○石狩市障がい者情報・コミュニケーション条例
令和6年3月25日条例第9号
石狩市障がい者情報・コミュニケーション条例
私たち市民の願いは、障がいのある、ないにかかわらず、互いに心を通わせ理解し合い、このまちをみんなが安心して暮らし続けることができるやさしいまちにしていくことです。
そのためには、市民一人ひとりが障がいのある人がわかる方法によって情報を伝え、受け取りやすくするよう心がけることや、コミュニケーションを円滑に行う手段を活用することが必要です。
また、情報を受け取ることが難しいことやコミュニケーションを取りにくいことで、自分の気持ちをうまく伝えることができず孤立してしまうことがないよう、本人の意思表示を支援するための体制を充実させ、困難を感じることなく情報を伝え、受け取ることができる環境を整えることが重要となります。
私たち市民は、障がいのある人がわかる方法による情報の伝え方や受け取り方及びコミュニケーション手段を学ぼうとする気持ちを持ち、そして障がいへの理解を深め、障がいのある、ないにかかわらず「誰もが暮らしやすく、やさしいまち」になることを目指し、この条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は、障がいのある人がわかる方法によって情報を伝え、受け取ることができる環境及びコミュニケーション手段を広めて利用しやすくする環境をつくるための基本理念を定め、市の責務並びに市民及び事業者の役割を明らかにすることにより、障がいのある、ないによって分け隔てられることのない共生社会を実現することを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。
(1) 障がいのある人 身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む。)その他の心身の機能の障がいがある者であって、障がい及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいいます。
(2) 社会的障壁 障がいのある人にとって、日常生活又は社会生活を送る上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念などをいいます。
(3) コミュニケーション手段 手話、要約筆記、点字、触覚を使ったコミュニケーション、触手話、筆談、代筆、音訳、代読、平易な表現、実物又は絵図の提示、漢字及び片仮名などに平仮名を付けること、身振り、重度障がい者用意思伝達装置、口文字、ICT(情報通信技術)機器その他の障がいのある人が情報を伝え、受け取る際及びコミュニケーションを行う際に必要な手段として活用されるものをいいます。
(4) 市民 市内に居住し、又は通勤し、若しくは通学する者をいいます。
(5) 事業者 市内で事業を営む個人又は法人をいいます。
(6) コミュニケーション支援者 手話通訳者、要約筆記者、点訳者、音訳者その他の障がいのある人のコミュニケーションの支援などを行うものをいいます。
(7) 合理的配慮 社会的障壁を取り除くことが必要とされる場合に、その状況に応じて行われる適切な調整又は変更をいいます。
(基本理念)
第3条 障がいのある、ないによって分け隔てられることのない共生社会の実現は、次の事項を基本理念として行います。
(1) コミュニケーションを円滑に行う手段を活用し、障がいのある人がわかる方法によって情報を伝え、受け取ることができる権利を最大限に尊重すること。
(2) コミュニケーション手段を広めて利用しやすくする環境づくりを行う際は、障がいのある人とない人が互いの人格と個性を尊重すること。
(3) 誰もが暮らしやすいやさしいまちになることを目指し、障がいのある人もない人も障がいへの理解を深め、互いに認め合うこと。
(市の責務)
第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、障がいのある人がわかる方法によって情報を伝え、受け取りやすくする環境及びコミュニケーション手段を広めて利用しやすくする環境をつくるために必要となる施策を総合的かつ計画的に推進するものとします。
(市民の役割)
第5条 市民は、基本理念に対する理解を深め、障がいのある人がわかる方法によって情報を伝え、受け取りやすくする環境及びコミュニケーション手段を広めて利用しやすくする環境をつくるための市の施策に協力するよう努めるものとします。
(事業者の役割)
第6条 事業者は、基本理念に対する理解を深め、障がいのある人がわかる方法によって情報を伝え、受け取りやすくする環境及びコミュニケーション手段を広めて利用しやすくする環境をつくるための市の施策に協力するよう努めるものとします。
2 事業者は、その事業を行うに当たり、障がいのある人がわかる方法によってコミュニケーション手段を利用できるようにするための合理的配慮を行うよう努めるものとします。
(施策の推進方針)
第7条 市は、施策を推進するための方針(以下「施策の推進方針」という。)を策定するものとします。
2 施策の推進方針においては、次の事項を定めるものとします。
(1) 障がいのある人がわかる方法による情報の伝え方や受け取り方の理解を広めていくことに関する事項
(2) コミュニケーション支援者の活動支援及びコミュニケーション手段の活用に関する事項
(3) 市民及び事業者への合理的配慮の理解を広めていくことに関する事項
(4) 障がいのある人がわかる方法によって情報を伝え、受け取ることができる環境づくりに関する事項
(5) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める事項
3 市は、施策の推進方針の実施に当たり、障がいのある人、コミュニケーション支援者その他関係者の意見を聴き、その意見を尊重するものとします。
4 施策の推進方針は、これを公表するものとします。
(財政上の措置)
第8条 市は、施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとします。
(委任)
第9条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定めます。
附 則
この条例は、令和6年4月1日から施行します。