○石狩市議会ハラスメント防止条例
令和7年3月27日条例第10号
石狩市議会ハラスメント防止条例
ハラスメントは、属性や人格に関する言動などによって相手に不快感や不利益を与える行為であり、行う者の意識の有無にかかわらず、相手に被害を与える「人権侵害」である。また、ハラスメントは、個人の尊厳を傷つけるだけではなく、議会活動に支障を来し、社会的信用及び信頼を失うことにつながる。
議員は、地方自治における二元代表制の一翼を担う議会を構成し、その代表として市民から負託されている。その負託に応えるために法令遵守はもとより、高い倫理観及び品位が求められる。
石狩市議会は、議員及び議会としての役割を十分発揮するため、相手の人格を尊重し、相互信頼を深めることを通じて、ハラスメントの防止及び根絶に努め、信頼される議会の実現を目指すことを決意し、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、石狩市議会議員(以下「議員」という。)によるハラスメントの防止及び根絶のための対策を講じ、ハラスメントによる被害者への配慮及び適切な対応を行うことにより、信頼される石狩市議会(以下「議会」という。)の実現に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「ハラスメント」とは、次に掲げる行為をいう。
(1) 言葉、行為等により、相手を傷つけ、人格若しくは尊厳を害し、苦痛を与える行為、不快にさせる行為又は不利益を与える行為
(2) 社会的又は性的差別により、相手に精神的又は身体的な苦痛を与える行為
(3) 職務上の地位、役職等の優位性を背景に、適正な職権の範囲を超えて、相手に精神的又は身体的な苦痛を与える行為
(4) 性的指向、性自認等の望まない情報の暴露により、プライバシーを侵害し、相手を傷つける行為
(5) 前各号に掲げるもののほか、誹謗中傷、風評等により相手の人権を侵害し、又は不快にさせる行為
(議員の責務)
第3条 議員は、市民全体の代表者として市政に携わる権能及び責務を自覚するとともに、常に高い倫理意識を持ち、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、人権侵害に当たることを認識し、ハラスメントの防止に努めなければならない。
2 議員は、当該議員によるハラスメントがあると疑われたときは、自ら誠実な態度をもって疑惑の解明に当たるとともに、その責任を明確にするよう努めなければならない。
3 議員は、ハラスメントに当たる言動を行っていると認められる事態に遭遇したときは、当該言動を行っている議員に対し厳に慎むべき旨を指摘し、解決に努めるとともに、石狩市議会議長(以下「議長」という。)に報告しなければならない。
(議長の責務)
第4条 議長は、議員によるハラスメントの防止に努めるとともに、ハラスメントの相談及び申立てを受けた場合には、迅速かつ適切に必要な措置を講じなければならない。
2 議長は、ハラスメントの相談及び申立窓口を議会事務局に置くものとする。
3 議長は、第1項に規定する申立てを受けた場合においては、当事者それぞれから聞き取りを行い、事実関係の把握に向け努めるものとする。
4 議長は、前項の規定により事実関係の把握に向け努めた結果、結論に至らない場合は、石狩市議会ハラスメント協議会(以下「協議会」という。)を設置することができる。
5 議長は、次条に規定する協議会の調査結果を尊重し、ハラスメントが確認された場合は、ハラスメントを行った議員に対して指導、助言、注意その他必要な措置を講ずるものとする。
(協議会)
第5条 協議会は、議会における会派(所属議員が1人の場合を含む。)の代表をもって組織する。
2 協議会に、会長を置き、議員の互選により選任する。
3 会長は、会務を総理し、協議会を代表する。
4 協議会は、ハラスメントの申立てに関する事実関係の調査及び確認を行うものとする。
5 協議会は、調査結果について、議長に報告する。
(第三者委員会)
第6条 議長は、協議会において結論に至らない場合には、専門的知識及び経験を有する者により構成されるハラスメント問題に関する第三者委員会を設置しなければならない。
(職務の代行)
第7条 議長が調査の対象になったときは副議長が、議長及び副議長が共に調査の対象になったときは年長の議員が、この条例に規定する議長の職務を行う。
(研修等)
第8条 議会は、ハラスメントの防止及び根絶を図るため、必要な研修等の実施に努めるものとする。
(守秘義務等)
第9条 議員は、ハラスメントによる被害者及び関係者のプライバシーの保護に十分配慮し、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
2 議員は、相談者、申立者等が不利益を被ることを抑止しなければならない。
(取組状況の公表)
第10条 議長は、毎年、実施した研修、相談の受付及び対応の状況等、この条例に基づく取組の状況を公表するものとする。
(検討)
第11条 議会は、この条例に定める事項について検討を加える必要があると認めるときは、所要の措置を講ずるものとする。
(委任)
第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。