○北本市子どもの権利に関する条例
令和4年3月31日条例第8号
北本市子どもの権利に関する条例
目次
前文
第1章 総則(第1条―第6条)
第2章 子どもにとって大切な権利(第7条―第11条)
第3章 生活の場における子どもの権利の保障(第12条―第14条)
第4章 子どもの権利に関する基本的な施策等(第15条―第20条)
第5章 子どもの権利に関する相談及び救済等(第21条―第34条)
第6章 子どもの権利に関する施策の総合的な推進と検証(第35条―第38条)
第7章 雑則(第39条・第40条)
附則
子どもを含むすべての人は、生まれながらにして自由であり、いかなる差別も受けることなく、一人の人間として尊重され、人間らしく生きる権利を持っています。そして、子どもは生きていくためにさまざまな助けが必要なことなどから、大人と同じ基本的人権だけでなく、子どもだけの大切で特別な権利を持っています。
子どもは、自分自身にどのような権利があるのかを知り、この権利を使っていくことで、自分らしく生きることができるようになります。そして、自分の権利が守られることで、すべての人の権利が自分と同じように守られることを理解できるようになります。子どもの権利が保障される社会を実現することは、すべての人の権利が尊重される社会を実現することにもつながります。
子どもは、ただ大人から守られる存在ではなく、社会の一員です。自分たちに関することについて思いを表明することができ、その思いが尊重されるとともに、方針や決まり事を決める過程に参加することができます。その経験は、自己肯定感の向上や民主主義の理解にもつながります。
大人は自分が思い描く理想を子どもたちに押し付けることなく、子どもが自分の価値に気づき、力を発揮し、主体的に生きていけるように支援する必要があります。また、大人が子どもの権利を十分に尊重できるようにするためには、子どもに関わる大人も自身の権利が保障され、十分な支援を受けられる必要があります。
日本には、基本的人権を大切にする日本国憲法があります。さらに、日本は、世界の国々と、子どもの権利に関して条約を結び、子どもの権利を大切にすることを約束しています。私たち北本市民は日本国憲法及び子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)の理念に基づき、子どもの権利を保障することを宣言し、この条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、子どもの権利の内容を明らかにするとともに、子どもの権利を守るための仕組みを定めることで子どもの権利を保障し、もって全ての子どもが幸せな生活を送ることができる社会を実現することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 子ども 18歳未満の者又はこれと等しく権利を認めることが適当である者をいう。
(2) 保護者 親又は親に代わり子どもを養育する者をいう。
(3) 子ども関係施設 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第7条に規定する児童福祉施設、学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校その他の子どもが育ち、学び、又は活動するための施設をいう。
(4) 市民 市内に住み、市内で働き、又は市内で学ぶ者(子どもを除く。)をいう。
(5) 事業者 市内で事業活動を行う個人又は法人その他の団体をいう。
(6) 虐待 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待をいう。
(7) 体罰等 しつけ、懲戒、指導その他名目のいかんを問わず身体的又は精神的な苦痛を与えることをいう。
(8) いじめ 他の子どもが行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、子どもが身体的又は精神的な苦痛を感じているものをいう。
(基本理念)
第3条 子どもの権利は、次に掲げる事項を基本理念として、保障されなければならない。
(1) 子ども又は家族の生まれ育った環境、状況、人種、国籍、障害の有無等にかかわらず、差別されないこと。
(2) 子どもの最善の利益が優先して考慮されること。
(3) 子どもの生きる権利が認められ、成長及び発達が可能な最大限の範囲において確保されること。
(4) 自らに影響を及ぼす全ての事項について意見を表明することができること及びその意見がその子どもの年齢及び発達の程度に応じて、十分に尊重されること。
(5) 自らが権利の主体であり、その権利を自ら行使することができること及びその権利の行使に当たって必要な支援を受けられること。
(市等の役割)
第4条 市は、子どもの権利を尊重し、あらゆる施策を通じて、これを保障しなければならない。
2 保護者は、その養育する子どもの養育及び発達について第一義的責任を有していることを認識し、その養育する子どもの権利を保障しなければならない。
