○阿蘇市地下水保全条例
平成24年9月19日阿蘇市条例第23号
阿蘇市地下水保全条例
(目的)
第1条 この条例は、地下水が市民の日常生活に欠くことのできない地域共有の貴重な資源であるとともに、地域経済の基盤になっていることを踏まえ、市、市民、事業者等が地下水は公共水であるとの認識の下に協働してその保全に努めることにより、限りある水資源(地下水)の有効活用及び恒久的な使用に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 水資源 本市に存在する生活用又は事業用の資源となる湧水、地下水等をいう。
(2) 地下水 生活用及び事業用の資源となる井戸又は湧水から採取する水(温泉法(昭和23年法律第125号)第2条第1項に規定する温泉、鉱業法(昭和25年法律第289号)第5条に規定する鉱業権に基づいて掘採する同法第3条第1項の可燃性天然ガスを溶存する地下水並びに河川法(昭和39年法律第167号)第3条第1項及び第100条第1項に規定する河川の河川区域内の地下水を除く。)をいう。
(3) 井戸 動力を用いて、地下水を採取する施設
(市の責務)
第3条 市は、地下水の適正な保全に資するため、総合的な施策を講じなければならない。
(市民の責務)
第4条 市民は、地下水が貴重なものであることを認識し、市が行う地下水の保全に係る施策に協力しなければならない。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、地下水が公共水であることを認識し、保全のために必要な措置を講ずるとともに、市が行う施策に協力しなければならない。
(事前協議)
第6条 地下水を採取し使用する者で、揚水機の吐出口断面積(同一敷地に限らず当該事業を目的として使用する揚水機の吐出口が2以上あるときは、その断面積の合計をいう。以下同じ。)が、19cm2超(口径約50mm超)の井戸を設置する場合は、試掘前に別に定める書類を添付の上、市長とあらかじめ協議を行わなければならない。
(許可申請)
第7条 前条の規定により、協議を終了した者は、申請書を提出して市長の許可を受けなければならない。
2 市長は、前項の申請を受けたときは、別に定める要件に全て適合すると認められる場合のみ許可するものとする。
3 前項の許可には条件を付することができる。
(許可の失効等)
第8条 第7条第1項の規定により、許可を受けた者(以下「許可採取者」という。)が、第7条第1項の規定により許可を受けた井戸(以下「許可井戸」という。)を廃止したときは、当該井戸に係る許可は、その効力を失う。
2 許可採取者は、第7条第1項の許可に係る井戸を廃止したときは、その廃止した日から30日以内に届出書を市長に提出し、原状に復さなければならない。
(取消し等)
第9条 市長は、偽りその他不正な手段により第7条第1項の許可を受けた者又は許可基準に違反した者に対して、その許可を取り消すことができる。
(届出)
第10条 地下水を採取し使用する者で、揚水機の吐出口断面積が、6cm2超19cm2以下(口径約28mm超50mm以下)の井戸を設置する場合は、届出書を市長に提出しなければならない。
(適用除外)
第11条 前5条の規定は、次に掲げる井戸を設置しようとする者には、適用しない。
(1) 水道事業用として採掘する井戸
(2) 農業のかんがいの用に供する井戸
(3) 個人又は集落で飲用及び生活雑用水に使用する井戸
(変更許可等)
第12条 許可井戸に付随する機器等、設置内容の変更を行う場合は、市長の許可を受けなければならない。
(変更届)
第13条 許可採取者及び第10条に規定する届出を行った者の代表者氏名及び住所に変更があったときは、変更があった日から30日以内に変更届出書を市長に提出しなければならない。
2 届出を行った者から井戸を譲り受け、又は借り受けた者は、地下水を採取し使用する者のに係る採取者の地位を承継する。ただし、前条の規定により市長の許可を要する場合を除く。
3 前項の規定により、採取者の地位を承継した者は、承継があった日から30日以内に届出書を市長へ提出しなければならない。
(審議会の設置)
第14条 本市における地下水の適正な保全を図るため、阿蘇市地下水保全審議会(以下「審議会」という。)を設置する。
(審議事項)
第15条 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項について審議する。
(1) 市が定める地下水保全に係る施策に関すること。
(2) 第7条第1項の規定による許可の適否に関すること。
(3) 第12条の規定による設置内容の変更に関すること。
(4) その他市長が必要と認める事項に関すること。
(組織)
第16条 審議会は、委員15人以内で組織する。
2 委員は、次に掲げる者のうちから、市長が委嘱し、又は任命する。
(1) 専門的な知識経験を有する者
(2) 市議会の代表者
(3) 関係機関の代表者
(4) 市民団体の代表者
(5) 行政機関の代表者
(6) その他市長が必要と認める者
(委員の任期等)
第17条 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
(会長及び副会長)
第18条 審議会に会長及び副会長1人を置き、委員の互選によりこれを定める。
2 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。
3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第19条 審議会の会議(以下「会議」という。)は、市長の諮問に応じ会長が招集する。
2 会議は、会長が議長となる。
3 審議会は、委員の半数以上が出席しなければ、会議を開くことができない。
4 議事は、出席した委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(答申)
第20条 会長は、審議の結果を市長に答申しなければならない。
(報告の徴収)
第21条 市長は、水資源の保全上必要があると認めるときは、許可採取者に対し、規則で定める事項について報告させることができる。
(立入調査)
第22条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、職員を他人の土地に立入りさせ、調査させることができる。
2 前項の規定により調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときはこれを提示しなければならない。
(勧告)
第23条 市長は、水資源の保全上必要があると認めるときは、許可採取者に対し、期限を定めて必要な措置を採るよう勧告することができる。
2 市長は、第7条又は第12条による許可を受けないで、井戸の設置若しくは変更のための工事等に着手し、又は着手しようとしている者に対して、期限を定めて必要な措置を勧告することができる。
(措置命令)
第24条 市長は、前条の規定による勧告を受けた者が、当該勧告に係る措置を行わないときは、期限を定めて当該措置を採るべきことを命令することができる。
(緊急時の措置命令)
第25条 市長は、地下水を採取することにより、付近の地下水の水量の減少又は枯渇、地盤沈下等の問題が発生した場合は、許可採取者に対し期限を定め採取量の制限をその他必要な措置を採るべきことを命令することができる。
(氏名等の公表)
第26条 市長は、第9条の規定による取消しの処分を行ったとき、及び前3条の規定による勧告又は命令を受けた者が、正当な理由無くして当該勧告又は命令に従わないときは、市民等への情報提供に資するため、その氏名等を公表することができる。
2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめその者に対し、その理由を通知し、意見を述べる機会を与えなければならない。
(過料)
第27条 第7条、第12条、第22条、第24条及び第25条の規定に違反したものは、5万円以下の過料に処する。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 本条例施行前に第7条及び第10条の規定で定める井戸を現に所有している者は、許可又は届出を受けた者とみなすが、この条例施行後6箇月以内に届出書を市長に提出しなければならない。