○桑折町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例
令和7年9月9日条例第22号
桑折町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例
(目的)
第1条 この条例は、桑折町環境基本条例(平成22年桑折町条例第1号)第3条に規定する基本理念と再生可能エネルギー発電事業との調和を図るために必要な事項を定めることにより、町民の安全と安心を守るとともに自然環境等(自然環境及び生活環境をいう。以下同じ。)に配慮した再生可能エネルギーの利用を促進し、豊かで持続的な地域社会の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 再生可能エネルギー源 エネルギー供給事業者によるエネルギー源の環境適合利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律施行令(平成21年政令第222号)第4条に規定するものをいう。
(2) 再生可能エネルギー発電設備 再生可能エネルギー源を電気に変換する設備及びその附属設備(送電に係る電柱等を除く。)をいう。
(3) 事業 再生可能エネルギー発電設備の設置(当該設備を設置するために行われる土地の造成工事(立木の伐採、切土、盛土等を含む。)を含む。)及び当該設備による発電を行う事業をいう。
(4) 事業者 事業を計画し、又はこれを実施する者をいう。ただし、国及び地方公共団体を除く。
(5) 事業区域 事業を行う一団の土地(再生可能エネルギー発電設備の附属設備である管理施設、変電施設、緩衝帯等に係る土地を含む。)であって、柵、塀等の工作物の設置その他の方法により当該一団の土地以外の土地と区別された区域をいう。
(6) 建築物 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定するものをいう。
(7) 事業地域 事業区域を含む町内会(桑折町町内会規程(昭和62年規程第1号)第2条第2項に規定する町内会をいう。以下同じ。)及び事業の実施により自然環境等に一定の影響を受けると認められる町内会をいう。
(8) 住民等 事業地域内に居住する者及び所在する法人その他の団体並びに事業地域内に土地若しくは建築物を所有し、又は使用する者で、事業により影響を受けると認められるものをいう。
(9) 廃棄物 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定するものをいう。
(10) 土地所有者等 事業区域の土地の所有者、占有者及び管理者をいう。
(町の責務)
第3条 町は、第1条の目的を達成するため、この条例の適切かつ円滑な運用を図るよう必要な措置を講じなければならない。
(事業者の責務)
第4条 事業者は、関係法令及びこの条例を遵守し、自然環境若しくは景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生することのないよう、再生可能エネルギー発電設備及び事業区域を適正に管理しなければならない。
2 事業者は、事業で発生する廃棄物を適正に処理するとともに、事業を終了しようとするときは、再生可能エネルギー発電設備を放置することなく速やかに撤去し、適正に処分し、並びに事業区域に係る土地を現状に回復しなければならない。
3 事業者は、住民等との良好な関係を保つよう努め、事業の実施に伴い事故等が発生した場合又は住民等と紛争が生じた場合は、自己の責任において誠意をもってこれを解決し、再発防止のための措置を講じなければならない。
(町民の責務)
第5条 町民は、第1条の目的を達成するため、町の施策及びこの条例に定める手続の実施に協力するよう努めなければならない。
(土地所有者等の責務)
第6条 土地所有者等は、自然環境若しくは景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生するおそれのある事業を行う事業者に対し、土地を使用させないよう努めなければならない。
2 土地所有者等は、事業により、自然環境若しくは景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生することのないよう、事業者に対し、土地を適正に管理することを求めるよう努めなければならない。
(適用を受ける事業)
第7条 この条例の規定は、再生可能エネルギー発電設備の出力の合計(以下「発電出力」という。)が10キロワット以上(既に設置された再生可能エネルギー発電設備を増設することにより、発電出力が10キロワット以上となる事業を含む。)の事業に適用する。ただし、太陽光を再生可能エネルギー源とする事業で、次に掲げるものについては、この限りでない。
(1) 建築物の屋根、屋上又は壁面に設置する事業
