規定による通知を要するものであるときは、当該申請又は通知をしようとする日までに受けなければならない。
3 第1項の規定による認定に係る工事は、当該認定を受けた後でなければ、これを施工してはならない。
4 前条第4項の規定は、第1項の規定による認定をした場合に準用する。
第2節 保存のための措置
(保存建築物の管理義務等)
第9条 保存建築物の所有者は、当該保存建築物を適切に管理しなければならない。
2 保存建築物の所有者が変更したときは、新たに所有者となった者は、別に定める届出書により、遅滞なく、その旨を市長に届け出なければならない。
3 保存建築物の所有者は、当該保存建築物の管理に関する責任者(以下「保存管理責任者」という。)を選任することができる。
4 保存建築物の所有者は、前項の規定により保存管理責任者を選任したときは、別に定める届出書により、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。保存管理責任者を解任し、又は変更したときも、同様とする。
5 保存建築物の所有者又は保存管理責任者は、その氏名又は住所(法人にあっては、名称、代表者名又は主たる事務所の所在地)を変更したときは、別に定める届出書により、遅滞なく、その旨を市長に届け出なければならない。
6 市長は、保存建築物の所有者又は保存管理責任者に対し、当該保存建築物を保存するために必要な助言を行うことができる。
7 第7条第4項の規定は、第2項、第4項及び第5項の規定による届出を受けた場合に準用する。
(管理に関する勧告及び命令)
第10条 市長は、保存建築物の構造若しくは建築設備又は保存対象敷地の管理が適当でないため当該保存建築物の損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険な状態となり、又は著しく衛生上有害となるおそれがあると認める場合においては、当該保存建築物若しくは当該保存対象敷地の所有者又は保存管理責任者に対し、相当の猶予期限を付けて、管理の方法の改善その他管理に関し必要な措置を採ることを勧告することができる。
2 市長は、前項の勧告を受けた者が正当な理由がなくて当該勧告に係る措置を採らなかった場合において、特に必要があると認めるときは、その者に対し、相当の猶予期限を付けて、当該勧告に係る措置を採ることを命じることができる。
(維持管理の報告)
第11条 保存建築物の所有者又は保存管理責任者は、当該保存建築物について、当該保存建築物に係る保存活用計画の維持管理に関する事項に従い、定期的にその状況の調査(当該保存建築物の構造についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含む。)を行い、その結果を市長に報告しなければならない。
(権利義務の承継)
第12条 所有者の変更により新たに保存建築物の所有者となった者は、この条例の規定により市長が行った助言、勧告又は命令その他の処分による当該所有者でなくなった者の権利及び義務を承継する。
第3節 建築物に関する検査等
(中間検査)
第13条 市長は、第7条第1項の規定による許可に係る保存建築物の増築等の工事の内容に応じ、当該工事の工程のうち当該工事の施工中に当該保存建築物が当該許可の内容に適合しているかどうかを検査することが必要なものを指定するものとする。
2 保存建築物の建築主は、前項の規定により指定された工程に係る工事を終えたときは、その日から4日以内に市長に到達するように、別に定めるところにより、市長の検査を申請しなければならない。ただし、申請をしなかったことについて別に定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
3 前項ただし書の場合における検査の申請は、その理由がやんだ日から4日以内に市長に到達するようにしなければならない。
4 市長は、第2項の規定による申請があったときは、当該申請を受け付けた日から4日以内に、当該申請に係る増築等の工事中の保存建築物が当該許可の内容に適合しているかどうかを検査しなければならない。
5 市長は、前項の規定による検査をした場合において、増築等の工事中の保存建築物が当該許可の内容に適合していると認めたときは、別に定めるところにより、当該保存建築物の建築主に対して中間検査合格証を交付しなければならない。
6 第1項の規定により指定した工程後の工程に係る工事は、前項の規定による中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。
(完了検査)
第14条 保存建築物の建築主は、第7条第1項の規定による許可に係る保存建築物の増築等の工事を完了したときは、別に定めるところにより、市長の検査を申請しなければならない。
2 前項の規定による申請は、同項の工事が完了した日から4日以内に市長に到達するようにしなければならない。ただし、申請をしなかったことについて別に定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
3 前項ただし書の場合における検査の申請は、その理由がやんだ日から4日以内に市長に到達するようにしなければならない。
4 市長は、第1項の規定による申請があったときは、当該申請を受け付けた日から7日以内に、当該申請に係る保存建築物が当該許可の内容に適合しているかどうかを検査しなければならない。
5 市長は、前項の規定による検査をした場合において、同項の保存建築物が当該許可の内容に適合していることを認めたときは、別に定めるところにより、当該保存建築物の建築主に対して検査済証を交付しなければならない。
(検査済証の交付を受けるまでの保存建築物の使用制限)
第15条 保存建築物の増築等をする場合においては、当該保存建築物の建築主は、検査済証の交付を受けた後でなければ、当該増築等に係る保存建築物を使用し、又は使用させてはならない。ただし、市長が安全上、防火上及び避難上支障がないと認めて仮使用の承認をしたときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に当該保存建築物を使用し、又は使用させることができる。
