○軽井沢町環境基本条例
令和3年6月25日条例第8号
軽井沢町環境基本条例
目次
前文
第1章 総則(第1条―第8条)
第2章 環境の保全等に関する基本的施策
第1節 施策の基本方針(第9条)
第2節 環境基本計画等(第10条・第11条)
第3節 環境の保全等のための施策(第12条―第21条)
第4節 推進体制等(第22条―第24条)
附則
雄大な浅間山のふところにいだかれ、深い緑と涼しい風、美しい水の流れ、多様な生物に恵まれた私たちのまち、それが軽井沢町です。
この豊かな自然を貴重な財産として、私たち住民は節度を保った健全な生活を守り、その一方で外国人を含めた優れた先人達に導かれて、それぞれの時代に先駆ける文化を創造し、歴史を積み重ねてきました。
加えて、国際保健休養地として、また、我が国を代表する観光やスポーツのリゾートとして発展し、成長を続けています。
取り巻く自然、そこで過ごす住民、組織化された社会の三つの要素が揃って成立するのが「風土」とすれば、私たちはこの類まれな風土を世界に冠たるものとして未来に引き継ぐ責務があります。
自然界の成り立ちを支える生態系は、わずかな油断でバランスを崩すため、それを守るうえでは細心の心配りが必要です。
人々の生活は利便性や豊かさを追求しつつも環境への負荷を少なくするため、抑制の効いたライフスタイルが求められます。
さらに社会経済活動は、地球環境の持続可能性と常に向き合わなければなりません。
この風土を守ることが国土全体の環境対策につながり、ひいては気候変動などの地球規模の環境破壊を引き起こさないための原動力にもなるという認識に立って、このまちに関係する全ての人々が持続可能な社会の構築に向けて協働し、環境の保全及び創造を推進することにより軽井沢町の未来に貢献するため、この条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、環境の保全及び創造(以下「環境の保全等」という。)について基本理念を定め、環境の保全等に関する施策の基本となる事項を定めることにより、町、事業者及び住民の責務を明らかにするとともに、町、事業者及び住民の協働により環境の保全等に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の住民の健康及び安全かつ安心で文化的な生活並びに豊かで潤いのある自然環境の確保に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
(2) 地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに住民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。
(3) 事業者 町内において事業活動を行う者をいう。
(4) 町民 町内に住所を有する者をいう。
(5) 別荘所有者 町内に別荘を所有する者をいう。
(6) 滞在者 別荘の利用、旅行、通勤、通学等のため一時的に町内に滞在する者(前号に掲げる別荘所有者を除く。)をいう。
(7) 住民 町民、別荘所有者及び滞在者をいう。
(基本理念)
第3条 環境の保全等は、住民が健康で文化的な生活を営むために環境に配慮し、豊かで快適な環境を適切に保全し、さらに向上させ、軽井沢町の類まれな環境の恵みを将来の世代に継承していくことを目的として行われなければならない。
2 環境の保全等は、町、事業者及び住民が常に環境を大切にする行動を取ることにより、環境への負荷の少ない持続的に発展することが可能な社会を構築することを目的として行われなければならない。
3 環境の保全等は、町、事業者及び住民がそれぞれの責務を認識し、相互に協力して行われなければならない。
4 地球環境保全は、町、事業者及び住民の事業活動又は日常生活が現在及び将来の地球環境に密接に関わっていることに鑑み、世代及び地域の枠を超えた連携及び協働の下、地球環境への負荷を与えないことを意識して積極的に推進されなければならない。
(町の責務)
第4条 町は、前条に定める環境の保全等についての基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、環境の保全等に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。
2 町は、前項の施策の策定及びその実施に当たっては、事業者及び住民の意見が反映されるように努めなければならない。
3 町は、基本理念にのっとり、全ての施策の策定及び実施に当たっては、環境への配慮に努めなければならない。
4 町は、事業者及び住民の環境の保全等に関する意識の高揚を図るため、先導的な役割を果たすように努めなければならない。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に伴う環境への負荷の低減、環境汚染の防止その他の環境の保全等に自ら取り組むとともに、町が実施する環境の保全等に関する施策に協力するように努めなければならない。
(町民の責務)
第6条 町民は、基本理念にのっとり、日常生活に伴う環境への負荷の低減その他の環境の保全等に自ら取り組むとともに、町が実施する環境の保全等に関する施策に協力するように努めなければならない。
(別荘所有者の責務)
第7条 別荘所有者は、基本理念にのっとり、別荘の所有及び滞在中の活動に伴う環境への負荷の低減その他の環境の保全等に自ら取り組むとともに、町が実施する環境の保全等に関する施策に協力するように努めなければならない。
(滞在者の責務)
第8条 滞在者は、基本理念にのっとり、滞在中の活動に伴う環境への負荷の低減その他の環境の保全等に自ら取り組むとともに、町が実施する環境の保全等に関する施策に協力するように努めなければならない。
