○清瀬市男女平等推進条例
平成18年6月29日条例第24号
清瀬市男女平等推進条例
目次
前文
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 責務(第5条―第9条)
第3章 基本的施策(第10条―第17条)
第4章 清瀬市男女平等推進委員会(第18条―第21条)
第5章 苦情の処理(第22条―第24条)
第6章 雑則(第25条)
附則
私たちは、女性も男性もすべての市民が、個人としての人権を尊重され、自分らしさを発揮し、平和で住みよいまちづくりにともに参画する男女平等参画社会の実現を願っている。
これは「個人の尊厳」や「法の下の平等」を謳った日本国憲法の理念でもあり、国際的には国連の「女子差別撤廃条約」や第4回世界女性会議の北京宣言・行動綱領等でその重要性が強調されている。また、国の「男女共同参画社会基本法」においても「男女共同参画社会の実現を21世紀の我が国社会を決定する最重要課題」と位置付けている。
清瀬市においては、昭和58年に「清瀬市婦人行動計画」を策定し、平成7年に「清瀬市男女共同参画センター」を開設し、平成12年には「清瀬市男女平等推進プラン」を策定して、市民参画を基本としながら男女平等を推進するさまざまな取り組みを行ってきた。
女性も男性も社会的性別の概念にとらわれることなく、個性と能力を十分に発揮し、あらゆる分野で対等に参画する男女平等参画社会を実現して、豊かで、安心して暮らせる、しかも活力ある清瀬市を築いていくため、ここにこの条例を制定する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、男女平等参画社会の形成に関し、基本理念並びに市、市民、事業者、その他の団体及び教育に携わる者の責務を明らかにするとともに、市の施策の基本的事項を定めることにより、すべての市民が性別に関わりなく個人として尊重され、平等にいきいきと暮らせるまちの実現を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 市民とは、清瀬市の区域内(以下「市内」という。)に居住する者、市内に存する事務所若しくは事業所に勤務する者又は市内の学校に在学する者をいう。
(2) 事業者とは、市内において営利を目的とした事業活動を行なう個人、法人及び団体をいう。
(3) その他の団体とは、市内において社会活動を行なう非営利団体をいう。
(4) セクシュアル・ハラスメントとは、他の者を不快にさせる性的な言動により、個人の心身に苦痛を与え、又はそのことに起因して個人に不利益を与えることをいう。
(5) ドメスティック・バイオレンスとは、配偶者又は元配偶者等親しい関係にある者からの身体的、精神的、経済的、性的暴力その他心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。
(6) 積極的格差是正措置とは、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会についての男女間格差を是正するため、必要な範囲において、男女いずれか少ない方に対して活動に参画する機会を積極的に提供することをいう。
(7) 性別統計とは、女性と男性の置かれた状況により抱える課題は異なることから、調査統計を性別で調査及び分析することをいう。
(基本理念)
第3条 男女平等参画社会の形成を図るため、次の各号に掲げる事項を基本理念として定める。
(1) すべての人が、個人としての人権を尊重され、性別を理由として直接又は間接に差別的取扱いを受けることなく、一人ひとりの個性と能力を十分発揮できる機会が確保されること。
(2) 女性と男性が、性別による固定的な役割分担にとらわれることなく、自己の意思と責任による多様な生き方の選択が尊重されること。
(3) 女性と男性が、家事、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における責任を分かち合うとともに、家庭生活と社会活動を両立できるような環境が整備されること。
(4) 女性と男性が、社会の対等な構成員として、さまざまな領域における活動の方針立案及び決定の過程で共同参画する機会が確保されること。
(5) 女性と男性が、互いの性を理解し尊重し合うとともに、性に基づいた健康が生涯にわたり維持されるよう配慮されること。
(性別による人権侵害事項)
第4条 何人も、次の各号に掲げる行為を行ってはならない。
(1) 社会のあらゆる場における性別を理由とする差別的な取扱い
(2) 社会のあらゆる場におけるセクシュアル・ハラスメント
(3) 家庭内等におけるドメスティック・バイオレンス
第2章 責務
(市の責務)
第5条 市は、男女平等推進施策を主要施策に位置付け、積極的格差是正措置を含む施策を総合的かつ計画的に実施しなければならない。
2 市は、市職員、市民、事業者、その他の団体及び教育に携わる者が男女平等の推進について理解を深められるよう、啓発活動に積極的に取り組まなければならない。
(市民の責務)
第6条 市民は、男女平等参画社会の実現に向けて、家庭、職場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野における取り組みに、主体的かつ積極的に参画するよう努めなければならない。
2 市民は、市が行う男女平等推進施策に協力するよう努めなければならない。
(事業者の責務)
第7条 事業者は、当該事務所又は事業所内における男女間格差及び差別の是正を図り、セクシュアル・ハラスメントの防止に努めるとともに、従業員に対し、職場における活動、家庭における子の養育及び家族の介護並びに社会活動等を両立させるための支援に努めなければならない。
2 事業者は、市が行う男女平等推進施策に協力するよう努めなければならない。