3 子ども関係施設の設置者及び管理者は、当該子ども関係施設において子どもの権利を保障しなければならない。
4 市民は、家庭、子ども関係施設又は地域の中で相互に連携し、及び協力し、子どもの権利を保障しなければならない。
(連携等)
第5条 市は、子どもの権利の保障に関する施策を実施するに当たっては、国及び他の地方公共団体並びに保護者、子ども関係施設、市民、事業者及び子どもの権利擁護に取り組む団体等との連携又は協働に努めなければならない。
2 市は、子どもの権利の保障に資するため、子ども関係施設、市民、事業者及び子どもの権利擁護に取り組む団体等が相互に連携することができるよう、必要な支援を行わなければならない。
(きたもと子どもの権利の日)
第6条 子どもの権利について、子ども及び市民の関心を高めるとともに、その理解を深めるため、きたもと子どもの権利の日を設ける。
2 きたもと子どもの権利の日は、11月20日とする。
3 市は、きたもと子どもの権利の日に合わせて、第1条の目的にふさわしい事業を実施するものとする。
第2章 子どもにとって大切な権利
(大切な子どもの権利の保障等)
第7条 この章に定める権利は、子どもが成長し、及び発達していくために大切な子どもの権利として保障されなければならない。
2 子どもは、自らの権利を大切にするとともに他者の権利を尊重することができる力を身に付けるために、必要な支援を受けることができる。
(安心して生きる権利)
第8条 子どもは、安心して生きるために、主として次に掲げる権利を有する。
(1) 命が守られ、尊重されること。
(2) 愛情及び理解をもって育まれること。
(3) あらゆる差別及び不当な扱いを受けないこと。
(4) あらゆる身体的若しくは精神的な暴力を受けないこと又は放置されないこと。
(5) 健康に配慮がなされ、適切な医療が受けられること。
(6) 平和及び安全な環境の下で生活できること。
(7) 困っていること及び不安に思っていることについて相談できること。
(自分らしく育つ権利)
第9条 子どもは、自分らしく育つために、主として次に掲げる権利を有する。
(1) 個性が認められ、人格が尊重されること。
(2) 遊んだり、休んだりすること。
(3) 年齢及び理解の程度に応じて学ぶこと。
(4) 芸術、文化、運動及び自然に親しむこと。
(5) 自らに関係することについて、必要な助言、情報の提供その他の援助を受け、年齢及び発達の程度に応じて自分で決めることができること。
(6) 地域及び社会の活動に参加すること。
(7) 安心して過ごすことができる居場所が確保されること。
(守られる権利)
第10条 子どもは、心身を傷つけるものから守られるために、主として次に掲げる権利を有する。
(1) あらゆる権利の侵害から逃れられること。
(2) あらゆる搾取から守られること。
(3) 子どもであることを理由に不当な扱いを受けないこと。
(4) 自らの意思及び考えが尊重されること。
(5) 自らに関する情報が不当に収集され、利用されないこと。
(6) 誇りを傷つけられないこと。
(参加する権利)
第11条 子どもは、自らに関わることについて参加するために、主として次に掲げる権利を有する。
(1) 自らの意見を表明することができ、その年齢及び発達の程度に応じてその意見が尊重されること。
(2) 自らの意見を表明するために、必要な助言、情報の提供その他の援助を受けることができること。
(3) 仲間をつくり、集まること。
第3章 生活の場における子どもの権利の保障
(家庭における権利の保障)
第12条 保護者は、その養育する子どもの最善の利益を考慮し、その子どもの成長及び発達の程度に応じた養育に努めるものとする。
2 保護者は、その養育する子どもが権利を行使する際には、その子どもの最善の利益を確保するため、その子どもの年齢及び発達の程度に応じた支援に努めるものとする。
3 保護者は、その養育する子どもの言葉、表情、しぐさ等から子どもの思いを受け止め、これを尊重するものとする。
4 保護者及び子どもと同居する者は、その子どもに対して、虐待及び体罰等をしてはならない。
5 保護者は、その子どもの養育に当たって、市から必要な支援を受けることができる。
(子ども関係施設における権利の保障)
第13条 子ども関係施設の設置者及び管理者は、子どもが安心して安全に自分らしく育ち、学び、又は活動することができるよう、当該施設の環境の整備に努めるものとする。
2 子ども関係施設の設置者、管理者及び職員(以下「施設関係者」という。)は、当該施設において、子どもの最善の利益を考慮し、年齢及び発達の程度に応じた適切な支援に努めるものとする。
3 施設関係者は、子どもが、当該施設の行事、運営等に参加する機会及び意見を表明する機会の確保に努めるものとする。
4 施設関係者は、当該施設において、子どもに対して、虐待及び体罰等をしてはならない。
5 施設関係者は、当該施設において、いじめの防止に努めるとともに、いじめが発生した場合には、子どもの最善の利益を考慮し、関係する機関と連携し、子どもの権利の救済等に努めるものとする。
