○京都市伝統的建造物群保存地区条例
昭和51年4月1日条例第6号
京都市伝統的建造物群保存地区条例
(目的)
第1条 この条例は、文化財保護法(以下「法」という。)第143条第1項の規定に基づき、伝統的建造物群保存地区に関し、現状変更の規制その他その保存のために必要な措置を定め、もって良好な都市環境の保全を図るとともに、市民の文化的向上に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「伝統的建造物群」とは、法第2条第1項第6号に規定する伝統的建造物群をいう。
2 この条例において「伝統的建造物群保存地区」とは、法第142条に規定する伝統的建造物群保存地区(以下「保存地区」という。)をいう。
(保存計画)
第3条 市長及び教育委員会は、あらかじめ、京都市美観風致審議会の意見を聞いて、保存地区ごとに、保存に関する計画(以下「保存計画」という。)を定めるものとする。
2 保存計画は、次の各号に掲げる事項について定めるものとする。
(1) 保存地区の保存に関する基本計画に関する事項
(2) 保存地区内における伝統的建造物群を構成している建築物(建築基準法第2条第1号に規定する建築物をいう。以下同じ。)その他の工作物(以下「伝統的建造物」という。)及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要と認められる物件の認定に関する事項
(3) 保存地区内における建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)の保存整備計画に関する事項
(4) 保存地区内における建築物等及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要と認められる物件に係る助成措置等に関する事項
(5) 保存地区の保存のために必要な施設及び設備並びに環境の整備に関する事項
3 保存計画のうち、前項第1号に掲げる事項に係る部分にあっては教育委員会が市長の意見を聞いて、同項第2号に掲げる事項に係る部分にあっては教育委員会が、同項第3号から第5号までに掲げる事項に係る部分にあっては市長及び教育委員会が策定するものとする。
4 市長及び教育委員会は、保存計画を定めたときは、その旨を告示しなければならない。
5 第1項及び第2項の規定は、保存計画を変更する場合について準用する。
(保存地区内における行為の許可)
第4条 保存地区内において、次の各号に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、市長及び教育委員会の許可を受けなければならない。
(1) 建築物等の新築、増築、改築、移転又は除却(以下「新築等」という。)
(2) 建築物等の修繕、模様替え又は色彩の変更でその外観を変更することとなるもの
(3) 宅地の造成その他の土地の形質の変更
(4) 木竹の伐採
(5) 土石の類の採取
(6) 水面の埋立て又は干拓
2 前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる行為については、同項の規定による許可を受けることを要しない。
(1) 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
(2) 次に掲げる工作物(建築物以外の工作物をいう。以下同じ。)の新築等
イ 仮設の工作物の新築等
ウ 水道管、下水道管、井戸その他これらに類する工作物で地下に設けるものの新築等
(3) 次に掲げる木竹の伐採
ア 間伐、枝打ち、整枝等木竹の保育のために通常行われる木竹の伐採
イ 枯損した木竹又は危険な木竹の伐採
ウ 森林病害虫等防除法第2条第1項に規定する森林病害虫等を防除するために必要な木竹の伐採
エ 自家の生活の用に充てるために必要な木竹の伐採
オ 仮植した木竹の伐採
(4) 前3号に掲げるもののほか、次に掲げる行為
ア 法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う行為
イ 京都府公安委員会が行う道路標識等の設置又は管理に係る行為
ウ 農業を営むために行う行為。ただし、次に掲げる行為を除く。
(ア) 建築物等の新築等
(イ) 用排水施設又は農道の設置
(ウ) 宅地の造成又は土地の開墾
(エ) 水面の埋立て又は干拓
3 市長及び教育委員会は、第1項の規定による許可をする場合において、必要があると認めるときは、保存地区の保存のために必要な限度において条件を付することができる。
(許可の基準)
第5条 市長及び教育委員会は、前条第1項各号に掲げる行為で次の各号に定める基準(市長にあっては、第8号に定める基準)に適合しないものについては、同項の規定による許可をしてはならない。
(1) 伝統的建造物の増築もしくは改築または修繕、模様替えもしくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、これらの行為後の伝統的建造物の位置、規模、形態、意匠または色彩が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。
(2) 伝統的建造物の移転(当該保存地区内における当該伝統的建造物の移築を含む。以下この号において同じ。)については、移転後の伝統的建造物の位置及び移転後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。
(3) 伝統的建造物の除却については、除却後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。
(4) 伝統的建造物以外の建築物等の新築、増築もしくは改築または修繕、模様替えもしくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、これらの行為後の当該建築物等の位置、規模、形態、意匠または色彩が当該保存地区の歴史的風致を著しくそこなうものでないこと。
(5) 前号の建築物等の移転については、移転後の当該建築物等の位置及び移転後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しくそこなうものでないこと。
(6) 第4号の建築物等の除却については、除却後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しくそこなうものでないこと。
(7) 前条第1項第3号から第6号までに掲げる行為については、これらの行為後の地ぼうその他の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しくそこなうものでないこと。
(8) 前各号に定めるほか、当該行為後の建築物等または土地の用途等が当該伝統的建造物群の保存または当該保存地区の環境の維持に著しい支障を及ぼすおそれがないものであること。
(国の機関等が行なう行為等の特例)
第6条 国または地方公共団体の機関(法令の規定により国、国の行政機関または地方公共団体とみなされた法人を含む。以下「国の機関等」という。)が行なう行為については、第4条第1項の規定による許可を受けることを要しない。この場合において、国の機関等は、第4条第1項の許可に係る行為をしようとするときは、あらかじめ、市長及び教育委員会に協議しなければならない。