2 前項ただし書の規定に基づき、市長の仮使用の承認を受けようとする建築主は、別に定めるところにより、市長に申請しなければならない。
(敷地内建築物の工事に関する完了の届出)
第16条 敷地内建築物(法第6条第1項、第6条の2第1項又は第18条第3項若しくは第4項(これらの規定を法第87条第1項前段において準用する場合を含む。)の規定による確認を受けるものを除く。)の建築主は、第8条第1項の規定による認定に係る工事を完了したときは、別に定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。
第4章 雑則
(建築物の設計及び工事監理)
第17条 第7条第1項の規定による許可を受けた保存建築物の工事のうち、建築士法第3条第1項(同条第2項の規定により適用される場合を含む。以下同じ。)、第3条の2第1項(同条第2項において準用する同法第3条第2項の規定により適用される場合を含む。以下同じ。)又は第3条の3第1項(同条第2項において準用する同法第3条第2項の規定により適用される場合を含む。以下同じ。)に規定する建築物の工事は、それぞれ当該各条に規定する建築士の設計によらなければ、することができない。
2 第7条第1項の規定による許可を受けた保存建築物の工事のうち、建築士法第2条第6項に規定する構造設計図書による同法第20条の2第1項の建築物の工事は、構造設計一級建築士(同法第10条の2第4項に規定する構造設計一級建築士をいう。以下同じ。)の構造設計(同法第2条第6項に規定する構造設計をいう。以下同じ。)又は当該保存建築物が構造関係規定(同法第20条の2第2項に規定する構造関係規定をいう。)に適合することを構造設計一級建築士が確認した構造設計によらなければ、することができない。
3 第7条第1項の規定による許可を受けた保存建築物の建築主は、第1項に規定する工事をする場合においては、それぞれ建築士法第3条第1項、第3条の2第1項又は第3条の3第1項に規定する建築士である工事監理者を定めなければならない。
(工事現場における許可の表示等)
第18条 第7条第1項の規定による許可に係る保存建築物の増築等の工事の施工者は、当該工事現場の見やすい場所に、別に定めるところにより、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る同項の許可があった旨の表示をしなければならない。
2 第7条第1項の規定による許可に係る保存建築物の増築等の工事の施工者は、当該工事に係る設計図書を当該工事現場に備えておかなければならない。
(工事現場の危害の防止)
第19条 第7条第1項の規定による許可に係る保存建築物の増築等の工事の施工者は、当該工事の施工に伴う地盤の崩落、建築物又は工事用の工作物の倒壊等による危害を防止するために必要な措置を講じなければならない。
(消防長等の意見の聴取)
第20条 市長は、第4条第1項の規定による登録又は第5条第2項の規定による変更登録をしようとする場合においては、消防長又は当該登録若しくは変更登録をしようとする建築物の所在地(当該登録又は変更登録に係る保存活用計画において、保存建築物を他の敷地に新築することとする場合にあっては、当該敷地の所在地)を管轄する消防署長に意見を聴くことができる。
(監督処分)
第21条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、工事の停止を命じ、又は相当の期限を定めて、建築物の外観の変更、除却、移転、改築、増築、修繕、模様替え、使用禁止、使用制限その他違反を是正するために必要な措置を採ることを命じることができる。
(1) この条例の規定又はこれに基づく許可若しくは認定に違反した保存建築物又は敷地内建築物(以下「保存建築物等」という。)の建築主、当該保存建築物等に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。以下同じ。)若しくは現場管理者又は当該保存建築物等若しくは保存対象敷地の所有者、管理者若しくは占有者
(2) この条例による許可に付された条件に違反した保存建築物の建築主、当該保存建築物に関する工事の請負人若しくは現場管理者又は当該保存建築物若しくは保存対象敷地の所有者、管理者若しくは占有者
2 市長は、この条例の規定若しくはこれに基づく許可若しくは認定又は当該許可に付された条件に違反することが明らかな増築等の工事中の保存建築物等については、緊急の必要があって
京都市行政手続条例第14条第1項に規定する意見陳述のための手続を取ることができない場合に限り、当該手続によらないで、当該保存建築物等の建築主又は当該工事の請負人若しくは現場管理者に対し、当該工事の停止を命じることができる。この場合において、これらの者が当該工事の現場にいないときは、当該工事に従事する者に対し、当該工事に係る作業の停止を命じることができる。
3 市長は、前2項の規定による処分をしたときは、標識の設置その他別に定める方法により、その旨を公示しなければならない。
4 前項の標識は、第1項又は第2項の規定による処分に係る保存対象敷地内に設置することができる。この場合においては、当該保存建築物等又は当該保存対象敷地の所有者、管理者又は占有者は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
(違反建築物の設計者等に対する措置)
第22条 市長は、前条第1項又は第2項の規定による命令をした場合においては、別に定めるところにより、当該命令に係る保存建築物等の設計者、工事監理者若しくは工事の請負人又は当該保存建築物等についての宅地建物取引業に係る取引をした宅地建物取引業者の氏名又は名称及び住所その他別に定める事項を、建築士法、建設業法又は宅地建物取引業法の定めるところによりこれらの者を監督する国土交通大臣又は都道府県知事に通知しなければならない。
(報告又は資料の提出)
