○岩国市中山間地域振興施策基本条例
平成25年6月24日条例第27号
岩国市中山間地域振興施策基本条例
私たちのまち岩国市は、山口県内において広大な面積を有し、市域の大半は中山間地域である。寂地山の高峰を背に山地、林野、田畑が広がるとともに県内最大の長さを誇る、清流錦川をはじめとする河川の豊かな水が瀬戸内海に流れ、恵まれた自然と美しい景観の中で歴史と伝統、文化が育まれ、地域経済が発展してきた。
言うまでもなく中山間地域は、地域住民の生活の場としての機能を有するのみならず、山、川、海と続く自然環境の保全、食料の安定供給、自然とのふれあいの場としての公益的な機能等を有しており、中山間地域の資源が産み出す恩恵は、市民が豊かな生活を営むために必要な市民共有の貴重な財産である。
しかしながら、中山間地域は、人口の著しい減少、少子高齢化の急速な進展に伴い、小規模・高齢化集落の増加による集落機能の低下や農林水産業等の経済活動の停滞等、中山間地域を取り巻く環境は大きく変化し、地域全体がぜい弱になり、危機的な状況にある。
このような状況に歯止めを掛け、市及び市民との協働によって中山間地域の振興に取り組み、現在及び将来における豊かで活力のある生活環境を確保することは、大変重要な課題である。
ここに私たちは、元気で活力に満ちた岩国市の創造を目指して、中山間地域振興に取り組むことを決意し、中山間地域の振興を総合的かつ計画的に推進するため、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、中山間地域の振興について、基本理念を定め、市の責務及び市民の役割を明らかにするとともに、中山間地域の振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、中山間地域の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって市民が安心、安全に住み続けることができる地域社会の実現を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「中山間地域」は、次に掲げる区域をいう。
(1) 離島振興法(昭和28年法律第72号)第2条第1項の規定により離島振興対策実施地域として指定された区域
(2) 山村振興法(昭和40年法律第64号)第7条第1項の規定により振興山村として指定された区域
(3) 特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律(平成5年法律第72号)第2条第1項に規定する特定農山村地域
(4) 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(令和3年法律第19号)第2条第1項に規定する過疎地域(同法の規定により過疎地域とみなされる区域を含む。)
(5) 前各号に掲げるもののほか、これらに準ずるものとして規則で定める区域
一部改正〔令和3年条例19号〕
(基本理念)
第3条 中山間地域の公益的機能は市民共有の財産であり、中山間地域の振興は、市民生活の維持向上に必要不可欠なものであることを踏まえ、次に掲げる事項を基本理念として行わなければならない。
(1) 中山間地域は、水源かん養・災害防止・食料の安定供給・豊かな自然とのふれあいの場等様々な観点から市民共有の貴重な財産であり、その保全及び機能維持に努めること。
(2) 市民が中山間地域の公益的機能の重要性を理解し、その恩恵を享受していることを認識すること。
(3) 中山間地域の市民が安心して生活を続けられる施策を実施すること。
(市の責務)
第4条 市は、前条に定める基本理念にのっとり、中山間地域の振興に関する施策を総合的かつ計画的に実施する責務を有する。
(市民の役割)
第5条 市民は、中山間地域の有する多面にわたる機能について理解を深めるとともに、市が実施する中山間地域の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。
(市民等に対する支援)
第6条 市は、市民、事業者又はこれらの者の組織する民間の団体が中山間地域の振興に関して行う活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。
(施策の策定等に関する基本方針)
第7条 中山間地域の振興に関する施策の策定及び実施は、次に掲げる施策の基本方針に基づき、各種の施策相互の有機的な連携を図り、総合的かつ計画的に行うものとする。
(1) 中山間地域の有する公益的機能に関する市民の意識の啓発を図ること。
(2) 中山間地域の市民が当該中山間地域の振興に関し行う自主的かつ主体的な取組が促進されるよう配慮すること。
(3) 中山間地域の伝統や文化の保存及び伝承に必要な支援を図ること。
(4) 定住を促進するための生活環境の整備及び市民が安心して暮らすことができる安全な生活を確保するための生活基盤の整備を図ること。
(5) 集落の育成並びに中山間地域振興の担い手の育成及び確保を図ること。
(6) 中山間地域における産業の振興を図るとともに、生産、加工、流通、消費につながる農林水産業の振興を図ること。
(7) 中山間地域に存する技術、人材その他の資源を活用した新たな事業の創出及び育成を図ること。
(8) 地域の特性と実情に応じた施策の実施を図ること。
(9) 中山間地域とその他の地域及び中山間地域相互における多様な交流及び連携を図ること。
(基本計画)
第8条 市長は、中山間地域の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、中山間地域の振興に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定しなければならない。
2 基本計画は、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 総合的かつ中長期的に講ずべき中山間地域の振興に関する施策の大綱
(2) 前号に掲げるもののほか、中山間地域の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3 市長は、基本計画の案を作成しようとするときはあらかじめ、市民の意見を反映できるように適切な措置を講ずるものとする。
4 市長は、基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
5 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。
(推進体制の整備等)
第9条 市は、中山間地域の振興に関する施策を包括的かつ積極的に推進するための体制を整備するものとする。
(財政上の措置)
第10条 市は、中山間地域の振興に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
(年次報告)
第11条 市長は、毎年、中山間地域の振興に関する施策の実施状況等について議会に報告し、これを公表しなければならない。
(委任)
第12条 この条例に定めるもののほか中山間地域振興に関する必要な事項は、市長が別に定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(令和3年6月29日条例第19号)
この条例は、公布の日から施行する。