○掛川市健康医療基本条例
平成28年3月24日掛川市条例第24号
掛川市健康医療基本条例
掛川市は、報徳の精神と生涯学習の理念が息づくまちとして、平成25年4月に市民自治によるまちづくりの最高規範である掛川市自治基本条例を施行し、協働のまちづくりを進めている。
このような背景の中、中東遠地域の基幹病院設立に向け、市民、行政及び議会が協働し、たゆまぬ努力を重ねた結果、平成25年5月に全国初の自治体病院の統合を果たし、地域医療の再生モデルともいえる中東遠総合医療センターが誕生した。
そして現在、在宅医療、在宅介護、生活支援及び予防支援の地域拠点となる地域健康医療支援センター「ふくしあ」並びに健康医療の中核ゾーン「希望の丘」を整備し、医師会、歯科医師会及び薬剤師会その他関係機関と連携した地域包括支援体制を推進している。
市民が安心して暮らすために、この取り組みを更に強化し、将来に渡って発展させていくことが、未来を担う子どもたちへの責任を果たすことにつながるものと確信している。
今後、更に進展する高齢化において、楽しく充実した人生を送るためには、市民一人一人が健康づくりに取り組み、早期治療、早期回復に心掛け、延命治療や終末期医療、尊厳ある人生の最期についてもよく考え、個人の意思が尊重される環境を整えることが大切である。
このような認識の下、市民と医療機関、行政その他関係機関が協働し、安心して保健医療サービスを受けることができる地域完結型の医療体制を確立するとともに、健康な生活と長寿を享受する健康長寿社会を形成するため、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、健康長寿及び地域医療に関する基本理念を定め、市民及び医療機関の役割と市の責務を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定めることにより、健康と医療に関する施策を総合的かつ効果的に推進し、健康長寿社会の形成と地域医療体制の確立を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 健康長寿 市民が健康な生活及び長寿を享受することをいう。
(2) 地域医療 市民と医療機関、行政、企業その他関係機関が連携して行う総合的な医療をいう。
(3) 健康増進 市民がよりよい健康状態を目指すことをいう。
(4) 健康寿命 日常的に介護を必要とせず、自立した生活を送ることができる期間をいう。
(基本理念)
第3条 健康長寿は、市民自らが行う健康管理及び健康増進のための努力を基礎とし、医療、保健、福祉及び介護の密接な連携の下に推進されなければならない。
2 地域医療は、地域全体で推進しなければならない。
(市民の役割)
第4条 市民は、自らの健康長寿を実現するため、前条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、健康診査を積極的に受診するとともに、良好な生活習慣及び食生活に留意し、自己の健康管理に努めるものとする。
2 市民は、日頃から運動に親しむとともに社会参加を心掛けて健康寿命を延ばすように努めるものとする。
3 市民は、地域の医療提供体制を支える一員であることを認識し、健全な地域医療を育むため、次に掲げる事項に取り組むものとする。
(1) かかりつけ医及びかかりつけ薬局を持つよう努めること。
(2) 診療時間内に受診するよう努めること。
(3) 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手に対し、信頼と感謝の気持ちをもつこと。
4 市民は、自らが望む人生の最終段階における医療や過ごし方を書き記すとともに、近親者と意思疎通に努めるものとする。
(医療機関の役割)
第5条 医療機関は、基本理念に基づき、良質かつ適切な医療を行うため、次に掲げる事項に取り組むものとする。
(1) 患者に対して医療に関するわかりやすい説明を行い、信頼関係の構築に努めること。
(2) かかりつけ医を中心とした医療体制を推進し、在宅医療の充実に努めること。
(3) 医療機関相互の機能の分担及び業務の連携を強化し、地域医療の充実に努めること。
(4) 市が実施する健康長寿及び地域医療に関する施策に協力するよう努めること。
(市の責務)
第6条 市は、基本理念に基づき、市民の健康長寿を推進するための施策及び健康増進に関する施策を総合的かつ効果的に実施しなければならない。
2 前項に定めるもののほか、市は、市民に対して良質かつ適切な医療が提供される体制を確保するため、地域医療に関する施策を推進しなければならない。
(基本的施策の実施)
第7条 市は、健康長寿及び地域医療を推進するため、次に掲げる施策を実施するものとする。
(1) 地域健康医療支援センター「ふくしあ」を拠点とした地域の包括的な支援及び地域医療体制の推進に努めること。
(2) 他の行政機関、医療関係団体等との連携を図り、医療従事者の確保及び地域医療推進施策の実施に努めること。
(3) 健康長寿及び地域医療に関する教育、啓発及び広報広聴活動の充実に努めること。
(財政上の措置)
第8条 市は、健康長寿及び地域医療に関する施策を実施するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
附 則
この条例は、平成28年4月1日から施行する。