第23条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、保存建築物等の建築主、設計者、工事監理者若しくは工事施工者又は当該保存建築物等若しくは保存対象敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対し、当該保存対象敷地、当該保存建築物等の構造若しくは建築設備又は建築物に関する工事の計画若しくは施工の状況その他必要な事項について報告又は資料の提出を求めることができる。
(立入調査等)
第24条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、市長が指定する職員に、保存対象敷地若しくは保存建築物等に立ち入り、その状況を調査させ、必要な検査をさせ、又は関係者に質問させることができる。ただし、住居に立ち入るときは、あらかじめ、その居住者の承諾を得なければならない。
2 前項の規定により立入調査、立入検査又は質問をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査、立入検査又は質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(委任)
第25条 この条例において別に定めることとされている事項及びこの条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。
第5章 罰則
第26条 第21条第1項又は第2項前段の規定による命令に違反した者は、1年以下の拘禁刑又は500,000円以下の罰金に処する。
第27条 第13条第6項の規定に違反して工事を施工した者は、6月以下の拘禁刑又は300,000円以下の罰金に処する。
第28条 次の各号のいずれかに該当する者は、300,000円以下の罰金に処する。
(1) 第7条第1項の規定に違反して、許可を受けず、保存建築物の増築等又はその保存に影響を及ぼす行為をした者
(2) 第7条第3項の規定により許可に付された条件に違反した者
(3) 第8条第3項の規定に違反して工事を施工した者
(4) 第10条第2項の規定による市長の命令に違反した者
(5) 第15条第1項前段の規定に違反して保存建築物を使用し、又は使用させた者
(6) 第21条第2項後段の規定による市長の命令に違反した者
第29条 次の各号のいずれかに該当する者は、200,000円以下の罰金に処する。
(1) 第13条第2項又は第14条第1項の規定による申請をせず、又は虚偽の申請をした者
(2) 第23条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
(3) 第24条第1項の規定による立入調査若しくは立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述せず、若しくは虚偽の陳述をした者
第30条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第26条から前条までに規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成24年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に解体され、その建築材料の全部又は一部が保管されている建築物(木造のものに限る。)で、当該建築材料の全部又は一部を用いてその原形を再現しようとするものについては、解体されていないものとみなして、この条例の規定を適用する。
附 則(平成25年11月1日条例第16号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に解体され、その建築材料の全部又は一部が保管されている建築物(木造以外のものに限る。)で、当該建築材料の全部又は一部を用いてその原形を再現しようとするものについては、解体されていないものとみなして、この条例による改正後の京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例の規定を適用する。
附 則(令和6年11月8日条例第12号抄)
(施行期日)
1 この条例は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(令和6年法律第53号。以下「整備法」という。)第7条の規定の施行の日又はこの条例の公布の日のいずれか遅い日から施行する。
附 則(令和7年3月27日条例第31号抄)
(施行期日)
1 この条例は、令和7年6月1日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
2 この条例の施行前にした行為の処罰については、なお従前の例による。
3 この条例の施行後にした行為に対して、他の条例の規定によりなお従前の例によることとされ、なお効力を有することとされ又は改正前若しくは廃止前の条例の規定の例によることとされる罰則を適用する場合において、当該罰則に定める刑に刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号。以下「刑法等一部改正法」という。)第2条の規定による改正前の刑法(以下この項において「旧刑法」という。)第12条に規定する懲役(以下「懲役」という。)(有期のものに限る。以下この項において同じ。)、旧刑法第13条に規定する禁錮(以下「禁錮」という。)(有期のものに限る。以下この項において同じ。)又は旧刑法第16条に規定する拘留(以下「旧拘留」という。)が含まれるときは、当該刑のうち懲役又は禁錮はそれぞれその刑と長期及び短期を同じくする有期拘禁刑と、旧拘留は長期及び短期を同じくする拘留とする。
(人の資格に関する経過措置)
4 拘禁刑又は拘留に処せられた者に係る他の条例の規定によりなお従前の例によることとされ、なお効力を有することとされ又は改正前若しくは廃止前の条例の規定の例によることとされる人の資格に関する法令の規定の適用については、無期拘禁刑に処せられた者は無期禁錮に処せられた者と、有期拘禁刑に処せられた者は刑期を同じくする有期禁錮に処せられた者と、拘留に処せられた者は刑期を同じくする旧拘留に処せられた者とみなす。