(その他の団体の責務)
第8条 その他の団体は、男女平等参画の認識に立ち社会活動を行うとともに、市が行う男女平等推進施策に協力するよう努めなければならない。
(教育に携わる者の責務)
第9条 あらゆる分野において教育に携わる者は、男女平等参画社会を実現するため教育の果たす役割の重要性を認識し、男女平等参画の理念に配慮した教育を行うよう努めるとともに、セクシュアル・ハラスメントの防止に努めなければならない。
第3章 基本的施策
(推進プランの策定)
第10条 市長は、男女平等推進施策を総合的かつ計画的に推進するため、清瀬市男女平等推進プラン(以下「推進プラン」という。)を策定するものとする。
2 市長は、推進プランを策定又は変更しようとするときは、あらかじめ清瀬市男女平等推進委員会の意見を聴くとともに、市民、事業者、その他の団体及び教育に携わる者(以下「市民及び事業者等」という。)の意見を反映させるよう努めなければならない。
(推進体制の整備)
第11条 市は、推進プランの実施に関し、調整、進行管理、評価及び公表を行うため、必要な体制を整備するものとする。
2 市は、男女平等推進の拠点施設として設置した男女共同参画センターを、市民参画により運営するものとする。
(方針等決定過程への女性参画の推進)
第12条 市は、附属機関への女性の参画を積極的に推進するよう努めなければならない。
2 市は、女性の市職員の登用及び職域拡大並びに能力開発について積極的に取り組むこととする。
(男女平等教育・啓発活動の促進)
第13条 市は、市の職員及び市立小中学校の教職員に対して、男女平等参画への認識を深めるための啓発に努めなければならない。
(調査及び研究等)
第14条 市は、男女平等参画社会の形成に必要な調査、研究及び資料提供を行うものとし、市が実施する調査統計は、原則として性別統計を行うものとする。
(ドメスティック・バイオレンスの防止と被害者の自立支援)
第15条 市は、ドメスティック・バイオレンス及びこれに伴い発生が懸念される児童虐待の防止について、広く市民に啓発するとともに、被害者の自立へ向けた支援を行うものとする。
(女性の就労等経済的自立支援)
第16条 市は、女性の就労等経済的自立を支援するための施策を行うものとする。
(市民及び事業者等への支援)
第17条 市は、市民及び事業者等と連携しながら男女平等推進施策を推進するとともに、市民及び事業者等の取り組む男女平等推進事業等を支援するものとする。
第4章 清瀬市男女平等推進委員会
(設置)
第18条 男女平等推進施策を総合的かつ計画的に推進するため、市長の附属機関として清瀬市男女平等推進委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(所掌事項)
第19条 委員会は、次の各号に掲げる事項を所掌する。
(1) 推進プランの基本的な考え方の検討に関すること。
(2) 推進プランの実施結果の評価に関すること。
(3) その他男女平等参画社会の形成に係る重要事項に関し、市長が必要と認めること。
(組織)
第20条 委員会は、市長が委嘱する委員12人以内をもって組織し、そのうち公募により委嘱する委員の数は委員総数の半数とする。
2 委員の委嘱は、男女いずれか一方の数が委員総数の10分の6を超えないものとする。
(委員の任期)
第21条 委員の任期は2年とし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし、委員の再任を妨げない。
第5章 苦情の処理
(苦情の申立て)
第22条 市民及び事業者等は、市の施策が男女平等の推進に反すると認めるときは、清瀬市男女平等苦情処理委員に苦情の申立てをすることができる。
2 市民は、性別による差別的取扱いその他男女平等推進施策を阻害する要因によって人権が侵害されたと認めるときは、清瀬市男女平等苦情処理委員に苦情の申立てをすることができる。
(苦情処理窓口の設置)
第23条 市長は、市が実施する男女平等推進施策又は男女平等参画社会の形成を阻害する内容に関し、苦情を受け付けるための相談窓口を設置する。
(清瀬市男女平等苦情処理委員)
第24条 市長は、第22条に規定する申立てのあった苦情を適切かつ迅速に処理するため、清瀬市男女平等苦情処理委員(以下「苦情処理委員」という。)を置く。
2 苦情処理委員は、男女平等参画社会の形成に深い理解と識見を有する者2人以内を市長が委嘱する。
3 苦情処理委員の任期は2年とし、補欠の苦情処理委員は前任者の残任期間とする。ただし、苦情処理委員の再任を妨げない。
4 苦情処理委員は、第22条第1項の規定による苦情の申立てを受け付けた場合において、必要があると認めるときは、調査のため市に資料の提出及び説明を求めることができる。
5 苦情処理委員は、前項の調査をした結果において必要があると認めるときは、是正その他の措置を講じるよう市長に勧告することができる。
6 苦情処理委員は、第22条第2項の規定による苦情の申立てを受け付けた場合において、必要があると認めるときは、関係者に是正の要請をするよう市長に勧告することができる。
7 市長は、苦情処理委員から勧告を受けたときは、適切な措置を講じるものとする。
8 苦情処理委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職務を退いた後も同様とする。
第6章 雑則
(委任)
第25条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成18年7月1日から施行する。ただし、第5章の規定は、平成19年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際、現に策定されている清瀬市男女平等推進プランは、第10条第1項の規定により策定した推進プランとみなす。