第7条 次に掲げる行為については、第4条第1項の規定による許可を受け、又は前条後段の規定による協議をすることを要しない。この場合において、これらの行為で、当該許可又は協議に係るものをしようとする者は、あらかじめ、市長及び教育委員会に対し、その旨を通知しなければならない。
(1) 河川法第3条第1項に規定する河川又は同法第100条第1項の規定により指定された河川の管理に係る行為
(2) 道路交通の安全のために必要な施設の管理に係る行為
(3) 気象、地象又は洪水その他これらに類する現象の観測又は通報の用に供する施設の管理に係る行為
(4) 都市公園法の規定による都市公園又は公園施設の管理に係る行為
(5) 法第27条第1項の規定により指定された重要文化財、法第78条第1項の規定により指定された重要有形民俗文化財、法第92条第1項に規定する埋蔵文化財又は法第109条第1項の規定により指定され、若しくは法第110条第1項の規定により仮指定された史跡名勝天然記念物の保存に係る行為
(6) 道路法の規定による道路の維持又は修繕に係る行為
(7) 道路運送法の規定による一般自動車道の管理に係る行為
(8) 国又は地方公共団体が行う通信業務の用に供する線路又は空中線系(これらの支持物を含む。以下同じ。)及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為
(9) 次に掲げる建築物等の管理に係る行為
ア 電気通信事業法第120条第1項に規定する認定電気通信事業者が行うその事業の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設
イ 基幹放送(放送法第2条第2号に規定する基幹放送をいう。)又は有線テレビジョン放送(有線電気通信設備を用いて行われる同条第18号に規定するテレビジョン放送をいう。)の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設
ウ 電気事業法の規定による電気事業の用に供する電気工作物
エ ガス事業法に規定するガス工作物
(10) 水道法の規定による水道事業若しくは水道用水供給事業若しくは工業用水道事業法の規定による工業用水道事業の用に供する水管、水路若しくは配水池又は下水道法の規定による下水道の排水管若しくはこれを補完するために設けられるポンプ施設の設置又は管理に係る行為
(11) 前各号に掲げるもののほか、保存地区の保存に著しい支障を及ぼすおそれが少ないと認めて市長が指定するもの
(助言等)
第8条 市長及び教育委員会は、保存地区の保存のために必要があると認めるときは、保存地区内において第4条第1項各号に掲げる行為をしようとする者またはした者に対して、必要な助言または勧告をすることができる。
(許可の取消し等)
第9条 市長及び教育委員会は、次の各号の一に該当する者に対して、保存地区の保存のために必要な限度において、第4条第1項の規定によってした許可を取り消し、又は工事その他の行為の停止を命じ、若しくは相当の期限を定めて、建築物等の改築、移転若しくは除却その他違反を是正するために必要な措置を採ることを命じることができる。
(1) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した者
(2) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)
(3) 第4条第3項の規定により許可に付された条件に違反した者
(4) 詐欺その他不正な手段により、第4条第1項の規定による許可を受けた者
(経費の補助等)
第10条 本市は、保存地区の保存のために必要と認められるときは、保存地区内における建築物等及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要と認められる物件の管理、修理、修景又は復旧について、予算の範囲内において、当該建築物等又は物件の所有者、管理者若しくは占有者に対し、その経費の一部を補助するものとする。
(罰則)
第11条 次の各号の一に該当する者は、500,000円以下の罰金に処する。
(1) 第4条第1項の規定に違反した者
(2) 第9条の規定による命令に違反した者
(両罰規定)
第12条 法人の代表者または法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人または人の業務または財産に関して前条に規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人または人に対しても、前条の刑を科する。
(委任)
第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長及び教育委員会が定める。
附 則 抄
(施行期日)
1 この条例は、京都都市計画(京都国際文化観光都市建設計画)伝統的建造物群保存地区に係る都市計画の決定の告示があった日から施行する。ただし、次項及び附則第3項の規定は、公布の日から施行する。
(京都都市計画(京都国際文化観光都市建設計画)伝統的建造物群保存地区に係る都市計画の告示のあった日は昭和51年6月8日)
(準備行為)
2 保存計画を策定するために必要な準備行為は、この条例の施行前においても行なうことができる。
附 則(昭和60年3月15日条例第33号)
この条例は、昭和60年4月1日から施行する。
附 則(平成4年3月31日条例第88号)
(施行期日)
1 この条例は、平成4年5月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則(平成8年8月22日条例第16号)
この条例は、平成9年1月1日から施行する。
附 則(平成9年6月5日条例第9号)
(施行期日)
1 この条例は、平成9年7月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に行われている行為で、この条例による改正前の京都市伝統的建造物群保存地区条例第4条第1項の規定による許可又は同条例第6条後段の規定による協議を要しないこととされているものについては、この条例による改正後の京都市伝統的建造物群保存地区条例第4条第1項の規定による許可又は同条例第6条後段の規定による協議を要しない。
附 則(平成16年3月31日条例第70号)
この条例は、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(平成15年法律第125号)第2条の規定の施行の日から施行する。
(電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(平成15年法律第125号)第2条の規定の施行の日は、平成16年4月1日)
附 則(平成17年3月25日条例第81号)
この条例は、平成17年4月1日から施行する。
附 則(平成21年12月22日条例第32号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成22年4月1日から施行する。
附 則(平成23年11月11日条例第16号)
この条例は、公布の日から施行する。