(2) 次条に規定する禁止区域及び第9条に規定する抑制区域以外に設置する発電出力が50キロワット未満の事業(事業者が、同時期若しくは近接した時期又は既に施工されている事業の事業区域に隣接し、若しくは近接する区域で当該事業と一体的に事業を行う場合においては、これらの事業の発電設備の合算した出力が50キロワット以上となる場合を除く。)
(禁止区域の指定)
第8条 町長は、土砂災害その他の災害が発生するおそれが極めて高いと認められる区域については、規則で定めるところにより、禁止区域を指定する。
2 事業者は、禁止区域を事業区域に含めてはならない。
(抑制区域の指定)
第9条 町長は、災害の防止又は良好な自然環境、景観、歴史的・文化的価値、森林若しくは農地等の保全のために配慮が必要と認められる次に掲げる区域について、規則で定めるところにより、事業者に対し事業の抑制を求めることができる区域(以下「抑制区域」という。)を指定する。
(1) 豊かな自然環境が保たれ、地域における貴重な資源として認められる区域
(2) 特色ある景観として良好な状態が保たれている区域
(3) 歴史的又は文化的な特色を有する区域として保全する必要がある区域
(4) 人々が自然と触れ合う活動の場として良好な状態が保たれている区域
(5) その他町長が必要と認める区域
(説明会の開催)
第10条 事業者は、事業を実施しようとするときは、次条第1項の規定による届出を行う前に、住民等に対し、事業内容等に関する説明会を開催しなければならない。
2 事業者は、次条第3項の規定による変更の届出を行う前に、住民等に対し、事業内容等の変更に関する説明会を開催しなければならない。ただし、事業内容等の変更が規則で定める軽微なものについては、この限りでない。
3 事業者は、説明会において住民等の理解を得られるよう努めなければならない。
4 事業者は、設置しようとする再生可能エネルギー発電設備の発電出力が50キロワット未満の場合には、住民等への戸別訪問その他適当な方法をもって住民等に事業内容等を周知することにより、説明会の開催に代えることができる。
5 住民等は、説明会を開催した事業者に対し、事業内容等について意見を申し出ることができる。この場合において、事業者は、意見に対する見解を記載した書面を作成し、住民等に交付の上、誠意をもって当該住民等と協議しなければならない。
(事業実施に係る届出)
第11条 事業者は、町内において事業を実施しようとするときは、次に掲げる事項について町長に届出を行い、かつ、同意を得なければならない。
(1) 事業者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地。第21条第1項において同じ。)
(2) 事業区域の所在地及び面積
(3) 事業内容
(4) 再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号。以下「再エネ特措法」という。)第9条第1項の規定による申請をする日(同項の規定による申請をする事業者に限る。)
(5) 再生可能エネルギー発電設備の設置に係る工事(以下「工事」という。)の着手予定日及び完了予定日
(6) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項
2 前項の規定による届出は、事業を実施しようとする日として規則で定める日の90日前までに行わなければならない。
3 事業者は、第1項の規定により届け出た事項を変更しようとするときは、速やかにその旨を町長に届出を行い、かつ、同意を得なければならない。
(同意)
第12条 町長は、前条の規定による届出があった場合において、住民等の意見を尊重するとともに、当該事業に係る手続が適切であり、事業計画が自然環境等の保全上支障がないと認めるときは、同意するものとする。
2 町長は、事業区域の全部又は一部が第9条の規定により指定する抑制区域内に位置するときは、同意しないものとする。ただし、当該届出の内容が規則に定める基準を満たすと認められるときは、この限りでない。
3 町長は、同意に際し、自然環境等の保全及び災害の防止のために必要な条件を付することができる。
(工事の着手等の届出)
第13条 事業者は、工事に着手し、若しくは工事を完了し、又は工事を中止し、若しくは中止していた工事を再開するときは、速やかにその旨を町長に届け出なければならない。
(工事の確認)
第14条 町長は、前条の規定による届出があったときは、速やかに現地を確認するものとする。
(維持管理等に関する報告)
第15条 事業者は、設置した再生可能エネルギー発電設備等の保守点検及び維持管理の実施について、年1回町長に報告しなければならない。
(地位の承継の届出等)
第16条 事業者から事業の譲渡、相続、売買、合併又は分割によりその地位を承継した者は、地位を承継した日から起算して30日以内に町長に届け出なければならない。
2 地位を承継した者は、当該承継に係る事業について付された一切の条件を遵守するものとする。
(災害及び事故発生時の対応)
第17条 事業者及び所有者等は、事業区域内における災害及び当該災害に起因する自然環境及び生活環境への被害が発生するおそれがあると認められるときは、速やかに現地を確認し、早急に必要な措置を講じるとともに、住民等に周知し、町長に通報しなければならない。
