○岸和田市健全な財政運営に関する条例
令和2年3月24日条例第1号
岸和田市健全な財政運営に関する条例
(目的)
第1条 この条例は、市が社会経済情勢の変化や市域の実情に応じた必要な施策を自主的かつ総合的に実施するため、市の財政運営に関し基本的事項を定めることにより、健全で、かつ、規律ある財政運営を行い、もって市民福祉の向上に資することを目的とする。
(基本理念)
第2条 市の財政運営は、継続して適切に市民サービスを提供していくため、健全で規律をもって行われなければならない。
2 市の財政運営は、将来の世代に過度な負担を先送りすることのないよう行われなければならない。
3 市の財政運営は、中長期的な見通しを持ち、かつ、計画的に行われなければならない。
4 市の財政運営は、市民の市政への関心及び理解を深め、その信頼を向上させるため、財政に関する情報を公表し、透明性をもって行われなければならない。
(市長の責務)
第3条 市長は、前条の基本理念に基づき、事務の必要性及び緊急性並びに財政運営の持続可能性を総合的に勘案し予算の調製及び適正な執行を行うことにより、健全で、かつ、規律ある財政運営を行わなければならない。
(歳入及び歳出のあり方)
第4条 市長は、歳入にあっては、確実に見込まれる妥当な金額の算定に努めるとともに、歳出にあっては、歳入の状況を勘案しつつ、市民福祉の向上のために必要であり、かつ、事務の実施の方法が効果的かつ効率的となっていることを確認した上で、予算を調製するものとする。
2 市は、歳入にあっては、市税及びその他の収入の維持及び増収並びに適切な徴収に努め、歳出にあっては、効果的かつ効率的な予算執行に努めなければならない。
(新規事務に係る財源の確保)
第5条 市は、予算を伴う事務を新たに実施しようとするときは、財政的な負担に留意し、原則として、当該事務の実施に要すると見込まれる経費に充てるための安定的な財源の確保に努めなければならない。
2 前項に規定する安定的な財源の確保に当たっては、支出の見直しについての検討も含むものとする。
(使用料等の適正化)
第6条 市は、使用料及び手数料について、受益と負担の関係を考慮し、必要な適正化を図らなければならない。
(補助金等の適正化)
第7条 市は、補助金等について、公益性、有効性、公平性、適格性及び透明性の観点から、必要な適正化を図らなければならない。
(反復継続した単年度貸付けの禁止)
第8条 市は、市以外の者に対し、単年度貸付け(貸付けを行う年度中に貸付元金の全額又は大部分の額の償還を見込んで行う貸付けをいう。)を反復し、かつ、継続して行わないものとする。ただし、確実な金融機関に預託するために行う貸付けについては、この限りでない。
(会計年度を超える基金からの借入れの禁止)
第9条 市は、基金に属する現金について、歳計現金に繰り替えて当該会計年度内に必要となる一時的な資金に充てる場合を除き、会計年度を超えて借り入れて歳入の不足に充てないものとする。
(損失補償の原則禁止)
第10条 市は、市以外の者の債務に関して、債権者その他の者に対し、あらかじめ損失補償の債務を負担しないものとする。ただし、債務を負担する必要性、当該市以外の者の財務状況及び損失補償に係る事業の採算性、補償する損失の範囲、補償の限度額の妥当性、損失の確定の時期、債務を負担する場合に財政運営に与える影響その他必要な事項に関し検討を行った結果、やむを得ない理由があると認められる場合に限り、これらの事項を明らかにした上で債務を負担することができる。
(財政調整基金)
第11条 市は、市税収入の急激な減少、災害復旧その他臨時的な歳入の減少又は歳出の増加に対応するため、財政調整基金を留保し、かつ、必要に応じて積み立てるよう努めなければならない。
(市債)
第12条 市は、市債を起こす場合には、市債を財源として実施する事業の必要性について精査するとともに、市債の償還に係る負担の増加が将来における健全な財政運営を損なうことのないよう留意しなければならない。
(資産及び負債の管理)
第13条 市は、将来の人口動向や社会経済情勢の変化に留意し、公共施設等市の資産について、効果的かつ効率的な管理に努めなければならない。
2 市は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律(平成19年法律第94号)第2条第4号イからヌまでに掲げる額について負債として管理し、当該負債の額が将来の財政構造の健全性を著しく損なわないよう努めなければならない。
(財政計画の策定及び公表)
第14条 市長は、持続的かつ計画的な財政運営に資するため、財政計画を策定し、公表する。
(財政指標)
第15条 市は、財政運営の継続的安定性を強化するため、財政指標を定める。
2 前項に規定する財政指標に目標値を設定し、財政計画の内容として公表する。
(財政指標抵触基準の設定)
第16条 市長は、前条の財政指標に、抵触基準を設ける。
2 市長は、前項の抵触基準に該当した場合、財政運営安定化のため、速やかにその対策を立て、これを公表しなければならない。
(職員の状況認識の共有)
第17条 市長は、職員に対し、財政の現況及び将来の見通しについて周知徹底を図るよう努めなければならない。
(財政状況の説明の工夫)
第18条 市は、市民にとっての財政状況のより良い理解に資するため、公表資料についてわかりやすく工夫するよう努めるものとする。
(財政状況の公表)
第19条 市長は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第243条の3第1項に規定する財政状況に関する説明書を作成し、毎年度9月及び3月に公表する。
2 前項に規定する説明書に次の事項を記載する。
(1) 予算の使用状況
(2) 税その他収入状況
(3) 財産等の現在高
(4) 公債及び一時借入金の現在高
(5) その他財政に関すること
(財務書類等の作成と公表)
第20条 市長は、毎年度、次の各号に掲げる財務書類等を作成し、公表する。
(1) 貸借対照表
(2) 行政コスト計算書
(3) 純資産変動計算書
(4) 資金収支計算書
(5) その他規則で定めるもの
2 前項第1号から第4号までに掲げる書類は、次に掲げる区分に応じて作成する。
(1) 一般会計及び地方公営事業会計以外の特別会計からなる財務書類
(2) 前号の書類に地方公営事業会計を加えた全体財務書類
(3) 前号の書類に市が加入する一部事務組合及び市がその資本金、基本金その他これらに準ずるものの2分の1以上を出資している法人の会計を連結して記載した財務書類
(委任)
第21条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。
(市財政状況説明に関する条例の廃止)
2 市財政状況説明に関する条例(昭和23年条例第4号)は、廃止する。
(経過措置)
3 この条例の施行の際現に会計年度を超えて一般会計の歳入の不足に充てるため現金を借り入れた基金については、この条例の施行の日から令和9年3月31日までの間は、第9条の規定は適用しない。