6 子ども関係施設の設置者及び管理者は、当該施設の職員に対し、子どもの権利についての理解を十分に深めるため、研修の機会を設けるよう努めるものとする。
7 市は、子ども関係施設の設置者及び管理者が子どもの権利を保障するために必要な活動に対して、必要な支援に努めなければならない。
(地域における権利の保障)
第14条 市民及び事業者は、地域の中で子どもを見守り、子どもが安心して自分らしく過ごすことができるよう努めるものとする。
2 市民及び事業者は、子どもが、地域の行事、運営等に参加する機会及び意見を表明する機会の確保に努めるものとする。
3 市民及び事業者は、子どもに対して、虐待及び体罰等をしてはならない。
4 事業者は、その従業員が安心してその子どもを養育することができるよう、十分に配慮し、及び支援するよう努めるものとする。
5 市は、市民及び事業者が子どもの権利を保障するために必要な活動に対して、必要な支援に努めなければならない。
第4章 子どもの権利に関する基本的な施策等
(普及啓発)
第15条 市は、子ども及び市民が子どもの権利を正しく理解するとともに、子どもがその権利を適切に行使し、その権利が侵害された場合等には、速やかに子ども及び市民が相談することができるよう、広報等により普及啓発しなければならない。
2 市は、家庭、子ども関係施設、事業者、地域等において子どもの権利に関する学習等が推進されるよう必要な支援に努め、及び環境の整備に努めなければならない。
3 市は、保護者及び子どもを支援する者その他子どもの権利擁護に職務上関係のある者に対し、子どもの権利及びその擁護についての理解を深めるため、研修等の機会を提供しなければならない。
(意見表明及び社会参加の機会の確保)
第16条 市は、子どもが市の施策に対して意見を表明する機会の確保に努めなければならない。
2 市は、ボランティア活動、国際交流活動その他の子どもが社会参加する機会の確保に努めなければならない。
3 市は、子どもが意見を表明し、又は社会に参加しやすくなるよう、その支援に努めなければならない。
(きたもと子ども会議)
第17条 市長は、市の施策について子どもの意見を求めるため、きたもと子ども会議を設置することができる。
2 きたもと子ども会議は、その主体である子どもが定める方法により、意見をまとめ、市長その他の執行機関に提出することができる。
3 市長その他の執行機関は、きたもと子ども会議から提出された意見を尊重しなければならない。
(虐待、体罰等及びいじめの防止等)
第18条 市は、虐待の防止等のため、必要な体制の整備、関係する機関との連携の強化、研修の実施及び広報その他の啓発に努めなければならない。
2 市は、市の子ども関係施設における虐待及び体罰等を禁止するとともに、その他の子ども関係施設における虐待及び体罰等の防止に必要な支援に努めなければならない。
3 市は、いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処のための対策を実施しなければならない。
4 市は、虐待、体罰等及びいじめの被害者又は発見者が通報又は相談しやすい環境の整備に努めなければならない。
(特別な配慮が必要な子ども及びその保護者に対する支援)
第19条 市は、障害のある子ども、経済的に困窮している家庭の子ども、ひとり親家庭の子ども、本人又は保護者が外国籍の子ども、不登校の子どもその他の特別な配慮が必要な子どもの現在及び将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、その子ども又はその保護者に対し、必要な支援を行わなければならない。
2 市は、前項に規定する特別な配慮が必要な子どもを把握するため、必要に応じて調査、訪問等を実施するものとする。
(成長及び発達に資する支援)
第20条 市は、子どもの成長及び発達に資する体験及び交流の促進を図るとともに、当該体験及び交流のための場又は機会の提供に努めなければならない。
2 市は、子どもの芸術的又は文化的な活動、運動及び余暇の利用の促進を図るとともに、これらの機会の提供に努めなければならない。
3 市は、家庭及び学校のほか子どもが安心して過ごすことができる場の確保に努めなければならない。
4 市は、子どもが必要かつ適切な医療、福祉及び教育を受けられるよう、子ども又はその保護者に対し、必要な支援を行わなければならない。
第5章 子どもの権利に関する相談及び救済等
(擁護委員の設置)
第21条 市長は、子どもの権利の侵害の防止を図るとともに、権利の侵害から迅速かつ適切にこれを擁護し、及び救済するため、北本市子どもの権利擁護委員(以下「擁護委員」という。)を置く。
(擁護委員の職務)
第22条 擁護委員の職務は、次のとおりとする。
(1) 子どもの権利に関する相談に応じ、必要な助言その他の援助を行うこと。
(2) 子どもの権利の侵害からこれを擁護し、若しくは救済するための申立て(以下「救済等の申立て」という。)又は擁護委員の発意に基づき、調査、調整、是正等の勧告又は要請及び制度の改善を求めるための意見表明を行うこと。