2 町長は、事業者及び所有者等から前項に規定する通報を受けたとき又は同項の被害が発生するおそれがあると認められるときは、当該事業者及び所有者等に対し、当該事態が生じることを防止するために必要な措置を講じることを求めることができる。
(事業の終了等の届出)
第18条 事業者は、事業を終了したときは、事業を終了した日から起算して30日以内に町長に届け出なければならない。
2 事業者は、再生可能エネルギー発電設備の撤去が完了したときは、撤去を完了した日から起算して30日以内に町長に届け出なければならない。
(報告及び立入検査)
第19条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、事業者に対し報告及び資料の提出を求め、並びに町の職員及び町が必要とする者を同行して事業区域に係る土地及び建物に立ち入り、当該事業に関する事項について検査させ、関係者に質問させることができる。
2 前項の規定による立入検査をする町の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、これを犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(助言、指導又は勧告)
第20条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対して、助言又は指導を行うことができる。
2 町長は、次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、事業者に対して、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。
(1) 事業者が、第11条の規定による届出を行わないとき又は届出の内容に虚偽があるとき。
(2) 事業者が、正当な理由なく第12条第1項の規定による町長の同意を得ずに事業に着手したとき。
(3) 事業者が、前条第1項の規定による報告若しくは資料の提出をしないとき、虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき、立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき、又は質問に答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
(4) 事業者が、正当な理由なく前項の規定による助言又は指導に従わなかったとき。
3 町長は、必要があると認めるときは、土地所有者等に対して、助言を行うことができる。
(公表)
第21条 町長は、前条第2項の規定による勧告を受けた事業者が、正当な理由なく当該勧告に従わないときは、当該勧告を受けた事業者の氏名及び住所並びに当該勧告の内容を公表することができる。
2 町長は、前項の規定により公表しようとするときは、あらかじめ当該事業者に弁明の機会を与えなければならない。
(報告)
第22条 町長は、前条第1項の規定による公表後、公表内容及び公表の事実を国の機関等に対して報告することができる。
(委任)
第23条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、令和8年1月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に再エネ特措法第9条第1項の規定による申請を行う事業又は再生可能エネルギー発電設備の設置に係る工事に着手する事業について適用する。
3 前項の規定にかかわらず、施行日前において再エネ特措法第9条第1項の規定による申請を行った事業であって、現に工事に着手していない事業については、この条例の規定(第12条及び第20条第2項第2号を除く。)を適用する。
4 附則第2項の規定にかかわらず、施行日前において現に工事に着手している、又は工事が完了している事業については、第4条、第7条並びに第16条から第22条まで(第20条第2項第1号及び第2号を除く。)の規定を適用する。
5 施行日以後90日を経過する日までの間に事業を実施しようとするときにおける第11条の規定の適用については、同条第2項中「事業を実施しようとする日として規則で定める日の90日前までに」とあるのは、「速やかに」と読み替えるものとする。
(既存事業の届出)
6 施行日前において現に事業を行っている事業者(次項において「既存事業者」という。)は、令和8年6月30日までに、規則で定めるところにより、事業の概要を町長に届け出なければならない。
7 前項の規定による届出を行った既存事業者が当該届出の内容を変更しようとするときは、あらかじめ町長に届出を行い、かつ、同意を得なければならない。ただし、施行日前に当該変更に係る工事に着手した場合にあっては、この限りではない。
8 第10条第2項の規定は、前項の届出について準用する。