第2章 環境の保全等に関する基本的施策
第1節 施策の基本方針
第9条 町は、環境の保全等に関する施策の策定及び実施に当たっては、基本理念にのっとり、次に掲げる基本方針に沿って、各種の施策相互の連携を図りつつ総合的かつ計画的に行わなければならない。
(1) 人の健康の保護及び生活環境の保全が図られるよう、大気、森林、水、土壌、星空その他の環境の自然的構成要素を良好な状態に保持すること。
(2) 野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保を図ること。
(3) 森林、農地、水辺地等における多様な自然環境を適正に保全すること。
(4) 人と自然が豊かに触れ合うとともに、共生することができる環境を確保すること。
(5) 歴史的又は文化的な環境及び日常生活の空間との調和のとれた景観の形成を図り、快適な環境を創造すること。
(6) 廃棄物の発生の抑制、資源の循環的な利用及びエネルギーの有効利用を促進すること。
(7) 地球環境保全を積極的に推進すること。
第2節 環境基本計画等
(環境基本計画)
第10条 町長は、前条に規定する基本方針に基づき、環境の保全等に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、環境の保全等に関する基本的な計画(以下この節において「環境基本計画」という。)を定めなければならない。
2 環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
(1) 環境の保全等に関する総合的かつ長期的な施策の大綱
(2) 前号の施策の進捗状況を検証するための事項
(3) 前2号に掲げるもののほか、環境の保全等に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
4 町長は、環境基本計画を定めたときは、速やかにこれを公表しなければならない。
5 前2項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。
(年次報告)
第11条 町長は、毎年、環境基本計画に基づき実施された施策の状況等について報告書を作成し、これを公表するものとする。
第3節 環境の保全等のための施策
(規制の措置)
第12条 町は、環境の保全等に支障を及ぼすおそれがある行為に関し、必要な規制の措置を講ずるものとする。
(誘導的措置)
第13条 町は、事業者又は住民が自ら環境への負荷の低減のための施設の整備その他の適切な措置をとるよう誘導するため、特に必要があるときは、適正な助成その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。
(施設の整備等)
第14条 町は、環境の保全等に資する公共的施設の整備その他これに類する事業を推進するため、必要な措置を講ずるものとする。
(廃棄物の減量の促進等)
第15条 町は、環境への負荷の低減を図るため、事業者及び住民と共に、廃棄物の減量、資源の循環的な利用及びエネルギーの有効利用が促進されるように努めなければならない。
2 町は、再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料、製品、役務等の利用が促進されるように努めなければならない。
(環境教育及び環境学習の振興等)
第16条 町は、事業者及び住民が環境の保全等についての理解を深めるとともにこれらの者の環境の保全等に関する活動を行う意欲が増進されるようにするため、環境の保全等に関する教育及び学習の振興並びに環境の保全等に関する広報活動の充実その他の必要な措置を講ずるものとする。
2 前項の場合において、町は、特に児童及び生徒の教育及び学習の振興を図るものとする。
(事業活動又は日常生活に係る環境配慮)
第17条 町は、事業者及び住民が、自らその事業活動又は日常生活に係る環境への負荷の低減の目標について定め、その目標の達成状況の検証を行い、その結果に基づき、自らの事業活動又は日常生活の活動に係る環境への負荷の低減について配慮することを推進するため、必要な措置を講ずるように努めるものとする。
(自発的な活動の促進)
第18条 町は、事業者、住民又はこれらの者の組織する民間の団体が地域において自発的に行う自然環境の保全に関する活動、再生資源に係る回収活動その他の環境の保全等に関する活動が促進されるように、必要な措置を講ずるものとする。
(情報の収集及び提供)
第19条 町は、環境の保全等に関する情報の収集に努めるとともに、環境の保全等に資するため、必要な情報を適切に提供するように努めなければならない。
(調査の実施)
第20条 町は、環境の状況の把握、環境の変化の予測又は環境の変化による影響の予測に関する調査その他の環境の保全等に関する施策の策定に必要な調査を実施するものとする。
(監視等の体制の整備)
第21条 町は、環境の状況を把握し、及び環境の保全等に関する施策を適正に実施するために必要な監視、観測、測定、検査等の体制の整備に努めなければならない。
第4節 推進体制等
(推進体制の整備)
第22条 町は、事業者、住民又はこれらの者の組織する民間の団体と連携を図り、環境の保全等に関する施策を推進するために必要な体制の整備を図るものとする。
(国、他の地方公共団体等との協力)
第23条 町は、環境の保全等に関し、広域的な取組を必要とする施策の策定及び実施に当たっては、国、他の地方公共団体その他の関係機関と協力して推進するものとする。
(財政上の措置)
第24条 町は、環境の保全等に関する施策を推進するために必要な財政上の措置を講ずるように努めるものとする。
附 則
この条例は、令和3年10月1日から施行する。