(3) 前号の規定による勧告、意見表明等の内容を公表すること。
(4) 子どもの権利に関する普及啓発を行うこと。
(擁護委員の責務)
第23条 擁護委員は、子どもの権利の擁護者として、公平かつ適切に職務を遂行するとともに、その職務の遂行に当たっては、関係する機関との連携及び協力に努めなければならない。
2 擁護委員は、その職務上の地位を政治的、営利的又は宗教的な目的に利用してはならない。
3 擁護委員は、正当な理由なく、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
(擁護委員の定数、任期等)
第24条 擁護委員の定数は、3人以内とする。
2 擁護委員は、人格が高潔であり、子どもの権利に関し優れた識見を有する者であって、かつ、次に掲げる者のうちから、市長が議会の同意を得て委嘱する。
(1) 弁護士又は司法書士
(2) 大学の教員
(3) 社会福祉士、精神保健福祉士又は公認心理師
(4) 前3号に掲げる者のほか、子どもの権利擁護に関し実務経験を有するものとして市長が認める者
3 擁護委員の任期は、2年とし、再任されることを妨げない。ただし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。
4 市長は、擁護委員が心身の故障のため職務の遂行ができないと認められる場合又は職務上の義務違反その他擁護委員として明らかにふさわしくない行為があると認められる場合を除いては、その擁護委員を解職することができない。
5 市長は、前項に規定する場合において、その擁護委員を解職しようとするときは、あらかじめ議会の同意を得なければならない。
(擁護委員への協力)
第25条 市の機関は、擁護委員の職務の遂行に関し、その独立性を尊重するとともに、積極的に協力し、及び援助しなければならない。
2 市の機関以外のものは、擁護委員の職務の遂行に協力するよう努めるものとする。
3 市長は、市の機関以外のものに対し、擁護委員の職務の遂行に協力するよう要請することができる。
(相談及び救済等の申立て)
第26条 何人も、次に掲げる子どもの権利に係る事項について、擁護委員に対し、相談及び救済等の申立てを行うことができる。
(1) 市内に居住する子どもに係るもの
(2) 市内に通勤し、又は市内に通学し、通所し、若しくは入所する子ども(前号に掲げる子どもを除く。)に係るもの(相談又は救済等の申立ての原因となった事実が市内又は当該勤務先、通学先、通所先若しくは入所先の事業活動の中で生じたものに限る。)
2 救済等の申立ては、書面又は口頭で行うものとする。
3 擁護委員は、相談又は救済等の申立てがあった場合において、その内容が第1項各号のいずれにも該当しないときは、適切な機関等に引き継がなければならない。
(調査及び調整)
第27条 擁護委員は、救済等の申立てに係る事実又は擁護委員の発意に基づき取り上げた事案について、調査を行うものとする。
2 擁護委員は、擁護若しくは救済が必要な子ども若しくはその保護者以外の者から救済等の申立てがされた場合において調査を行うとき又は擁護委員の発意に基づき取り上げた事案について調査を行うときは、当該子ども又はその保護者の同意を得なければならない。ただし、当該子どもの権利が現に侵害されている場合であって、その救済等のため緊急の必要性があると擁護委員が認めるときは、この限りでない。
3 擁護委員は、第1項の調査について、その必要がないと認めるときは、調査を中止し、又は打ち切ることができる。
4 擁護委員は、第1項の調査のため必要があるときは、関係する市の機関に対し、説明を求め、その保有する文書その他の記録を閲覧し、若しくはその提出を要求し、又は実地に調査することができる。
5 擁護委員は、第1項の調査のため必要があるときは、子どもの権利の侵害からの擁護又は救済を図るため必要な限度において、市の機関以外のものに対し、説明を求め、資料の提出を要求し、その他の協力を求めることができる。
6 擁護委員は、第1項の調査の結果、必要があると認めるときは、子どもの権利の侵害からの擁護又は救済のため、関係者間の調整を行うことができる。
(調査の対象外)
第28条 擁護委員は、救済等の申立てに係る子どもの権利の侵害が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、調査を行わないものとする。ただし、特別な事情があると認めるときはこの限りでない。
(1) 裁決、判決等により確定した権利関係に関する事案又は裁決、判決等を求め現に係争中の事案に関するものである場合
(2) 擁護委員の行為に関するものである場合
(3) 救済等の申立ての原因となった事実のあった日から10年を経過している場合
(4) 前3号に掲げるもののほか、救済等の申立ての内容に重大な虚偽のあることが明らかである場合その他調査することが明らかに適当ではないと認められる場合
(勧告等の実施)
第29条 擁護委員は、調査又は調整の結果、必要があると認めるときは、関係する市の機関に対し、是正等の措置を講ずるよう勧告することができる。
2 擁護委員は、調査又は調整の結果、必要があると認めるときは、関係する市の機関に対し、制度の改善を求めるための意見を表明することができる。
3 第1項の規定による勧告又は前項の規定による意見表明を受けた市の機関は、これを尊重しなければならない。
(是正等の要請)
第30条 擁護委員は、調査又は調整の結果、必要があると認めるときは、関係する市の機関以外のものに対し、是正等の措置を講ずるよう要請することができる。
(報告及び公表)
第31条 擁護委員は、第29条第1項の規定による勧告又は同条第2項の規定による意見表明をしたときは、当該市の機関に対し、その是正等又は改善の措置の状況について報告を求めるものとする。
2 前項の規定により報告を求められた市の機関は、当該報告を求められた日の翌日から起算して60日以内に、擁護委員に対して、その是正等又は改善の措置の状況について報告しなければならない。
3 擁護委員は、第29条第1項の規定による勧告若しくは同条第2項の規定による意見表明をしたとき、又は前項の規定による報告があったときは、その内容を公表することができる。
4 擁護委員は、前項の規定による公表をするに当たっては、個人情報等の保護について十分な配慮をしなければならない。
(結果等の通知)
第32条 擁護委員は、第27条第1項の規定による調査を実施し、これを第29条から前条までの規定により処理したときは、処理の概要を次の各号に掲げる者に対し、速やかに通知しなければならない。第27条第3項の規定により調査を中止し、又は打ち切ったときも同様とする。
(1) 救済等の申立てを行った者
(2) 第27条第2項の同意を得た者
(活動状況の報告等)
第33条 擁護委員は、毎年度、その活動状況について、市長に報告するとともに、これを公表するものとする。
(相談員)
第34条 市長は、擁護委員の職務の遂行を補佐するため、相談員を置く。
2 相談員は、人格が高潔であり、子どもの権利に関し優れた識見を有する者のうちから、市長が委嘱する。
3 相談員は、子どもの代弁者として、子どもの気持ち及び思いを丁寧に聴くとともに、子どもの主体性が尊重されるよう、必要な助言その他の援助を行うものとする。
4 第23条の規定は、相談員について準用する。
第6章 子どもの権利に関する施策の総合的な推進と検証
(行動計画)
第35条 市は、子どもの権利に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、北本市子どもの権利に関する行動計画(以下「行動計画」という。)を策定するものとする。
2 市は、行動計画を策定するに当たっては、子ども及び市民の意見を聴くとともに、北本市子どもの権利委員会(以下「委員会」という。)の意見を聴くものとする。
3 市は、行動計画及びその実施状況を公表するものとする。
4 前2項の規定は、行動計画の変更について準用する。
(子どもの権利委員会)
第36条 市長は、子どもの権利に関する施策の充実を図るとともに、子どもの権利の保障の状況を検証するため、委員会を置く。
2 委員会の委員(以下「委員」という。)の定数は、10人以内とする。
3 委員は、人権、福祉、教育その他子どもの権利に関する分野において優れた識見を有する者並びに子ども及び市民のうちから市長が委嘱する。
4 委員の任期は、2年とし、再任されることを妨げない。ただし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。
5 委員は、正当な理由なく、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
(委員会の職務)
第37条 委員会は、市長その他の執行機関の諮問に応じ、次に掲げる事項について調査審議する。
(1) 行動計画に関すること。
(2) 子どもの権利に関する施策の実施状況に関すること。
(3) 子どもの権利の保障の状況の検証に関すること。
(4) 前3号に掲げるもののほか、子どもの権利に関する施策の充実に関すること。
2 委員会は、必要があるときは自らの判断で、前項に掲げる事項に関して調査審議することができる。
3 委員会は、前2項に規定する調査審議を行うに当たり、必要があると認めるときは、委員以外の者に対し、必要な資料の提出を求め、又は出席を求めて、その意見を聴くことができる。
(答申等)
第38条 委員会は、前条の調査審議の結果について、市長その他の執行機関に答申等をするものとする。
2 市長その他の執行機関は、委員会から答申等を受けたときは、その内容を速やかに公表しなければならない。
3 市長その他の執行機関は、委員会からの答申等を尊重し、必要な措置を講じなければならない。
第7章 雑則
(財政上の措置)
第39条 市は、子どもの権利に関する施策を推進するために必要な財政上の措置を講じなければならない。
(委任)
第40条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
この条例は、令和4年10月1日から施行する。